【2歳】
●カラダドリーム(牡 美浦・伊藤正徳 父アジュディケーティング、母ケイアイメモリー)
全姉ネフェルメモリーは地方競馬で走り、東京2歳優駿牝馬、浦和桜花賞、東京プリンセス賞を勝った名牝。半姉フリップフロップ(父リンカーン)は1月の未勝利戦(ダ1200m)で後続に10馬身差をつけて圧勝した。母の父がフォーティナイナーで、2代母カシワズプリンセスは牝馬ながら羽田盃(中央の皐月賞に相当)、黒潮盃、京浜盃などを制覇。3代母シャドウも浦和桜花賞、関東オークス、報知オールスターC、キヨフジ記念の勝ち馬、という名牝系に属している。ダートなら相当やれる血統だけに、とりあえず全日本2歳優駿あたりを目標に夏のローカルでポンポンと連勝していきたいところ。
【3歳】
●インフィジャール(牝 栗東・松元茂樹 父ステイゴールド、母ジャスーラー)
全兄ジャミールは重賞未勝利だが、阪神大賞典(GII)2着、ステイヤーズS(GII)2着、アルゼンチン共和国杯(GII)2着など長距離で実績を挙げている。「ステイゴールド×Sadler's Wells」という組み合わせだけでもスタミナ万全だが、2代母の父Levmossがウルトラ級のステイヤーで、自身が凱旋門賞(芝2400m)、アスコットゴールドC(芝20f)、カドラン賞(芝4000m)を制しただけでなく、母の父としてアスコットゴールドC(G1・芝20f)を2連覇したArdrossを出した。スタミナ満点の配合なので中長距離で頭角を現してくるだろう。
●サンライズチケット(牡 栗東・音無秀孝 父アグネスタキオン、母メインリー)
全兄サンライズプリンスはニュージーランドT(GII)を不利な大外枠からマクって勝つという際立ったレースぶりで制した。「アグネスタキオン×Wild Again」という組み合わせはJRAでたった4頭しか走っていないものの、そのうちの2頭、サンライズプリンスとランザローテが重賞を勝った。ニックスといっていいだろう。Missy Baba≒Clovelly 4×4がその肝だと思われる。デビューは遅くなってしまったが兄同様の活躍を期待したい。
●マイネファジー(牝 美浦・上原博之 父アグネスタキオン、母マヤノメイビー)
母マヤノメイビーは桜花賞(GI)2着、阪神3歳牝馬S(GI)3着などの成績がある。産駒は確実に勝ち上がっているものの、まだこれといった大物は出ていない。本馬の父はアグネスタキオン。いかにも素軽いスピード馬といった配合で、どちらかといえばローカル向きか。芝1200〜1600mあたりで本領を発揮する。デビューは遅れたが基本的には仕上がりの早い血統。
●レッドローラン(牡 美浦・戸田博文 父デュランダル、母チケットトゥダンス)
半兄シビルウォー(父ウォーエンブレム)はダート巧者で、ブリーダーズGC(Jpn2)、白山大賞典(Jpn3)などを制している。いずれも2000m以上の重賞だったのは、母の父Sadler's Wellsの影響だろう。父デュランダルは現役時代は芝の短いところで実績を残したが、これは気性の難しさが原因であり、オークス馬エリンコートを出したように血統本来の適正距離はもう少し長いところにある。本馬も2000mあたりまでなら十分こなすだろう。