川崎記念(1月25日 川崎 サラ4歳以上 定量57kg JpnI 2100m不良)
◎(1)スマートファルコン 2分10秒7
▲(2)ランフォルセ 4
○(3)フリオーソ 4
△(4)マイネルアワグラス 首
△(5)ニホンピロアワーズ 頭
…………………
△(6)ボランタス
△(7)キングスエンブレム
単110円 馬複860円 馬単1060円 3連複1060円 3連単3220円
スマートファルコンが、最高のパフォーマンスで重賞9連勝(交流G通算19勝目)を達成した。同馬にとって不動の流儀となった徹底先行。しかもこの日はスタート自体が抜群で、終始気分のいい逃げが打てた。3コーナー、ほぼ持ったまま2番手フリオーソを振り切り、直線入口ではすでにセーフティリード。首をグイと下げて砂を掻きこむ、圧巻のフォームでゴール板を駆け抜けた。軽い馬場にせよ二千百=2分10秒7、一昨年ヴァーミリアンのレコードを2秒更新は、やはり心底驚かされる。常に完全燃焼の時計勝負、自らの限界に挑戦していくアスリート然としたレースぶり。今回ファルコンは、まさしく“集大成”という言葉が似合った。
「前走(東京大賞典)より状態がいいのはパドックから感じていた。僕がイメージする、いつものファルコン。道中ずっと手応えがよかったし、向正面あたりから後続との距離を確かめ、そこで勝てると確信できた」(武豊騎手)。検討記事でも書いたこと。前走大賞典は、必ずしも万全ではなかっただろう(JCダート回避)。追走ワンダーアキュートに最後迫られ、文字通り薄氷を踏む勝利だった。勝つには勝った。しかしこうしたレースをすれば、通常しばらく“充電”が必要になる。ミラクルホース。そこから瞬時に立ち直る基礎体力、回復力が何とも凄い。「馬体が絞れて(7kg減)、内容が前走とは違った。やるだけのことはやったし、あとは選んでもらえるかどうか…」(小崎調教師)。基準二千前後とするなら、日本ダート最強は証明済み。「ドバイWC」挑戦。力関係で脈があり、しかも迷いのない(逃げ)脚質だから応援しやすい。記者自身はトランセンド以上の結果を期待する。
ランフォルセ2着。ひと息入れて20kg増だったが、パドックなど筋肉質でムダのない好馬体。レースぶりも終始ソツがないという印象で、地力とセンスを同時に感じた。ファルコンは別格としても、今後地方Gを引っ張っていく資質、可能性は十分ある。
フリオーソ3着は結果的に善戦、健闘としか言葉がない。自身これまで例がなかった8か月半の休養明け。ファルコン目標に正攻法の内容なら、今後に改めて夢がつながる。
マイネルアワグラス、ニホンピロアワーズは現時点の力通りか。もう少し走ってもいいのは後者だが、今回初の左回り、経験を積んで前進は期待できる。ボランタスは、自身従来レコードを上回りながら結果6着。交流G、ハイレベルとなるとスピード面で厳しくなる。