報知グランプリカップ(2月8日 船橋 サラ4歳以上 別定 南関東SIII 1800m不良)
(1)ケイアイライジン 1分51秒6
△(2)ルクレルク 1/2
◎(3)スターシップ 11/2
○(4)ビッグマグナム 3/4
(5)タマモスクワート 2
…………………
△(6)ブンブイチドウ
△(7)イーグルショウ
▲(8)ケイアイゲンブ
△(11)テイエムヨカドー
(14)ノースダンデー
単1990円 馬複4680円 馬単13900円 3連複3240円 3連単46700円
伏兵ケイアイライジンが接戦を競り勝った。南関東転入、7戦目の初勝利。月~火曜日の雨で馬場が軽くなったこと、道中外め3番手をスムーズに進めたこと。それでも千八1分51秒6は十分な価値があり(昨年キングバンブー=53秒2)、何より差す競馬で鋭さをみせた点に収穫が大きい。直線あと1ハロンは、一歩早めに抜け出したルクレルクと力の入る叩き合い。外からグイとねじ伏せたところがゴールだった。
「中間トモの踏み込みがよくなっていたし、転厩してから一番の状態。道中折り合いがついて、これならという手応えでした。イメージ通り乗れて嬉しい」(川島正太郎騎手)。ともあれ、終わってみれば川島正行厩舎のワンツー。改めて持ち駒の豊富さ、確かな戦略(適材適所の使い分け)を思い知らされる結果になった。
ケイアイライジンはJRA4勝、すべて千八~二千であげた中距離型。3歳時「プリンシバルS」を制し、日本ダービーにも出走しているから(10着)、いわゆる絶対能力がきわめて高い。ケイムホーム×エーピーインディの血統背景。6歳の今季巻き返しは不思議でもなく、記者予想上は、本質芝向き…と考えたことが失敗だった。
「鞍上(正太郎J)がうまく乗ったね。パンとすればこのくらいは走れる馬。本質的に千八~二千あたりがベストと思う」(川島正行調教師)。今回勝利で出走権を獲った3月14日「ダイオライト記念・GII2400m」には、ひとまず慎重な姿勢らしい。もっともそのダイオライト記念は、同厩舎フリオーソの出走プランもあった。繰り返すが、川島正行陣営、とにかく持ち駒が豊富である。
ルクレルクは文字通り惜敗。運がない、勝負弱い…もちろんそれはありそうだが、地元船橋での安定度はごく素直に評価できる。通算[5-3-1-0]。見方によれば立派な2着だ。1番人気スターシップ3着。前走「オールスターカップ」と較べると、同じ中団追走でも余裕がなく、直線じわじわ伸びたものの先行2頭に及ばなかった。「まだ重いこともあったが、時計のかかる馬場の方がいいかもしれない」(石崎駿騎手)。
GI級の万能型ではどうやらないが、逆に好走パターン(得意条件)もはっきりした。川島厩舎の好敵手である出川克巳陣営。立て直して新たな戦略がイメージできる。ビッグマグナムは初重賞。道中後方インを追走、直線大外に出して4着だから悪くない。上がり最速37秒8。「うまく乗れませんでした」そうコメントした山田信騎手だが、このコンビはおそらく相性がいいだろう。ひとつハマって大仕事を期待する。