マリーンC(4月4日 船橋 サラ3歳以上牝馬 別定 jpnIII 1600m重)
◎(1)ミラクルレジェンド 1分40秒3
○(2)クラーベセクレタ 11/2
△(3)プレシャスジェムズ 3
▲(4)エミーズパラダイス 1/2
△(5)アイアムアクトレス 1/2
……………
(6)ツキノテンシ
(10)トウホクビジン
△(12)メモリアルイヤー
単160円 馬複210円 馬単310円 3連複320円 3連単730円
ミラクルレジェンドが女王の貫録をみせつけた。外枠からメモリアルイヤー、プレシャスジェムズ、アイアムアクトレスの先行。クラーベセクレタ、エミーズパラダイスが馬体を併せて追走し、ミラクルレジェンドは、それを1馬身前にみてじっくり乗られた。
千通過61.7秒、流れ自体はスローに近く、しかし同馬の爆発力は、展開もコース取り(大外)も関係なかった。直線あと1F、それこそほんのひと気合で前をねじ伏せ、終いまだまだ伸びる勢いがあった。「戸崎くんの馬(クラーベセクレタ)を目標に理想的なレースができた。最高のパフォーマンス。ただ勝つだけではなく、この馬らしさを引き出せたことが今日は嬉しい」(岩田J)。コメント通り、何とも自信にあふれた勝利とみえた。
ミラクルレジェンドはダート通算9勝、重賞5勝目。昨秋ラヴェリータを2度完封して頂点に昇り、この日はそれをダメ押しする結果になった。430キロ台、一見華奢に写る馬体ながら、いざ実戦に行って精神力がきわめて強い。馬群でじっと我慢がきくこと、GOサインからの反応が素晴らしいこと。今回唯一未知数とされた距離千六(JRA時芝・3、6着)も、結果的に難なくクリア。今後に向けて、視界と可能性がさらに大きく広がった。
「(千六は)少し忙しいかと思ったけれど、この勝ちっぷりなら文句なし。乗り役さんの指示通り動いていたし、5歳になって成熟、円熟ということでしょう」(藤原英昭調教師)
次走は明言されなかったが(最終目標・JBCレディスクラシック)、同馬はごく客観的にみて牡馬通用の能力が現在ある(JCダート・小差6着)。距離オールマイティを思えば、GI「かしわ記念」→「帝王賞」のローテも十分浮かぶ。
クラーベセクレタ2着。確かに現実完敗だが、昨秋レディスプレリュード、ミラクルレジェンドとの5馬身差を今回1.1/2馬身差まで詰めてきた。パドックの馬体、雰囲気など威圧感にあふれ、数字上さして変わらない460キロ台でも中身が違う印象が濃い。
「もまれる展開をしっかり落ち着いて走ってくれた。体も気持ちも成長している。(逆転の)手応えは感じています」(戸崎J)
ライバルより1つ若い明け4歳。いずれにせよこの2頭は“名牝の時代”を築けるだけの資質がある。
プレシャスジェムズは、失速メモリアルイヤーを捕え自然流の4角先頭。それでいて2強にあっという間に3馬身差をつけられたあたり、結果3着でも胸が張れない。対して3歳エミーズパラダイスは勝負どころでいったん後退、しかし直線あと1Fでこれは…というガッツをみせた。今後どういう路線(牡馬牝馬)を川島正行陣営が選択するか。ただ現時点の記者印象はマイル前後ベスト。牡馬クラシックに臨むには、もうワンパンチほしい気もする。