東京スプリント(4月18日 大井 サラ4歳以上 別定 jpnIII 1200m)
東京スプリントは、平成21年新設の交流GIII。昨年も書いたことだが、公式タイトル“第23回”は、前身を「東京シティ盃=南関東限定SIII」と見立てたもので、距離(平成3〜18年、1400mで実施)も違うだけに、データとして採用しづらい。記者個人的には、ごく普通に新生GIII、今年“第4回”と記する方が適当ではないかと思う。こんがらってわかりにくい…。ファンにとってもおそらくそうだ。
【平成21年】
1.ゼンノパルテノン(内田博)
1分11秒6、5人気、好位伸
2.ガブリン(藤田)
3/4、3人気、中位伸
3.フジノウェーブ(御神本)
クビ、1人気、好位儘
※逃げた馬=ポートジェネラル…4着
【平成22年】
1.スーニ(川田)
1分12秒2、1人気、中位伸
2.フジノウェーブ(戸崎)
クビ、2人気、中位伸
3.ミリオンディスク(蛯名)
1/2、4人気、中位詰
※逃げた馬=ポートジェネラル…4着
【平成23年】
1.セレスハント(福永)
1分10秒8、8人気、好位伸
2.ティアップワイルド(石橋脩)
1/2、1人気、好位伸
3.コアレスピューマ(本橋)
アタマ、12人気、先行粘
※逃げた馬=ジーエスライカー…4着
※データ推奨馬
◎セイクリムズン…千二〜千四で11勝、持続力のあるスプリンター。重賞4勝、内2勝を地方Gでマークしている。逃げ馬が厳しく、好位から器用な脚を使うタイプに有利な傾向。今季とりわけリズムがいい岩田J。同馬とのコンビで[3-0-2-0]。
☆ ☆
◎セレスハント 56福永
○スーニ 58川田
▲セイクリムズン 56岩田
△ナイキマドリード 57川島
△フジノウェーブ 58坂井
△ダイショウジェット 56柴山
△スターボード 56戸崎
サマーウインド 58藤岡佑
バトルファイター 56山田信
コアレスピューマ 56本橋
グランシュバリエ 56吉田稔
セレスハントの連覇を狙った。昨年勝利は8番人気。なるほど結果番狂わせだが、その勝ちっぷり自体フロックとは思えない。道中4番手できっちり折り合い、直線馬混みをこじ開けるように伸びたもの。上がり36秒2、現実にメンバー中?1で、スピードと切れ、さらに精神面のしたたかさ、バランスよく示した内容と判断できる。
ダート通算9勝を千二〜千七、多彩な条件であげたあたり、本来地方適性(佐賀・サマーチャンピオン勝ち)が高いイメージ。昨秋・JBCスプリント5着も、極端な高速馬場でスーニ(レコード)に0.4秒差だから合格点がつくだろう。中間2か月半、あえてここまで待った(フェブラリーS、黒船賞など回避)ステップ。いわゆる“勝負気配”を強く感じる。
ともあれこの部門、最強はやはりスーニ。昨秋「東京盃」→「JBC」連破などまさしく電光石火の切れ味で、いよいよ真の短距離王を思わせた。ただ、前走高知「黒船賞」が予想外の凡走であったこと、現実に昨年も似たような臨戦過程で大敗(11着)したこと。こじつけめくが、1つの敗戦が案外尾を引くタイプと考えた。
対してセイクリムズンは、人馬とも絶好調でここに臨む。前述通り千二〜千四11勝、緩急自在の脚があり安定度がきわめて高い。昨秋東京盃4着、JBC2着の大井適性。今回すべてに好条件がそろっている。残るJRA2頭は割り引いた評価とした。サマーウインドは再び久々、本質的に大井千二ベストでないこと、ダイショウジェットは他力本願の9歳馬であること。2頭とも不利な外枠を引いている。
地方勢。フジノウェーブ、ナイキマドリード、夢と可能性は残すものの、不安点、死角の方が正直大きい。前者はズブさが出て千四→千二で能力減が著しく、後者は常にゲート難気性難を抱え、大井Gレースではさっぱり良積があがらない。ただ今回の場合ナイキマドリード、16頭立15番枠。ノンプレッシャー、のびのび走れるという意味で馬券的な妙味はあるだろう。鞍上・川島正太郎Jも同馬を手の内に入れている(コンビ8勝)。以下、JRA4勝、転入後大井適性も示したスターボード、好枠(2番)からケレン味ない逃げでバトルファイター。昨年3着コアレスピューマは明けて8歳。今季いかにも勢いが感じられない。