南関東牝馬クラシック三冠目・関東オークス(川崎2100m)が行われます。南関東からは桜花賞馬コテキタイと東京プリンセス賞馬アスカリーブルの牝馬クラシック一冠目＆二冠目のチャンピオンホースがそろって参戦してくれるのはひじょうに頼もしいです。他のメンバーも一発のチャンスは十分に秘めていると思うので、南関東勢の上位独占を狙ってほしいのですが!!!

　桜花賞馬コテキタイ(川崎・内田厩舎)の競馬スタイルは逃げ。東京プリンセス賞も逃げることが想定されていましたが、3番手外目からの競馬になりました。

「ゲートを切ってからの1歩目がここ最近とは違う感じだったからハナには行かせなかった。あの位置からでも競馬ができたし、いい経験にはなったと思うよ」と張田京騎手はレース後に言っていましたが、初コースや久しぶりの右回りということもあったのか自分の形に持ち込めませんでした。しかし番手からの競馬でも対応できたのは収穫でした。

　それにしても、コテキタイの体の変化には関係者も一目置いていますよ。馬体重的には前と大きく変わりはないんですが、ムキムキ具合いがスゴイ！「どんどん変わってきてますね。馬体が良くなってやる気も出てきて、前より動けるようになってきました。上積みはあるし今まででいちばんいいと思います」といつも調教をつけてお世話もする内田厩務員。体は増えていても成長分だそう。

　なお、前回が番手からの競馬ができたとは言っても、気になるのは展開面。「楽に行けるならやっぱり逃げたいよね。距離はやってみないとわからないけど折り合いはつくからこなしてほしい」(内田調教師)

　園田から南関東に仲間入りをし、チャンピオンホースとなったアスカリーブル(船橋・川島正厩舎)。東京プリンセス賞はもっと混戦になることを予想していたんですが、終わってみればアスカリーブルの強さが深く印象に残りました。

　中団付近から追走していき3～4コーナーでは外から勢いよく先団に取りついていくと、直線では独走状態。

「直線に入ったときには勝てるだろうと思うくらいの手応えだったよ。終いまでしっかり反応していたし、追って味があるのがいちばんいいところだね」と今野忠成騎手は振り返っていて、本当に強かったです。

　この中間は予定通りに3本の追い切りを消化して、これまでの疲れを残さないような調教をしてきたそうです。「今は単走でも動けるようになってきたし、中味自体も違いますよ。本追い切りもいい動きだったし、キープできていますね」と調教パートナーの江川伸幸騎手。アジュディミツオーやネフェルメモリーでもお馴染みの藤川厩務員も「体もふっくらさせて、馬場に出ても大きく見せています。歩様も良化してきて実も入ってきたと思います」

　道中は騎手の指示に従順な分、終いもしっかり伸びるだけに距離延長も問題はないでしょう。初コースでも結果は出してきました。東京プリンセス賞で見せた強さをここでも出してくれれば、結果はついてくると信じます！

　前走の東京プリンセス賞はまさかの13着に敗れてしまいましたが、それ以外は高いレベルで走り続けてきたリカチャンス(船橋・矢野厩舎)。かかわる人たちは「重賞級の力がある」と期待の大きさは変わりません。

「砂を嫌がって極端に下がるところがあるから、それだけ克服してうまく走れれば距離は持つと思う。うまく外に出したいから、枠は外目のほうが良かったんだけど……」と矢野調教師は言っていましたが、今回は1枠1番に決定。

　砂をかぶらないように思い切った積極的な競馬を見せるのか？　そもそもスタートはいいだけに、リカチャンスの出方が気になります。

　桜花賞4着、東京プリンセス賞3着と確実な走りを見せているレディーソルジャー(大井・高岩厩舎)。終いの脚は堅実ですね。

「前半の折り合いさえ気をつければ終いは伸びてくれると思います。スピードはあるけど距離も持つタイプ。毛づやも良くなって馬体もいいですね。一生に一度のレースなので頑張ってほしいです」(高岩調教師)

　シロヤマヒメ(大井・鷹見厩舎)は「もっと走れていい馬」と厩舎サイド。今回は集中力を高めさせるために、久しぶりにチークを着用予定です。

　重賞戦線で絶好調の小林・荒山厩舎からショコラヴェリーヌとグラッツェーラがスタンバイ。

「(ショコラは)追い切りはむちゃくちゃ動くけど、レースではハミを取らない。今回はチークをつけてみて、的場さんに魂を入れてもらう！(グラは)気分屋なところがあるから真面目にさえ走れれば……今回はブリンカーを外してみる」(荒山調教師)2頭も潜在能力は高い馬だけに、一発は秘めていると思いますよ！