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東京新聞杯、きさらぎ賞、小倉大賞典追い切り診断

  • 2012年02月02日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜東京11R・東京新聞杯
・サダムパテック
 マイルへの距離短縮で期待された前走は、ゲートが悪かったことでレースのリズムが崩れて5着。結果は出なかったが、この一戦でマイル戦の感覚を取り戻しているのではないだろうか。

 あとは状態。1週前追い切りの動きが物足りなく、最終追い切りも併せたキングストリートの動きの方が目立っており、なんとか格好はつけたような追い切り。坂路4F53.6秒は近走では遅い部類の時計となったが、東京スポーツ杯2歳S1着時が4F54.6秒だったことを考慮すれば、時計が遅い点はまったく心配ない。むしろラスト2Fを12.6-12.6秒で駆け上がってきた点を評価すべきなので、G1皐月賞で2着したこの舞台で全能力を発揮できるかも知れない。

・ダノンシャーク
 前走京都金杯時は、年末に坂路で一杯に追われて実質的な本追い切りを行い、年明け3日には馬なりで4F56.9秒と軽い追い切りで済ませた。それでも馬体重に増減はなく、メンバー最速の推定上がり34.1秒を使って2着に入っており、好調を持続しているのだろう。

 今回は中3週と間隔が空いたが、15-15程度の追い切りも含めると十分すぎる坂路調教を消化。1週前追い切りを併せ馬で行って、馬場の重いところを相手をちぎって先着、4F53.8秒をマークした。最終追い切りは終い重点だったとはいえ、坂路4F54.6-1F12.1秒と鋭い伸び。引き続き動きの良さが目立っており、重賞初制覇への体調面での下地は整った。

◆日曜京都11R・きさらぎ賞
・ワールドエース
 前走若駒Sは5頭立てとはいえ、最後方からの競馬になって2着。断然人気を考えれば、完敗のレース結果だが、重馬場で推定33.6秒の上がりを使って追い込んだあたりは評価してあげないといけないだろう。

 中1週で間隔の詰まる今回は過去2走と違って坂路での最終追い切り。かなり負荷が軽くなるだろうと危惧していたが、時計は4F54.0秒はそれなりの時計。併せ馬でしっかりと先着しているし、ラスト1Fが最速になる12.7秒で駆け上がってきているだけに、CWで単走の追い切りよりも、負荷が掛けられた印象すらある。前走と違って直線の長い外回りに替わるだけに、セールスポイントの末脚が存分に活かせるだろう。

・ジャスタウェイ
 前走東京スポーツ杯2歳Sでは不良馬場という悪条件もあり4着。その後は疲労回復のため放牧に出され、帰厩してからは順調に調教を消化している。

 1週前にはCWでゴールドシップを追走する形で半馬身ほど先着。時計は6F85.0秒と遅かったものの、余力十分でフィニッシュしており、能力の高さを改めて感じさせる動きを見せた。また最終追い切りも同じくゴールドシップと併せて同入。相手の動きにやや見劣るところはあったが、坂路4F53.0-1F12.9秒なら十分合格点の内容だろう。

◆土曜小倉11R・小倉大賞典
・コスモファントム
 前走中山金杯は昨年同様、好位から抜け出しを狙うも後方からの末脚に屈する形で3着。しかし、この馬らしさは発揮できたレースだった。

 昨年は中1週でAJCCというローテーションだったが、今年は間隔を空けてこのレースへ。中3週あるということで、坂路でかなり本数を積んでいる。ただ本馬の場合は本数の多い調教内容がいいレース結果になるというわけでないのは過去成績からの事実。問題は最終追い切りの内容だが、坂路で単走の4F53.2-1F13.0秒は2走前の中日新聞杯(小倉芝2000m)と同じなので、大崩れすることはまず考えられない。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京11R・東京新聞杯
・マイネルラクリマ
 中間は計4本の追い切りを消化。29日の日曜追いで6F82.8-3F38.8秒を目一杯に追い切ったが、4日後の直前追いでも5F68.8-3F38.1秒を軽くマークするあたりが今の充実ぶりを示すもの。馬体を見る限りは前回時のハリを維持しており、以前よりひと回り成長していることは確か。昨秋の東京2戦はいずれも詰めを欠いた内容で3着、3着だったが、年明けの京都金杯でスケールアップした戦いぶり、そして今のデキのよさを加味すれば東京戦初勝利の可能性は十分。速い流れにもならず先行力を生かし切れる展開も都合だ。

◆日曜東京10R・早春S
・ノーステア
 いい脚を長く使うタイプで東京コース[3-1-0-2]。中山開催を見送り、この開催に合わせてきた。今週はウッドチップで67.3-38.8秒。力のいる馬場でバテる馬が日立つ中、最後まで余力たっぷりの脚いろで楽々とゴールイン。500キロを楽に越える大型馬だが、重苦しさはまったくなく、スッキリした体つきを見せている。3馬身つけられた前走の勝ち馬はその後、金杯を勝ったフェデラリスト。3着以下には2馬身差つけているように、このクラスでは最上位の存在。状態、条件ともに不安材料はなく、人気でも外せない中心馬。

・ラヴェルソナタ
 大型馬の久々になるが、暮れから時計を出し始め入念な乗り込み。今週は、日曜にコースで意欲的に追って気合いが乗ったし、水曜は坂路でレンディル、ミッションモードと併せ、素軽い動き。力は出せるデキと思える。出世が遅れたが、新馬戦の勝ちっぷり、雄大な好馬体から、オープンで活躍して不思議ない馬。大柄にしては鉄砲が効くタイプで、いきなり狙える。

◆土曜東京8R・春麗ジャンプS
・カネスラファール
 今回は馬の少ない時間帯を選んで北のCコース(ダート)で。主戦の横山義騎手が手綱をとって、意識して「折り合い重視」の内容だったが、人馬の呼吸はピタリと合って、84.3-68.9. 53.3.39.5秒を馬なりでマーク。レースでも前半の我慢さえ利けば、再度全開とみていいだろう。前走は逃げたテイエムハリアーに完敗の2着だったが、飛越ミスと折り合い難があったことも事実。東京コースにも良積を残す馬。スムーズなら逆転もあり得る。

◆土曜東京10R・箱根特別
・コスモエンペラー
 前走の初咲賞は、スタートでめずらしく出遅れたが、直前の調教で5F64.6-上がり35.7秒を馬なりでマークしてデキも良くなったこともあり、さらに初ブリンカーの効果も重なって最後まで集中力は途切れることなくしっかり伸びて2着。今回の追い切りは5F65.9-上がり37.3秒と前回よりタイムは遅かったが、気性の難しさはいっさい見せずまっしぐらに伸びて前々走までとは違った姿をアピールした。この馬の味は先行してこそ。

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