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天皇賞・春、青葉賞追い切り診断

  • 2012年04月26日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜京都11R・天皇賞・春
・オルフェーヴル
 調教再審査を受けるために、栗Eコースでの調教を余儀なくされた期間はあったものの、1週前追い切りはいつも通り坂路で行われており、中間の調教本数自体は前走時よりも豊富で、それこそ休養明けを一度叩いた菊花賞とほぼ同じような量をこなせている。最終追い切りは坂路でバーディバーディを追走する形になったが、最後まで手応えは楽。少し気合をつけられる程度できっちり先着してきた。陣営からコメントが出たように、栗Eコースでの調教のダメージを心配したが、追い切りの動きを見る限りでは微塵も感じない。現時点で心配することは特にないだろう。

・ギュスターヴクライ
 前走はきっちり自分の走りをして勝利。青葉賞以降、馬券圏内を外していないように、とにかく堅実な走りが長所だろう。この中間も疲労などを感じさせず、2週前追い切りからしっかり消化している。最終追い切りは坂路でファタモルガーナを追走したが、ラスト2F地点で仕掛けられてからじわじわ反応。最後はもたつく相手を完全に煽るような脚色で先着。ここ一連の状態をしっかりとキープしていることを示すような動きだった。もしかすると前走より更に馬体重が増えるかも知れないが、それは充実しているからだと考えてよい。

・ウインバリアシオン
 2走前の京都記念時は追い切りで追走した相手に追いつくのがやっとという動き。過去の好走時調教と比較しても明らかに動きが重く、6着という結果も納得できるものだった。しかし気温の上昇とともに、状態もアップ。前走はかなりいい頃の状態に近かったと思われる。そして今回。最終追い切りをCWで行い、モータウンサウンドを追走する併せ馬。直線手前で外から並びかけ、直線に向くと格が違うとばかりに豪快な伸び。時計自体は極端に速くないが、とにかく数字以上に迫力ある動きだった。やはりオルフェーヴルに迫ることができるのはこの馬、そんな雰囲気を感じさせる追い切りだった。

・ヒルノダムール
 昨年は大阪杯を勝って出走だった天皇賞・春。今年は阪神大賞典4着からの参戦となった。そしてこの中間はシャドーロールを着用しての調教が続けられており、最終追い切りでも黒色のシャドーロールを着用した。坂路でロードテイクオフを追走する併せ馬となったが、楽に並びかけると、あとは一気に突き放すような伸び。ラスト1F12.2秒はさすがだったが、4F55.3秒は極端に時計の出にくい馬場ではなかったので、遅い部類。昨年の単走で4F53.5秒だった数字と比較しても、やはり遅い時計は気になる材料になりそうだ。

◆土曜東京11R・青葉賞
・アドマイヤブルー
 中3週のホープフルSを制した時が最終追い切り坂路でラスト2Fのラップが12.6-12.2秒と最後が一番速いラップを踏めていた。ところが前走休養明けの毎日杯(6着)では12.5-12.8秒の減速ラップ。本来の調子にあるかどうかは最終追い切りの動きで判断できるタイプだろう。今回の最終追い切りは坂路でサファーガとの併せ馬。一見、相手の手応えが優勢に見えたが、追い出すと伸びるのはこちら。一杯に追われてラスト2Fが12.4-12.4秒なら確実に前走より上向いている。また前走時の最終追いは馬なりだったので、びっしり追えた今回の方が中身はしっかりしているだろう。

【美浦トラックマン情報】
◆土曜東京11R・青葉賞
・サトノギャラント
 スプリングS→中3週で皐月賞。そして、今回は中1週という厳しいレース間隔となってしまうが、25日の最終追い切りはまったく疲れを感じさせない走りを披露。南ウッドに入って、古馬のポールアックスを6F地点で4馬身ほど追いかける内容。直線では内に入ってラスト1F馬体を併せ、余裕十分の脚どりで併入。6F83.7-3F40.7-1F13.6秒は、さすがに押さえたタイムとなった。走りは終始素軽いフットワークで、使い込んで一番の動きだった。太めも絞れてきており、仕上がりに関しては万全。あとは2400に対するスタミナだけだが、道中折り合いさえつけばまったく心配はなし。ラスト1F弾けて一気のチャンス。

◆日曜東京10R・オアシスS
・ゴールデンチケット
 2週前あたりから動きが良化してきたが、ここ2週は主戦の横山典が騎乗して力強い動きを連発。重さはまったく感じないし気合い乗りも良好。力を出せるデキと思える。ここは格上げの形になるが、以前はGIでヴァーミリアンやエスポワールシチーと戦っていた馬。オープン特別では、むしろ格上的存在。東京の1600、多少脚抜きがいいダートなら、スピードの違いで圧倒する。

◆土曜東京9R・陣馬特別
・ルイーザシアター
 久々の前走も仕上がりは良かったが、道悪の馬場で離し逃げをした馬を捕まえに行く、苦しい展開が敗因。その後は少し間隔をあけてリフレッシュ、4月に入ってから調教を再開して、坂路とウッドチップで5本の時計をマーク。今週はウッドチップで68.6-39.3秒。パワーストラグルを1.3秒追走し、直線はビッシリと追い比べ半馬身競り落としてゴールイン。追われてからの力強い伸び脚は迫力満点。今回も不安のない状態が整っている。ただの早熟馬でないことは間違いなし。これからの活躍に繋がる勝ちっぷりを見せる。

◆土曜京都10R・御池特別
・モエレデフィニット
 前走の1000万下。スタート地点の芝は難なくクリアして絶好の手応えで中団。4角手前で軽く仕掛けて射程圏へ。直線も力強く伸びクビ差の2着。ハイペースを逃げて凌いだ勝ち馬を誉めるしかないレース内容。この中間も休むことなく順調に稽古を消化し、直前に追い切りは、めずらしく力の要るウッドコースで長めを追われ、6F83.4-上がり39.4秒を抜群の手応えで計示。地力を強化してさらにパワーアップを図った。万全の態勢。

◆土曜福島11R・飯坂温泉特別
・ケイジーウィンザー
 馬連2万円馬券の主役となった前走の中山戦。ハナに行かず2番手で我慢をして、ラストまでしぶとく粘る好内容。骨折がらみで出世が遅れていた馬だが、一千万に昇級して2戦目で結果を出してしまったのだからも確実に力をつけている。今回は特別戦となるが、福島のメンバー構成となれば、前走より相手関係は少し楽。さらに得意の小回り+ハンデ戦(55キロ)なら、再度好勝負必至だろう。直前の追い切リは、単走で101.0-84.1-67.5-52.4-38.5秒(ゴール前一杯に追う)。前半スムーズに折り合いがついて、ゴール前では素晴らしい反応を見せていた。

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