しらさぎ賞(4月25日 浦和 サラ4歳以上牝馬 別定 南関東SIII 1400m梢重)
◎(1)クラーベセクレタ 1分28秒3
△(2)ツキノテンシ 7
(3)センゲンコスモ 3/4
(4)トーセンベルファム 11/2
○(5)リアンローズ 1
…………………
▲(6)ギオンゴールド
△(7)トップレイスター
△(9)テイエムヨカドー
サクラサクラサクラ 競走除外
単100円 馬複520円 馬単530円 3連複3230円 3連単5600円
クラーベセクレタが圧勝した。好スタート、外からダッシュをきかせたギオンゴールドを受け止めるような形で2番手キープ。3コーナー手前から持ったまま先頭に立ち、直線追うところもなく後続を7馬身ちぎってみせた。単勝1.0倍。ギャンブルである以上、元返しのルールはシビアすぎる気もするが、ともあれ勝ちっぷり自体はそのオッズにふさわしかった。
「もし負けるようなことがあれば僕のミス。スタートだけ注意して、あとは馬にまかせました。力通りいいレースができたと思う。道中終始スムーズだったし、気持ちの面もだいぶ大人になっている」(戸崎騎手)
千四1分28秒3は数字上平凡だが(昨年ザッハーマイン=27秒6)、今の浦和コースは極端に時計がかかり、しかも戸崎=クラーベはラスト1Fを“流して”いる。
クラーベセクレタは、4歳牝馬ながら現南関東(地方競馬全体含め)、ポスト・フリオーソの位置まで、そのグレード(期待値)を上げている。レベルはどうあれ牡馬相手のクラシック二冠、JDダービー小差3着。以後、クイーン賞制覇、マリーンCもミラクルレジェンドに肉薄し、鞍上のコメント通り1戦ごとの充実が素晴らしい。
「一貫いいリズムで走れていた。当然の結果にみえるかもしれないが、さまざま収穫はあったと思う。次走をどう選ぶかはこれからじっくり考えます」(川島正行調教師)
ごく普通には7月川崎「スパーキングレディーC=交流GI」が当面目標。その前に別路線挑戦があるのかどうか。記者個人的には、5月30日「さきたま杯=GIII」をイメージする。今回と同条件の浦和千四。いずれにせよ本格化したクラーベは、“牝馬限定”にとどまってほしくない。
2着ツキノテンシ。道中イン5〜6番手でじっくりタメ、何とも隙のない競馬とみえた。本来短距離志向のスピード型だが、いい意味で枯れてきて鞍上の思惑通り自在に動ける。クラーベに7馬身差はともかく、石崎駿J、ある意味会心のレースだろう。
人気薄センゲンコスモ3着も吉原J好騎乗。行きたがる気性の馬を巧みになだめ、ゴール際これは…という脚を使った。文字通り新境地。今後も南関東牝馬SIII、マイルまでなら流れひとつで浮上がある。
トーセンベルファムは長休明け4着、JRA3勝馬らしさと言ってもいいが、今回の場合、前崩れの展開も味方したか。リアンローズは中団追走、不完全燃焼のままレースが終わった。牝馬ながら渋いイメージがある馬で、手探りの初コースを思えば次走に改めて狙いが立つ。
ギオンゴールドは意を決した先行ながら、結果相手(クラーベ)が強すぎた。トップレイスター、テイエムヨカドーも器用さがないだけに、前々の決着では限界がある。