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オークス、東海S、昇竜S追い切り診断

  • 2012年05月17日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜東京11R・オークス
・ヴィルシーナ
 桜花賞2着後はいつも通り、ノーザンFしがらきへ放牧へ出てリフレッシュ。栗東へ帰厩したのは4月20日だったが、その6日後には坂路で15-15を開始し、オークスへ向けての始動は早かった。2週前追い切りを坂路、1週前追い切りをCWでこなして、最終追い切りは前走時と同じDP。前に2頭見る形で道中進めて、直線は内に進路をとって並びかけようとしたが、反応が良すぎて一瞬で抜き去ってしまった。時計的には決して速くないが、とにかく反応の良さが印象に残った動き。大きく崩れることはまず考えにくい、そんな走りを見せてくれた。

・ジェンティルドンナ
 2走前のチューリップ賞を熱発明けで使っての前走桜花賞。大きく上積みが期待されたが、それに応える走りで優勝。それだけに、今回の調教内容に関しては、どのような方法を選択されるか注目していた。ノーザンFしがらきへ放牧へ出したこともあり、調教本数自体は少ないが、その中身は濃い。1週前に坂路4F51.4秒をマークして、最終追い切りは単走。これは併せた前走と違っているが、それまでの過程が違うだけに納得。問題はその動きだったが、闘争心を出した表情で駆け上がって4F52.5-1F12.3秒の抜群の動き。特に注文をつけるような点はなく、前走から順調に仕上げられたという感じだろう。

・メイショウスザンナ
 前走桜花賞後も順調な調整を進めており、坂路で15-15。そしてしっかりと負荷を掛ける追い切りはCWで行い、2週前、1週前と追い切りを内容ある消化できた。最終追い切りは先週に続いて武豊騎手が跨って、メイショウサミットを追走するCWでの併せ馬。その内容で注目すべきは先行馬に馬体を並べるために追われて伸び、そして前に出てから再び追われたが、そこから再度加速して突き放す伸び。この二段伸びが距離が延びて良さが出ることの証明でもあると思うだけに、レースの主導権を握れば、簡単には後続に捕まりそうにない。

◆土曜京都11R・東海S
・ワンダーアキュート
 3歳夏以降、最終追い切りを坂路にしたのは中2週に詰まった東京大賞典くらいのもので、それ以外はCW。それが今回は坂路で単走という点が大きく気になる。そして昨年末の東京大賞典では2F24.6-1F12.2秒とラストの動きが抜群だったのに対して、今回は2F25.0-1F12.6秒とまずまず。悪いとは言わないまでも食指が動くほどの内容ではない。また中8週と間隔が空いて、ごく標準の調教本数でもあり、昨年のこのレース1着時とは調教内容が違うという印象が拭えない。

◆日曜京都10R・昇竜S
・レッドクラウディア
 前走初めての芝となったフィリーズレビューでは見せ場のない7着。決して芝が駄目なわけではないのだろうが、現時点ではダートの方がより力を発揮できるのではないだろうか。中間はノーザンFしがらきへ放牧へ出されて、帰厩してからの調教は順調そのもの。2週続けて併せ馬では先着しており、今週の最終追い切りでは坂路でハローハローハローを大きく追走して大きく先着。4F52.9秒は決して速い数字ではないが、それ以上に中身の濃い時計だと言える。心配するのであれば、激しい流れも予想されるオープン特別での調教本数の少なさ。息切れする可能性は十分にある。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京11R・オークス
・トーセンベニザクラ
 16日の最終追い切りは南ウッドに入り、格下ベルモントブレイクを6Fで1.5秒追走するハード内容。直線に入ってからは並ぶ間もなく一気に突き抜けて逆に2秒も大きく先着。6F82.3-3F38.7-1F12.4秒の好タイムをマーク。これで先週に引き続きハード内容を2本消化。これは桜花賞で減ってしまった馬体を取り戻した証明で、さらに逞しさを増し、ひと回り成長している証でもあるはず。馬体減り、そのうえ出遅れてしまった桜花賞は不完全燃焼。東京コースは昨秋に赤松賞で強烈な勝ち方をしており、直線が長いだけに本来の差し脚を十分に生かせるはず。距離不安は全馬につきまとうこと。前半さえ折り合いがつけば十分に克服可能。じっくり構えた戦法から、直線一気の差し脚に期待。

◆日曜東京8R・ガーベラ賞
・ブリスアウト
 前走の500万下。大外枠のうえ出遅れて後方からの競馬。さらに4角では大外を回り直線も内へモタれて目一杯追うことができず。それで最後3着まで差し込んだ。500万では明らかに力上位を示した内容。直前の追い切りは5Fから格上サンテミリオン、コウヨウレジェンドを追走して67.5-上がり38.2秒。ゴールでは1馬身半ほど遅れの形になったが、手応えでヒケを取ることなく気迫を前面に出し好状態をアピール。今度は負けられない。

◆土曜東京9R・カーネーションC
・ミヤコマンハッタン
 道悪だった3戦を除けば連対パーフェクト。キャリアを重ねて一戦ごとに力を付けている馬。今週はポリトラックで68.4-39.1秒、1.8秒先行させた格下馬を、直線で捕らえると4馬身突き放してゴールイン。意欲的な内容でも脚どりが乱れることはなく、一直線に伸びてきた。馬場のいい東京コースに必要な先行力を持ち、状態の良さも折り紙つき。不安材料はなく、信頼度の高い中心馬になる。

◆土曜東京11R・メイS
・アカンサス
 除外になってしまったが、ヴィクトリアマイルを目標にしていただけに、先週の時点で完璧な仕上がり。今週も好気合で素軽さ満点の動きを見せ、状態面の不安はなさそうだ。前走は小回りコースでの出負けが応え、外々を回されるロス。それで0.3秒差3着なら、勝ち馬と互角の好内容と思える。秋華賞で見せたように、折り合った時の決め手は、かなりのもの。このコースなら直線勝負で弾ける。

◆日曜新潟12R・白馬岳特別
・ケイジーウィンザー
 北の角馬場のポリトラックで入念に体をほぐしてから、今度はウッドチップの角馬場へ。水曜のダートは前日の大雨の影響で不良に近い重馬場。ということで、予定を変更して時計は坂路で出したが、軽く50秒台をマークしたように状態は◎。この中間は短期の放牧に出されて、「いくらか馬体を減らして戻ってきた」(萱野調教師)ということだったが、そんな心配はまったく無用。今回も能力どおりの競馬を期待していい。ハナにこだわらなくなり、好位で折り合えるようになってレースぶりもすっかり安定。新潟のダート1800mなら、信頼できる軸馬だろう。

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