【3歳】
●キッピス(牝 栗東・中尾秀正 父クロフネ、母ウェイクアンドテイク)
半兄ピエナグッドラック(父ダンスインザダーク)は芝長距離を得意とし、準OPまで出世した。父がクロフネに替わったので違ったタイプに出るだろう。「クロフネ×Miswaki」は過去5頭出走し、すべて勝ち上がるという好相性ぶりを示している。芝・ダート兼用タイプだが、どちらかといえばダート向きで、1700〜1800mあたりを得意とする。仕上がりも早そうなので初戦から狙える。
●ギムレトウショウ(牝 美浦・大久保洋吉 父タニノギムレット、母レイズアトウショウ)
タニノギムレットの成功パターンは大きく分けて2つある。(1)母方にサンデーサイレンスを持つこと。(2)Romanを持つこと。(1)からはスマイルジャック、アブソリュート、セイクリッドバレー、クレスコグランドなどが出ており、(2)からはウオッカ、ニシノブルームーン、ゴールドアグリなどが出ている。本馬はサンデーサイレンスとRomanを併せ持っているので、(1)と(2)に同時に当てはまる。芝向きの中距離タイプだろう。
●サクラインペリアル(牡 栗東・牧浦充徳 父タイキシャトル、母サクラコンドル)
母は1勝馬だが、有馬記念や天皇賞・春などを制して年度代表馬に輝いたサクラローレルの半妹にあたる。「タイキシャトル×サンデーサイレンス」はHalo 3×3のインブリードが生じる。ウイングレット(05年中山牝馬S-GIII)が出ているものの、若干底力に欠けるところがある組み合わせなので、サクラローレルを出した重厚な牝系から誕生したこの馬は、弱点を補うちょうどいい配合に仕上がっている。芝向きのマイル〜中距離タイプ。
●サクラセレサ(牝 栗東・藤岡健一 父サクラプレジデント、母シロガネーゼカフェ)
母シロガネーゼカフェは未勝利馬だが、繁殖牝馬としてはなかなかいいものを持っており、初子のサクラブライアンス(父ブライアンズタイム)はダート中距離で準OPまで出世している。現在は調子を崩しているが、歯車が噛み合ってくれば重賞戦線の常連となってもおかしくない素質馬だ。サクラプレジデントを交配して誕生した2番子が本馬。母の父がMr.Prospector系なので、サクラテンペストのように芝中距離で素軽い先行力を活かして活躍するタイプになりそう。
●サトノエンデバー(牡 美浦・宗像義忠 父Encosta De Lago、母Private Steer)
昨年春の豪イングリスイースターイヤリングセールにおいて57万5000豪ドル(約5000万円)の高値で落札された。母Private Steerはオーストラリアで20戦12勝、QTCストラドブロークH(豪G1)、AJCオールエイジドS(豪G1)、AJCドンカスターH(豪G1)など6つの重賞を制した名牝。父Encosta De Lagoはオーストラリアで2回リーディングサイアーに輝いたスピード型の名種牡馬で、Sacred Kingdom(09年香港スプリント-港G1)など多数の活躍馬を送り出している。本馬は母の父が英愛リーディングサイアーのDanehill Dancerなので、力強いスプリンター〜マイラーだろう。どちらかといえば洋芝で本領を発揮するタイプなので夏の北海道シリーズは合いそうだ。
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