東京スプリング盃(3月7日 大井 サラ4歳以上 別定 南関東SIII 1400m不良)
◎(1)フジノウェーブ 1分24秒7
(2)バトルファイター 3.1/2
△(3)イーグルショウ 頭
○(4)セイントメモリー 1/2
△(5)スマートインパルス 1/2
…………………
(6)ボンネビルレコード
(7)シーズザゴールド
△(12)ディアーウィッシュ
▲(13)セントラルコースト
単730円 馬複4590円 馬単9360円 3連複58380円 3連単275710円
フジノウェーブが見事な3連覇を達成した。最内枠からバトルファイターが先手をとり、セントラルコースト、ファイナルスコアー、ダイワディライトと続く展開。フジノウェーブはそこから少し離れた中団内めをじっくり進み、直線GOサインとともに末脚を爆発させた。明け10歳。しかし今日の内容は、時計を含め昨年とほぼ同レベルで、(上がり3F37秒0=昨年36秒9)、何より後続に3.1/2馬身、決定的な着差だから(昨年2馬身差)、力の違い、貫録の違いとしか言葉がない。「道中終始スムーズで会心の競馬ができた。抜け出すときがとにかく速い。実績通り凄い馬です」(坂井英光騎手)。繰り返すが明け10歳、ある意味、奇跡的、歴史的な快挙ともいえる。
ダート短距離部門は、確かに息の長い活躍馬が多く出てきた。それこそ枚挙にいとまがない。地方Gに限っても、例えばカガヤキローマン、ノボジャック、ハタノアドニス、リミットレスビッド。ただ、フジノウェーブの場合、それこそ旬と思えた5歳秋、ハイレベルの「JBCスプリント」を快勝、以後足踏みはあったものの、繰り返し繰り返しピークを迎える。生来体質がタフなこと、適材適所、高橋三郎調教師・同スタッフが、目標レースに万全で仕上げてくること。「(Fウェーブは)頭が下がる馬ですね。状態には自信があったが、年齢、相手関係から半信半疑。それだけに重みのある勝ちでした」(高橋三郎調教師)。次走はおそらく例年通り「東京スプリント=4月4日・大井千二」。千二ではなく千四ならと痛切に思う。少し渋くなった同馬に千二はひと息忙しい。
2着バトルファイター。逃げ有利、内枠有利の馬場も味方したが、同馬は南関三冠(当時4冠)トーシンブリザードの稀少な産駒で、バトルファイター自身、父の誇る“スピード”の部分を巧く受け継いだといえるだろう。3着イーグルショウ、5着スマートインパルスは、追込み向きの展開(4F47秒4のハイペース)ながら、結果不器用さが災いした。セイントメモリーはスタート出負け。直線押し返して4着は合格点で、本来差しのきくタイプと判断できる。セントラルコースト、ディアーウィッシュは、先行争いが響いたにせよ大きな失速。前者は折り合い、後者は右回りに不安を残す。本来ステイヤーと思えたシーズザゴールド、上がり36秒7。結果7着ながらこれは次走に注目できる。