デビュー初年度には37勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を受賞。さらに、初年度、2年目と連続してフェアプレー賞を受賞するという、若手らしからぬ偉業を達成した高倉稜騎手。『あいうえおトーク!』第4回目は、「辞めたいと思ったこと」から「ンなアホな!な出来事」まで全11問。はたして若手騎手仲間のなかで、一番“天然”なのは誰だ!?
毎レース、怒鳴られました
や辞めたいと思ったことはありますか?
高倉 デビューしたばかりのころは思いましたね。もう先輩が怖くて。レース中、ちょっと動いただけで罵声が飛び交うというか。(レースから)上がってきても、毎レース毎レース、怒鳴られましたし。正直、とんでもない世界に入ってきちゃったなと思いました。もちろん、僕だけじゃなかったですし、誰もが通る道なんですけどね。でも当時は、本当にやっていけるのかな…と思いましたね。今はもう、怒られることもありません。
──先輩たちも、あえて言っていたのかもしれませんよ。
高倉 今はそう思います。危ないですからね。命にかかわる場面もありますし。
ゆゆとり世代であることを実感するのはどんな時ですか?
高倉 『お前らは、ゆとり世代だもんな』と、人に言われたときです(笑)。自分たちでは、正直よくわからないです。ただ、なにかあるたびに『ゆとり教育で育ってるから、仕方ないよなぁ』って言われるので、ああ、そうなのかなって。
──むしろ、“ゆとりですが、何か?”みたいな(笑)。
高倉 そうですね(笑)。だって、わからないですもん。自分たちが選んで“ゆとり”になったわけではないですからね。
よ酔っ払うとどうなりますか?
高倉 眠くなります。お酒はあんまり飲みたくないですね。
──最近の若手の方たちは、みなさんお酒があまり好きではないんですね。“コーラのほうが好き”っていう方が多い(笑)。
高倉 僕も断然、コーラ派です。飲む機会はありますけど、そういうときは、たいてい潰されますね…(笑)。寝ちゃうので失敗談もないです。あ、寝ちゃうこと自体が失敗談なのか…(笑)。
らライバルは誰ですか?
高倉 ジョッキー全員です。
りリーディング順位はチェックしていますか?
高倉 毎週、チェックしてます。年が明けて、全員がゼロから始まって、今のところそう差がついていないので、自分は今どのあたりにいるのか…すごく気になります。
緊張&感動のJRA賞
るルーキー時代には、JRA賞最多勝利新人騎手を受賞されました。当時と比べて、自分で成長したなぁと思うところは、どんなところですか?
高倉 髪が伸びたくらいじゃないですか(笑)。先生が、けっこう『切りなさい』っていう方なので、こっそりと伸ばして…(笑)。今でも言われますけどね。笑ってごまかしてます(笑)。
──なるほど(笑)。新人賞を受賞されたことについては、どんな気持ちでした?
高倉 目標だったのでうれしかったです。JRA賞って、若手がもらえるのは新人賞くらいじゃないですか。だから、あの場(表彰式)に立てただけでもうれしかったですね。感動したし、めっちゃ緊張しました。ただ、舞台の上が照明のせいですごく暑くて、もう、汗ダラッダラで(笑)。ちょっと寒いかなと思って、スーツの下にパッチを履いて行ったんですよ。そしたらもう、全身ビッショビッショで、表彰されているときも汗ダラッダラで、めっちゃ恥ずかしかったです(笑)。
れレース中、叫ぶことはありますか?
高倉 ありますよ。
──なんて叫ぶんですか?
高倉 言葉っていうより、悲鳴ですね(笑)。危ないときは「アーッ!」とか、声が出ちゃうんですよね。ホントに間一髪みたいなシーンもあるので、そういうときには言葉ではなくて、自然と悲鳴のような声が出ます。
ろローカルと中央開催、それぞれの難しさを教えてください。
高倉 ローカルは競馬自体があわただしいです。出入りも激しいし、意外なところで気を遣わなくちゃいけなかったり。若手が多いからか、危険なレースが多いですね。中央場所は、みんな余裕を持って乗っているから、競馬自体が落ち着いています。だから、折り合いには気を遣いますね。僕は今のところローカルが好きですけど、やっぱりいずれは中央場所でたくさん勝てるようになりたいです。
わ若手騎手仲間のなかで、一番“天然”なのは誰ですか?
高倉 川須でしょう。天然というか…、あいつ、仮免(仮運転免許)の試験に4回落ちてますからね(笑)。まぁ、僕も2回落ちましたけど(笑)。勉強してないだけなんですけどね。
をヲタクな趣味はありますか?
高倉 YUIヲタクかも。YUIの曲は毎日聴いてますし、CDやライヴDVDもほとんど持ってます。ライヴも一度行きました。運良く琵琶湖ホールであって、しかも一列目だったんですよ! めっちゃ感動しました…。
んンなアホな! という出来事をひとつ教えてください。
高倉 川須が仮免の試験に4回落ちたこと…(笑)。