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帝王賞

  • 2012年06月26日(火) 18時00分
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 怪我でお休みをしていた御神本訓史騎手がこの大井開催から7か月ぶりに復帰。25日4レースのイノセントマンをエスコートして早々に復帰後初勝利を飾りました。

「攻め馬に乗ったときの感じが想像以上に良くて、レースも思っていたよりいい感覚で乗れています。それでも、こんなに早く勝てるとは思わなかったのですごく励みになったし、まずはホッとしました。支えてくれたすべての関係者とファンの皆さんに感謝しています」と御神本騎手。

御神本訓史騎手が復帰

御神本訓史騎手が復帰

 29日の優駿スプリントはゴールドキャヴィアとのコンビも決定し、また大舞台にも帰ってきますね。しばらくは騎乗数を制限しながらになるそうですが、まずは帰ってきてくれたことが何よりうれしいし頼もしいです。

 さて、帝王賞は地方競馬の総大将フリオーソの直前回避は本当に残念でした。ここまで順調にきていたそうですが、右前脚に熱を持ったことで自重。大きなアクシデントになる前にわかったのが不幸中の幸いではありました。

 フリオーソ不在で中央馬はかなり強いですが、競馬は最後の最後まで何が起こるかわかりません。地方勢にもなんとか食らいついてほしいと思います!

 今回は兵庫ファンの皆さんも熱いでしょうね~。兵庫の総大将オオエライジン(兵庫・橋本忠厩舎)が満を持して参戦してきます!!! 昨年の黒潮盃は南関東の馬たちを一蹴。牡馬でも牝馬のような繊細さを持つ馬だそうで、初物尽くしをどうクリアーするかもひとつの課題でした。

オオエライジン

オオエライジン

 道中は3番手外目を追走していき3~4コーナーでは先頭に並びかけました。「道中の手応えは良かったし並んで交わすまでは速かったんですが、あとは物見をして進んでいかなかったので焦りました」と木村健騎手はレース後に苦笑いをしていましたが、最後は力でねじ伏せました。そんな状態でもレースレコードというおまけつき。

 その後も兵庫ゴールドトロフィー(3着)、佐賀記念(5着)とダートグレードレースでも中央馬たちと互角に渡り歩いて力をつけてきました。以前は体質的に弱いところがあったそうですが、我慢をしてきた分、今は調教にも耐えられるようになってきたそうです。

「馬自体はたくましくなって変わってきたと思います。まだ伸びしろのある馬ですが、今回は今まで以上のデキで臨めますね。これで力関係がわかると思うし、ビックリさせたいです(笑)」と橋本調教師もひじょうに楽しみにしている様子でした。

 兵庫からデビューし、そのまま兵庫代表として全国で戦い続けるオオエライジン。昨年はNARグランプリ3歳最優秀牡馬を受賞。そんな兵庫の宝馬がこの大舞台でどんな走りを見せてくれるでしょう。地方競馬全体にとってもひじょうに注目の1戦です。ちなみに今回の入厩は、黒潮盃同様にレース当日予定。

トーセンルーチェ、兄の無念を晴らせるか

トーセンルーチェ、兄の無念を晴らせるか

 偉大なるフリオーソの弟トーセンルーチェ(船橋・川島一厩舎)。

 素質の高さに定評はあったものの体に苦しいところがあって、なかなか本来のパフォーマンスができずに終わることもありました。関係者が懸命なケアをし、背中や腰、トモなどの苦しさを取り除いてあげたことで、ゲートの出が良くなっていい位置につけられるようになり、勝負所でのズブさが解消して力強さも加わりました。

「馬の完成度は最初の頃より雲泥の差」とかかわる人たちも胸を張ります。

 この中間も順調に調整を続けてきたそうで全部で3本の追い切りを消化。「普段からおとなしくて、パドックで乗り役を乗せてからピリッとする馬ですが、前より気持ちが出てきた感じですね。ダイオライト記念の頃より馬はいいと思います」と担当の大石厩務員。

 まだ伸びしろはあるそうですが、充実してきた今どのくらいやってくれるのか楽しみでたまりません。「相手はかなり強力になるけど、うちも万全の状態だし勝ちにいく競馬をしたい」と川島調教師もキッパリ。

久々の実戦、ボク

久々の実戦、ボク

 北海道二冠で南関東に転厩後は前走のマイルグランプリを優勝したボク(大井・月岡厩舎)。乗り難しいタイプだそうですが、ゴールまで集中して走れれば底知れない威力を発揮。

「今回はリフレッシュ放牧明けでも乗り込み量は豊富。相手なりに走れるところがあるから楽しみではあるけど、今までとは違うし今後につながれば」(月岡調教師)

 中央3勝の実績で南関東入りし、右回り適性でメキメキと頭角を現してきたナムラブレット(浦和・冨田厩舎)。

 いつも調教をつけるのは、福島県南相馬市出身で、子供の頃から野馬追のお祭りに参加して馬に慣れ親しんできた谷厩務員です。

ナムラブレットは状態良好

ナムラブレットは状態良好

「(ナムラブレットは)小さめな馬だけど乗ってると大きく感じさせるし、転厩してからいちばんいいと思う。2000メートルはベストだろうし頑張ってほしいね」(谷厩務員)

 終い確実に伸びる脚を武器に、古巣中央勢に立ち向かいます!気性の激しさは天下一品!

「今まででいちばん動きも良かったし、気合い乗りも違う。相手は強いけど、どれだけやってくれるか楽しみだね」と冨田調教師。

【掲載終了のお知らせ】
高橋華代子さんの「南関東直前ナマ情報」は、今回の更新を持って掲載終了とさせていただきます。長い間ご愛読ありがとうございました。

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南関東競馬を拠点に活動中。仙台生まれの山形育ち。NHK山形放送局キャスター後、競走馬のことを伝える仕事に就きたく上京。東京シティ競馬中継(MXTV)を経て、南関魂、TCKホームページ、競馬総合チャンネル地方競馬コース、楽天競馬、ウェブハロンなどで活動中。今の一番の喜びは、拠点にしている南関東所属馬が大舞台で頂点に立ったとき。

※当コラムは南関東重賞の前日更新となります。

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