京浜盃が近づいてきましたね。どの馬にもチャンスがありそうでひじょうに難解な一戦です。たくさんの馬たちの情報をお届けしましょう！

　実績的に抜けているのは昨年のNARグランプリ2歳最優秀牡馬に輝いたゴールドメダル(大井・鷹見厩舎)です。前走のニューイヤーCは転厩緒戦で厩舎サイドも手探りな面があったと思いますがしっかりと地力の高さを見せつけました。

　今回のレース後は反動が少なかったので、早い時期から入念な乗り込みを行ってきたそうです。ハードな調教でもケロッとしていおり、かなりタフなタイプだそう。

「微妙に間隔があいたので仕上げが難しい面はありましたが青写真通りにきました。先行が理想ですがゲートが開いたら圭太に任せます」と、いつも調教をつける鷹見調教師。今回はリングハミを着用予定です。

　園田では無敗のまま重賞ウイナーになり、南関東でもユングフラウ賞を勝って勢いにのる牝馬のアスカリーブル(船橋・川島正厩舎)。前走より気持ちも乗ってきて、体重も回復し上積みはあるそうです。

「調教もイライラしたところがなくなってきたし、何より先行力があって反応がいいな。いいものは持っているし、男馬ともおもしろいんじゃないか」と川島調教師。

　同厩のベルモントシェリーは京浜盃馬ベルモントストームの全弟です。担当はアブクマポーロやストーム兄さんも手掛けた楠厩務員。兄も素質の高さは一級品と言われていましたが、弟は兄以上のものを持っていると期待を集めています。

「まだこれから良くなってくると思うけど、前より緩さが抜けてきてトモもしっかりしてきた」と調教もつける石崎駿騎手は話してくれました。

　また、北海道時代はリリーC(重賞)を優勝し、前走のユングフラウ賞はアスカリーブルの2着だった牝馬のレイモニ(川崎・池田厩舎)。

「脚を余す形だったし、この馬の脚質を考えると大井コースのほうが力を出せる」と池田調教師。大井の外回りコースで末脚を存分に生かしたいところです。コンビを組む杉村騎手は荒尾から移籍後初の重賞制覇を目指します。


　ベルモントレーサー(川崎・山崎厩舎)は南関東の新星になるんでしょうか。中央の新馬戦を優勝し、続く北海道2歳優駿はオーブルチェフの2着。そのときは急仕上げで途上の段階だったそうなので潜在能力はたっぷり。

　今回はリフレッシュ放牧明けで2月中旬に小向トレセンにやってきて、大井競馬場で馬場見せを兼ねた中間追い切りも敢行。普段はあまり派手さは見せないそうで実践型のようです。前に馬がいないとフワフワするので追いかけた方がいいタイプだそう。

「転厩緒戦だから手探りの面はあったけど、ここまで順調にきたからね。羽田盃につながるいいレースをしてほしい」(山崎調教師)

　大井期待の生え抜き牝馬・ショコラヴェリーヌ(小林・荒山厩舎)。ポイント制で争われるグランダムジャパン2011・2歳シーズンのチャンピオンに輝きました。前走後は宮城県の山元トレセンへ移動し、体は緩めずにトレーニングを続けてきたそうです。3月上旬に小林牧場へ帰厩。

「思っていたよりも本追い切りで時計が出てしまったけど、動き自体は良かったし今のところは落ち着いている。あとはどのくらい当日落ち着いているか」と荒山調教師。重賞勝ちはないものの大人びた走りは圧巻。距離延長は大歓迎で、思ったより人気薄のようですが楽しみな1頭です。

　パンタレイ(川崎・林厩舎)は賞金順が16番目で、最後に出走が決まりました。そういう運も生かしたいところ。前走は中央へ挑戦しましたが、あくまでもこの舞台に向けてのチャレンジでした。初めての環境も右回りも砂をかぶることも経験してひじょうに勉強になったでしょう。そのときに、すでに大井の馬場見せも経験済みです。

「初めての一線級ですが、素質は高いし上積みはあると思うのでどんな走りをしてくれるのか楽しみのほうが大きいですね」と林調教師。

アートオブアース(大井・森下厩舎)のエンジェルツイートと同僚くん。砂をかぶってもまれるのが好きじゃないお坊ちゃまなので、そこが最大の鍵を握ります。気持ちよく走れれば前走の君子蘭特別時のような強さを披露するでしょう。

　フジノタイガー(小林・鈴木厩舎)はバテないタフさが魅力的。距離延長は強調材料。北海道の実績馬ウィードパワー(船橋・岡林厩舎)は、1度使ってハリや毛づやが良化して気持ちも出てきたそうです。前回はスタートが良すぎてハナに立つ形になりましたが、本来の走りができれば力は上位でしょう。

　さて、翌日の隅田川オープンには、ついに中央から転厩してきたシャア(大井・山藤厩舎)が登場します。ボンネビルレコードやマズルブラストなど南関東のトップクラスの面々と戦いますよ！

「今回は緒戦だし、まだ手探りの面があるからね。ハートの部分も途上だと思うし、まずは今後に向けてどんな走りをしてくれるか」と山藤調教師。

　ちなみに、レッドカラーの馬装を予定しているそうですよ！　これから南関東の仲間として無事に元気に頑張ってほしいと思います！