桜花賞(3月21日 浦和 サラ3歳牝馬 定量54kg 地方競馬交流 南関東SI 1600m良)
△(1)コテキタイ 1分43秒8
▲(2)リカチャンス 4
○(3)エンジェルツイート 1/2
△(4)レディーソルジャー 11/2
◎(5)ゴールドキャヴィア 1
…………………
(6)ブライダルコーラス
(7)アルドラ
△(8)グラッツェーラ
△ メイクアミラクル 競走中止
単820円 馬複4010円 馬単7720円 3連複2550円 3連単29520円
コテキタイが逃げ切った。最後4馬身差だから圧勝といってもいいだろう。最大の勝因は、言わずもがな一人旅の展開だが、今の馬場を思うと千六1分43秒8の時計自体が十分立派で(前日古馬A級シツジツゴウケン=44秒0)、単に恵まれたという見方も当たらない。主導権をとる逃げ馬は、常に完全燃焼の可能性(怖さ)があること。ともあれ同馬は今回クラシック第1弾で自身の能力と個性を100%生かし切った。
エンジェルツイートがよもやの出遅れ。確かにそれでレース全体がぎくしゃくしたうらみはある。好発コテキタイ、リカチャンスが流れを支配し、巻き返したエンジェル、これをマークしたゴールドキャヴィアも終始リズムの悪い走りにみえた。36秒9~50秒0~63秒4は数字上速くもなく、それでいて人気2頭が追走に苦しんでいる。「絶好枠(1番枠)をもらって迷いのない競馬ができた。道中気分よく走れれれば相当強い」(張田騎手)。今後距離延長、プリンセス賞→関東オークスと考えると微妙だが、サウスヴィグラス産駒は総じて成長力と意外性を秘めている(TCK女王盃・ハルサンサンなど)。「条件(浦和千六)が最高だったし、状態にも自信があった。いい仕事をしてくれた。次走(ローテーション)は馬の様子を見てからだけど、牡馬路線(羽田盃)も考えている」(内田調教師)。なるほど今日の勝ちっぷりからは強気のコメントも不思議ではない。
敗れたエンジェルツイート、ゴールドキャヴィア。出遅れた前者はさておき、後者の場合、今回左回り不得手が大きいだろう。スタンド前から1コーナー、他馬とぶつかりながら何ともぎこちない走りにみえた。この日のパドックもイメージ通り威圧感あふれる馬体と雰囲気。牡馬を通じことスケールは超A級と判断する。今後川島正行厩舎、その使い分けがどうなるか。
一方エンジェルツイート3着はむしろ負けて強しを感じさせた。万事休すの状況からもう一度先団に挑みかかる闘志が凄い。父タイキシャトル、前駆が発達した体型など短距離ベターは間違いないが、千八あたりまでならおそらく能力で相殺する。2着リカチャンスは流れに乗って目いっぱいのレースぶり。最後突き放された4馬身差は現時点の限界というしかあるまい。4着レディーソルジャーも初コース千六を思えば善戦だが、勝ち負けとは遠いだけに次走改めて試金石。穴に推したグラッツェーラは後方のまま不発に終わった。気難しさがあり、どこが適条件なのか評価に迷う。