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マリーンC

  • 2012年04月03日(火) 18時00分
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 今年のマリーンCは中央の女王ミラクルレジェンドと、地方の女王クラーベセクレタの直接対決がひじょうに楽しみです。本来なら2月29日のエンプレス杯で見られる予定でしたがレースが降雪で中止になり、間隔が約4か月空いたのは両馬一緒。

クラーベセクレタ

女王対決に臨むクラーベセクレタ

 前走のクイーン賞で待望のダートグレードレースを制したクラーベセクレタが4歳になって始動します。対ミラクルレジェンドを考えたとき、レディスプレリュードですでに対戦はありますが(ミラクル優勝、クラーベ5着)、そのときのクラーベセクレタは初めての古馬への挑戦やクラシックの疲れを取るために体をすっかり緩めた休養明けでした。

 今回はひとつ年を重ね、前走後から体を緩めず乗り込んでいて追い切りは10本以上をこなしているので、あの時とは完成度や内容が違います。本追い切りは江川伸幸騎手が騎乗して単走で行い、軽快な動きを披露していました。「ゴール前にハミを掛け直したらまたグッと伸びてくれて、それだけ余力があるし、時計以上にいい動きだったと思います」と好感触だった江川騎手。

 そもそもはエンプレス杯に向けて仕上げられてきて、クラーベ自身も頭のいい馬なので、「どうして全力で走れないんだろう」と思った時期もあったと思うんです。気持ちを高めていたこともあったようですが、中間追い切りで久しぶりに併せ馬(相手はゴールドキャヴィア)を行ったことでスッキリし、また通常のクラーベに戻ったそうです。とは言っても、普段から元気いっぱいな気の強い女王様なんですけどね(笑)。

「変わらないのが一番だし、冬毛もないから毛の乾きが速いよ。今度は思いっきり走らせてあげたいよね」と野田厩務員は言っていましたが、ほんと、早く思う存分走らせてあげたいです。

「結果的には間隔が空いたけど、追い切りは休まず何本もやってきているから心配はないだろう。先行できるから競馬はしやすいし、地元の利を生かして頑張りたいね」(川島調教師)

エミーズパラダイス

3歳馬エミーズパラダイスが参戦

トウホクビジン

トウホクビジンは休養明けの一戦

 一方、クラーベセクレタの後輩にあたるエミーズパラダイスのマリーンC参戦には驚きました。この時期に3歳馬が古馬のレースに挑戦するのはあまり記憶にありませんから……。社台オーナーズクラブの角南マネージャーのお話では、「51キロで出られるし、この後の羽田盃と東京ダービーに向けていいローテーションと思って挑戦させます」とのこと。

 エミパラと言えばここ2戦は芝へ挑戦して、クイーンC5着、アネモネS12着でした。アネモネSでは右前脚を落鉄していたそうで力を出し切れなかったのが残念。

「レースで力を出していないから疲れはないよ。もともとスケールの大きい馬だけど、心臓もだんだん強くなってきている」とフリオーソでもお馴染みの波多野厩務員。本追い切りに乗った高橋利幸騎手は「馬なりでしたが動きも軽いですね。緩さも解消されてきて使いながら良くなっている感じです。レベルの高い馬ですよ」と。

 先日の京浜盃は芦毛馬のパンタレイが2着のゴールドメダルに5馬身差をつけ圧勝し、クラシック戦線の最有力候補として名乗りでました。単純な比較はできませんが、パンタレイは中央500万に挑戦して5着だったので、重賞5着の実績があるエミパラの評価がグググッと高まったのも事実。「エミパラ、クラシックに出てきたら強いんじゃないの」という声もチラホラ聞こえています。

「いくら51キロとは言っても今回は古馬が相手だし、今後に向けてどんな走りをしてくれるか」(川島調教師)

 次のクラシック戦線に向けてもぜひチェックしたい一戦です。

 ダートグレードレースの申し子笠松のトウホクビジンが放牧休養明け緒戦を迎えます。3か月しか空いていないんですが、トウホクビジンの場合はかなり久しぶりに感じると言いますか……それだけ休まず頑張り続けましたもんねぇ。

「笠松には3月に入ってすぐに帰ってきましたが、追い切りでもまだ途上かなぁという感じで息が持つかどうかですね」と南調教師。トウホクビジンにとって初めて?の休養明けでどんな走りをするんでしょうか。

クリーン

巨漢馬クリーン、今回の馬体重は!?

 同僚のコロニアルペガサスとともに、レース当日朝4時頃に笠松を出発しお昼頃に船橋到着予定とのこと。

 なお、前走のTCK女王盃を制して勢いに乗っていたハルサンサンは深管骨瘤のために直前回避しました。今は様子を見ているところで次走に関しては未定です。ゆっくり休んで早く元気な姿を見せてほしいと思います。

 翌日の房の国オープンには、前走630キロで走った巨漢馬クリーンが船橋転厩緒戦を迎えますよ!!! 今回は何キロで登場するんだろうと今から興味津々。

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南関東競馬を拠点に活動中。仙台生まれの山形育ち。NHK山形放送局キャスター後、競走馬のことを伝える仕事に就きたく上京。東京シティ競馬中継(MXTV)を経て、南関魂、TCKホームページ、競馬総合チャンネル地方競馬コース、楽天競馬、ウェブハロンなどで活動中。今の一番の喜びは、拠点にしている南関東所属馬が大舞台で頂点に立ったとき。

※当コラムは南関東重賞の前日更新となります。

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