東京ダービー＆関東オークスが終わっても楽しみなレースが続きます！　来週は帝王賞が行われますが、フリオーソ＆トーセンルーチェ兄弟も無事に元気に一週前追い切りを終えたところ。また直前ナマ情報で詳しくお伝えしますが、南関東ワンツーを目指して頑張ってほしいと思います！

　さぁ、その前の京成盃グランドマイラーズも豪華なメンバーが集まりました。すべてがA1馬。

　前走の川崎マイラーズを圧勝して通算3つのタイトルホルダー・カキツバタロイヤル(船橋・函館厩舎)が中心的存在でしょうか。430キロ前後の小柄な馬ですが、レースセンスの高さは最大の武器です。そして、食欲旺盛なところも。

「追い切りをかければかけるほど食いの細くなる馬が多いけど、この馬は逆に早くなるくらい。だから攻められるし、攻めれば強くなる。太くならないように気をつけているくらいだよ(笑)」と担当の武川厩務員。

　レース後は3日ほどのんびり過ごしてから調教を開始し、時計をコンスタントに出しながらこの馬流のタフなトレーニングを積んできたそうです。「前回とは変わらない感じですね」と本追い切り後に調教パートナーの高橋利幸騎手は言っていましたが、『変わらない』ということが褒め言葉のひとつでもあるでしょう。あれだけ強い競馬で走っていますから……。

「どんな競馬にも対応してくれる馬だし、あとは流れにのせてあげるのが俺の仕事。展開次第だと思う」とレースに騎乗する石崎駿騎手。あまり大きくない馬だけにもまれない競馬は必須でしょう。6枠10番の外目の枠に入ったのは好条件。

　中央4勝の実績で南関東入りし、転厩してからも掲示板を外さずに安定した走りを見せるトーセンピングス(浦和・小久保厩舎)。前走のさきたま杯は初めての重賞がダートグレードレースという挑戦でしたが、2番手から進めていき4着に粘りました。

「自分で追っかけていってつかまえにいく内容でとても良かった。厳しいレースができた後だし、今回にそれが生きてくると思う」と小久保調教師。

　その後も疲れは見せず順調に調整を行ってきたそう。カキツバタロイヤルもそうですが、この馬もカイバの食いはとてもいいそうで、それは仕上げる上でも強みでしょうね。

「切れる脚はないけどバテない印象。まだどんな競馬が合っているのか未知の面があるけど、それだけ奥が深い馬だよ」とコンビを組む張田京騎手。

マイルはもっとも力の出せる距離と厩舎サイドは見ていてます。

　600キロ台のビッグサイズでもお馴染みのクリーン(船橋・新井厩舎)。転厩緒戦だった房の国オープン(船橋1600m)は中団後方から一気のマクリでディアーウィッシュらに5馬身差をつけて優勝しているだけに、ここはどんな走りを見せてくれるでしょうか。

　前走後からここまでは本橋孝太騎手が調教にも乗り続けてきました。

「本追い切りはあれだけの時計でも最後までしっかり走っていたし、前はあまり動くほうではなかったんですが反応も良くなってすごくいいですね。レースではいい脚を長く使えるのでそれを生かせるようなレースをしてあげたいと思っています。いい結果を出したいです！」

　ダービージョッキーになったばかりの勢いづいている本橋騎手がどう導くのかも注目ですね。

　京成盃グランドマイラーズ3連覇がかかるディアーウィッシュ(船橋・出川克厩舎)。前走の川崎マイラーズは4着に終わってしまいましたが、「展開のアヤ。勝ちたかったけど、ハイペースの中でも最後は残っているし力があるなぁというのは実感できた」と出川調教師。

　砂をかぶったりもまれたりするのが好きではないお坊ちゃまなのでスムーズな競馬は必須。とは言ってもスタートしてからのダッシュ力がめちゃめちゃ速いだけにいい位置につけられる強みもあります。「ベストは好位外目につけること」(出川調教師)

　ケイアイライジン(船橋・川島正厩舎)は報知グランプリカップの覇者。その後は長距離遠征やスタート直後の落馬、長距離レースと本来の走りができていません。今回は条件的にもチャンスが回ってきたと言ってもいいでしょう！状態も絶好調だそうですよ！

　報知グランプリカップ前から担当している重鎮・向山厩務員は「あの頃より筋肉がついたしたくましくなった。最近は競馬らしい競馬をしてないから、早くこの馬の力を見たい。力はある馬だし、マイルは能力を発揮しやすいと思う」とにっこり。調教パートナーの江川騎手は「追い切りは引っ張ったままの抜群の動きでした」と好感触。

　一昨年の羽田盃馬シーズザゴールド(小林・荒山厩舎)も一発を秘めています。前走の川崎マイラーズは久しぶりの左回りだったんですが、優勝したカキツバタロイヤルから59キロを背負いながら4馬身差の5着。「同斤なら勝ち負けできたと思う」と真島大輔騎手も手応えをつかんだ様子です。今回はみんなと一緒の56キロ。

「馬自身は順調だよ。この間も折り合いはついてなかったけどあれだけくるんだから力はあるよね。折り合いがもっとついてくれれば最後いい脚できてくれると思う」(荒山調教師)

　テイエムカゲムシャ(船橋・渋谷博厩舎)に騎乗するのは4月30日にデビューしたばかりの新人・横川尚央(よこがわなお)騎手です。

　兄は大井の横川怜央騎手。お父さんの横川健二さんとお母さんの神野治美さんはともに名古屋競馬場の騎手だったというサラブレットです。

「最初(重賞に乗ることを)聞いたときは驚いてしまったのと緊張で……(苦笑)。今は言葉に言い表せないくらいうれしいです。馬主さんと渋谷先生には本当に感謝しています。チャンスを頂けたので、自分としてもやれることを一生懸命頑張ります！」と横川騎手。思い切った騎乗を期待しています！