羽田盃(5月9日 大井 サラ3歳 定量 南関東SI 2000m良)
△(1)アートサハラ 1分52秒9
△(2)エミーズパラダイス 1.3/4
(3)ジャルディーノ 頭
(同)プレティオラス 同
(5)ダイヤモンドダンス 1/2
………………
△(6)ゴールドメダル
(7)キタサンツバサ
◎(8)ロンドンアイ
○(9)パンタレイ
▲(11)ゴールドキャヴィア
△(12)ベルモントレーサー
単2610円 馬複7190円 馬単19520円 3連複48730円 46340円 3連単307890円 321880円
伏兵アートサハラが豪快に突き抜けた。千通過59秒3、先行争いが激化したこと。3~4コーナー、捲って出たタイミングが絶妙だったこと。それでも単にハマったという結果ではけっしてない。道中終始外々を回り追走自体はかなり厳しく、それでいて直線競り合いで二の脚、三の脚を使ってみせた。
「流れが速いなあと思って乗っていた。すぐ前の戸崎くんの馬(エミーズパラダイス)を目標にしたのが正解。それにしても最後はびっくりするほど伸びてくれた」(今野J)
千八=1分52秒9は過去10年中第4位。同日古馬B3=53秒7の比較から、悪くないレベルといえるだろう。「1頭になるとまだふらふらして遊び遊び。まだまだ成長があると思う」。鞍上はそう付け加え会心の笑みをもらした。
アートサハラは、ここまで7戦3勝、今回重賞初挑戦。しかし昨秋あえて千八を選んだ新馬勝ちなど、一貫中~長距離(クラシック)を意識したステップを踏み、現実に前走千八・チューリップ賞を快勝していた。
「能力は感じていたが、今日はさすがに半信半疑。強いレースをしてくれました。もともと距離は長い方がいいと思うし、東京ダービー(二千)までにもっと力をつけてくれれば…」(荒山勝徳調教師)。
同馬は父マンハッタンカフェ、しかも母系のよさが際立っており、姉アートブライアン(03年トゥィンクルレディー賞)、兄アートルマン(07年東京ダービー4着)、セントマーチ(11年優駿スプリント2着)など活躍馬がズラリと並ぶ。530キロ超、凄みのある馬体と走法。東京ダービーはもちろん、その先「JDD」ダービーへも十分な夢が浮かぶ。
人気馬総崩れの中、エミーズパラダイスが地力をみせた。最後は牡馬=牝馬、パワーの差だが、相手より一歩早めに動いて2着なら、距離克服も含め収穫がきわめて大きい。パンタレイ、ロンドンアイは、スタートから1コーナー競り合うような形になり、そこにゴールドキャヴィアも加わっていかにも厳しい展開を強いられた。
3頭とも気性面で若いということ。すでに京浜盃を勝っているパンタレイはともかく、ロンドンアイはダービー出走自体に黄信号が灯ってしまった。ゴールドメダルは道中位置取りなど悪くなく(6~7番手)、馬自身の成長力に不満がある。後方から直線一気のジャルディーノ、プレティオラス。とりわけ上がり37秒5、ズバ抜けた爆発力をみせたプレティオラス(パンタレイと同じ父フィガロ)はダービーに脈が出た。