東京スプリント(4月18日 大井 サラ4歳以上 別定 jpnIII 1200m良)
▲(1)セイクリムズン 1分10秒5
△(2)フジノウェーブ 1.1/2
△(3)スターボード 3/4
◎(4)セレスハント 1
△(5)ナイキマドリード 3/4
………………
△(6)ダイショウジェット
(7)サマーウインド
○(11)スーニ
単220円 馬複1990円 馬単2720円 3連複6370円 3連単23650円
セイクリムズンが完勝した。道中5番手、予測より少し後ろの位置とみえたが、終わってみれば100%完全燃焼、ものの見事な差し切りだった。千二1分10秒5はレースレコード(昨年セレスハント=10秒8)。例年より流れ自体は緩やかで(前半3F34秒6)、それを馬場の真ん中から突き抜けたあたり、時計的にも中身が濃い。
「黒船賞(高知)より体が絞れ(6キロ減)、終始行きっぷりに余裕があった。強い内容。地方の馬場も合っている」(岩田康誠騎手)。先行スターボード、ナイキマドリードを射程圏に入れ、なおかつ追い上げてくるスーニ、セレスハントの脚いろもうかがいつつ絶妙な騎乗ぶり。ただこの日のセイクリムズンは、馬自身、これまでにない強さを発揮した感もある。何かといえば“瞬発力”だ。
セイクリムズンは、エイシンサンディ×サウスアトランティックの6歳馬。父はSS直仔としてはタヤスツヨシなどと似た、やや異形の中~長距離タイプに思えるが、そのぶん産駒は切れ味よりパワー優先、闘志に火がついていい脚を長く使う。
改めてパドックをじっくり見た。なるほど均整のとれた好馬体だが、すっきりと手足が長く、みっちり筋肉質の短距離体型とは大きく違う(記者印象)。「千四ベストと思うが、長いよりは短い方がいいでしょう。今回は状態が戻っていたし、何より鞍上(岩田J)が、個性と能力をきっちり見据えて乗ってくれた」(服部利之調教師)。いずれにせよ同馬は現在ピーク、円熟期は間違いない。次走5月4日「かきつばた記念=名古屋千四」。条件、適性は、今回以上にしっくりくる。
フジノウェーブ2着。確かに内枠、ロスのない好騎乗も手伝ったが、反面10歳という事実は重い。高橋三郎厩舎スタッフ、完璧な仕上げであること、馬自身に驚異的な生命力があること。仮にベスト千四なら、勝てないまでももう少し肉薄できた。ひとこと“特別な馬”と思う。
3着スターボードはケレン味ない先行で健闘した。ただ同レベルの快速型は、南関東昨今多い現状で、そう考えると次走改めて試金石の評価になる。◎セレスハントは中団からじわりと伸び、ぎりぎり合格点という内容だった。結果論ながら、本質鋭さ不足だけに昨年(2番枠)同様の内枠がほしかったか。ナイキマドリードは行き脚良化。次走5月浦和「さきたま杯」狙いとすれば、青写真通りのレースといえる。
スーニ11着。「気合を入れると、かかるので難しい。今日は上がりも速すぎた」(川田騎手)。短距離王者。一見ストレートにみえる部分でも、競馬の力関係はいつも微妙だ。