今週の栗東トレセンは、いつもよりも静かな時と、その逆に無理にでも明るく振舞って過ごそうとする空気が入り混じり、明らかにいつもとは違う雰囲気に包まれていました。
皆さんも新聞等でご存知と思いますが、先日、小島貞博調教師が亡くなられました。
人生の最後が、このような形で終わることの寂しさと切なさ…。同じ時を過ごした方が、こういったことになってしまったことに、本当に胸を痛めます。
真相というのは、家族、そして本人のみが知ることであり、噂や憶測で断定をすることはできませんし、してはいけないと感じていますが、厩舎で最後をむかえようとしたその思いを考えると、いたたまれない気持ちになります。
実は私は子供の頃に、姉のように慕い、家族ぐるみで長い時を一緒に過ごしてきた2つ上の友達が同じような死を遂げました。
あれは高校時代の夏でした。
別々の高校に進学したこともあって、子供の頃のように同じ習い事をすることも、家族旅行をするといったことも段々と減り、それぞれに別々の世界が出来ていた頃ではありましたが、その前日も私は彼女の家に何かを届けに行っていました。
でもなぜか彼女には逢わずに帰宅してしまったのです。今でも、なぜ2階の彼女の部屋に行かなかったのだろうか?と自分でもその理由が未だに分からないですし、なぜ、あの時に彼女に会わなかったのだろうかという後悔が、今でもあります。
人はよく、産まれてくる時も死ぬ時も1人と言いますが、決してそうではなく、むしろその逆で、全ては繋がっているからこそ、この世に生を受け、そして死は人々の心に悲しみや絶望感、後悔、様々な思いを与えるのではないでしょうか。
だからこそ人は、人をあやめてはいけないし、自分自身もあやめてはならないのかもしれません…。
今回のサークル内での出来事というのは、本当にショックでした。
さて今週ですが、3つの重賞レースが行われます。注目は、土曜日京都のシルクロードSに出走するロードカナロア。
ここ2戦、福永騎手も今後を考えての競馬をしており、馬自身もそれに応えての好内容。また今週と先週の追いきりの動きが抜群。
騎乗した安田助手も、「手前の換え等を見ても、以前に比べ芯ができつつありますね。まだまだ成長をしている段階ではありますが、良いですね」と、ここは通過点となる競馬となりそう。期待できそうです。
それでは皆さん、週末は競馬場またはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでした。