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桜花賞

  • 2012年03月20日(火) 18時00分
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 いよいよ南関東競馬もクラシック戦線が開幕します。第1弾は南関東牝馬クラシック一冠目桜花賞。昨年は東日本大震災の影響で、南関東桜花賞史57回目にして初めて中止になりました。今年は開催が行われていることに感謝をしながら、桜花賞を迎えたいと思います。

 昨年のNARグランプリ最優秀2歳牝馬に輝いたエンジェルツイート(大井・森下厩舎)と勢い抜群のゴールドキャヴィア(船橋・川島正厩舎)の直接対決が今から待ち遠しくてたまりません。

 エンジェルツイートはそもそも2月22日のユングフラウ賞をステップにして桜花賞に向かう予定でしたが、57キロの斤量を背負うことがわかり、うら若き3歳牝馬が体の固まっていないうちに無理をしたくないことから自重。約3か月間隔が空いたことで成長は見られるでしょうか?

4連勝を狙うエンジェルツイート

4連勝を狙うエンジェルツイート

「基礎的な部分は前より良くなってきて、体も増えてボリュームアップしたと思います」と森下調教師。1週前追い切りは浦和競馬場に馬場見せにも行ったそうで、緊張感は持ちながらも堂々としていたそうです。

 平和賞は初物尽くしの中で完勝した姿が印象的でしたが、この中間は左回りの練習をしてきたそうで、1週前追い切りに騎乗した森泰斗騎手は「平和賞のときよりも(左回りは)上手に走っていたので問題はありません」と好感触。

今回は3枠3番に入りましたが、最内には同系のコテキタイ(川崎・内田厩舎)が入りました。『何が何でも逃げる!』とコテキタイの内田調教師は強く表明しているので、エンジェルツイートの出方がひじょうに気になります。

「スタート次第でしょうが、とにかくエンジェルのリズムで走るだけです。おそらく逃げることになるでしょうね」と森下調教師は言っていて、エンジェルツイートのスピードと地力の高さを信じているからこそでしょう。

「間隔が空いたのは気になりますが、気がいい馬なので克服してほしいです。NARグランプリ表彰馬に恥じないような走りを見せたいですね。将来性のある馬なので、まずは無事に走ってほしいです」(森下調教師)

 厩舎の偉大なる先輩クラーベセクレタの妹分にあたるゴールドキャヴィア。今回の本追い切りは2頭の豪華な併せ馬になりました(エンジェルツイートとゴールドキャヴィア&クラーベセクレタの本追い切り動画は南関東競馬のブログに掲載したので興味のある方はのぞいてみてください)。

 クラーベセクレタはマリーンC前の中間追い切なのでまだ余力残しながらも抜群の手応えでしたが、ゴールドキャヴィアもそんな大先輩に食らいついっていったのは大きな経験になったでしょうね。

ゴールドキャヴィアは状態良好

ゴールドキャヴィアは状態良好

 北海道から南関東に転厩後目下3戦3勝で、前走の雲取賞は圧倒的なスピードで押し切っています。厩舎地区でも、「ゴールドキャヴィアの勝ちっぷりはすごいな。力は抜けているんじゃないか」という声もチラホラ。だからと言って、「エンジェルツイートの持ち時計は抜けている」という声もチラホラ。意見も分かれています……難しい……。

「(ゴールドキャヴィアは)前よりカイバも食べてくれるようになったし、今までで一番いい状態だと思います」と川島正太郎騎手の弟・光司厩務員。

 南関東転厩緒戦のときに船橋のレースで勝ちましたが外に張るところも見せていたので、それ以来の左回りコースは鍵を握るでしょう。

「普段の調教では(張る所が)少なくなってきているけど、レースでどんな走りを見せてくれるか。この後の羽田盃以降の牡馬路線での走りも楽しみだな。調教では行きたがってもレースでは折り合いもついてレベルは相当高いと思う。クラーベセクレタ級の力はあるんじゃないか」と川島調教師。

 一騎打ちムードではありますが、他陣営だってもちろん果敢に立ち向かいますよ!

 コテキタイは先ほども書いたように、徹底的に逃げ宣伝。「馬はとても良くなっているよ。この大舞台だし、なにがなんでも自分の競馬をさせたい」と内田調教師。

  リカチャンス(船橋・矢野厩舎)はここ3戦は重賞レースで馬券圏内。あともう少し……。「まだこれから良くなってくる馬だけど、根性があって精神面も強いし素質も高いからもっと走っていい。重賞を取る力は十分に持っている」(矢野調教師)

  グラッツェーラ(小林・荒山厩舎)も重賞レースで好走しています。「グッと行き出したときの反応がすごいときがあって、秘めた力は相当ある馬だと思っているんですが、まだ本気で走っていません」とガナールなどを手掛けた青柳厩務員。

 陣営のお話しではここ数戦は自分のレースができずにチグハグしている部分があるそうなので、グラッツェーラ本来の走りを見せてほしいですね。

「前走は熱発明けだったから一度使って良くなっていると思う。流れが早くれたほうが競馬はしやすい」(荒山調教師)

 今回はゲート対策で尾っぽを取る予定だそうです。

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南関東競馬を拠点に活動中。仙台生まれの山形育ち。NHK山形放送局キャスター後、競走馬のことを伝える仕事に就きたく上京。東京シティ競馬中継(MXTV)を経て、南関魂、TCKホームページ、競馬総合チャンネル地方競馬コース、楽天競馬、ウェブハロンなどで活動中。今の一番の喜びは、拠点にしている南関東所属馬が大舞台で頂点に立ったとき。

※当コラムは南関東重賞の前日更新となります。

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