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netkeiba

マリーンC

  • 2012年04月03日(火) 18時00分
 残念ながら雪で中止となってしまったエンプレス杯のうっぷんを晴らすべく、マリーンカップでは熱いレースを期待しています。ただ、繊細な女の子たち。レースに向けて仕上げられていたわけですから、中止になったことで精神面・体調面の持って行き方が難しかったと思います。

 ここは、安定して結果を出し続けているミラクルレジェンドから。小柄な牝馬ですが、精神力がとても強く、牡馬に混じっても怯むことがありません。レースも上手で、好位につけるスピードと、極上のキレ味を持っています。パドックで見ていても、堂々と落ち着いて歩いているし、馬体重よりも大きく見せるのが特徴。

 昨秋にラヴェリータとの激闘を制して、さらに進化を遂げました。ダートに替わってから案外なレースをしたのは昨年のマーキュリーカップ(2番人気5着)のみで、他はすべて期待に応える内容の走りを見せてくれています。牝馬は体調の波が激しいものですが、この馬の安定感には脱帽!かなり久しぶりのマイルがちょっと気になるところですが、牡馬一線級を打ち負かすほどの実力を見せつけて欲しいです。
 
 対抗はクラーベセクレタ。JDDで残念なことがありましたが、見事復活を果たして地方重賞・交流重賞と連勝。この馬は本当に頭が良くて、優等生タイプの女の子ですから、エンプレス杯の中止も上手く乗り越えてくれたようですね。クイーン賞では着差以上に強かった印象ですが、今回の敵はさらにパワーアップしたメンバーが揃います。斤量56キロですが、レディスプレリュードで突き放されたミラクルレジェンドにどこまで食らい付いていけるのか…あの時よりも確実に成長している今、地元での戦いなだけにとても楽しみです。
 
 同じく川島正行厩舎のエミーズパラダイスは3歳春というこの時期に古馬にぶつけて来ましたね。ここ2戦はJRAに遠征して芝で戦っていますが、クイーンカップでは5着に健闘。能力の高さを示しました。初の古馬との戦いで、かなり強敵が揃いましたが、51キロで出走出来るのは大きなアドバンテージ。鞍上も的場文男騎手ですから、アッと言わせるレースをしてくれるんじゃないでしょうか。 
 
 地方場所2度目の登場となるアイアムアクトレスは、ここ3戦古馬牡馬に混じって揉まれて来ました。成績的には上位ではないけれど、強い相手と戦ったことは、4歳のこの馬にとっては成長の促進剤になるでしょう。初の地方挑戦となったスパーキングレディーカップではラヴェリータに完敗しましたが、地方コース2度目、久しぶりの牝馬戦で力を発揮して欲しいです。
 
 あと一歩のところでタイトルに届いていないプレシャスジェムズですが、地方小回り適性はバツグン。スタートで躓いたり、厳しい展開になっても、最後まで渋太く粘ってくれる馬。気持ちよく逃げられたらかなり怖い存在です。
 
◎01.ミラクルレジェンド
〇03.クラーベセクレタ
▲05.エミーズパラダイス
△11.アイアムアクトレス
☆10.プレシャスジェムズ

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高崎競馬最後の勝利ジョッキー。平成10年10月高崎競馬にて騎手デビュー。以来、平成17年1月までの6年間の現役生活で通算2033戦91勝(日本の歴代女性騎手58人中、勝利数12位)。現在は競馬ジャーナリストとして活躍中。

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