かしわ記念(5月2日 船橋 サラ4歳以上 定量 jpnI 1600m重)
△(1)エスポワールシチー 1分36秒5
▲(2)フリオーソ 2.1/2
○(3)テスタマッタ 2
◎(4)ランフォルセ 6
△(5)ピイラニハイウェイ 1
…………………
△(6)シルクフォーチュン
△(7)クリーン
単360円 馬複600円 馬単1220円 3連複710円 3連単3300円
エスポワールシチーが圧巻の強さをみせた。快調に逃げたフリオーソの2番手から完璧な横綱相撲。最後2.1/2馬身差はもちろん、時計を聞いてもう一度驚いた。千六1分36秒5(昨年フリオーソ=38秒2)。昨今極端に時計がかかる(降雨があっても軽くならない)船橋コースでは、レコードと同レベルの価値がある。
エスポワールシチーはこのレース3勝、GI通算6勝目。見事な復権を果たしたダート王に、脱帽としか言葉がない。「相手(フリオーソ)のダッシュがよかったから、マークして差す作戦に切り替えた。終始リラックスして手応えも十分。かしわ記念3勝目? それはもちろん嬉しいです」。佐藤哲Jの表情、コメントは、拍子抜けするほど飄々淡々としていたが、逆にいえば今日の勝利、彼の中では当然だったということだろう。GI6勝、すべてコンビを組み、能力も個性も熟知している。
記者予想とすると、同馬を“緩やかな下降線”と考えたことが失敗だった。ダート強者、その逞しさ、息の長さを改めて痛感する。次走はおそらく帝王賞(6月27日大井)。いい意味で枯れてきた近況からは、二千もむしろベターだろう。
フリオーソは立派な2着。千通過59秒5、8歳にしてまだそれだけのスピードと闘志を維持している。昨年ブランクが“屈腱炎”だけに危ぶまれたが、この内容なら、条件と展開しだいでもうひと花があるだろう。
テスタマッタは1~2コーナー、シルクフォーチュンに前をさえぎられる大きな不利。立て直して3着だから、精神面など飛躍的に充実している。4着ランフォルセの敗因は2つ浮かぶ。当日14キロ増が誤算だったこと、長距離を続けて使い、ハイペース千六に戸惑ったこと。それでも終いしぶとく伸びて上がり37秒9だから、内容自体は悪くなかった。次走帝王賞参戦なら改めて注目したい。