スマートフォン版へ

CBC賞、ラジオNIKKEI賞追い切り診断

  • 2012年06月28日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜中京11R・CBC賞(GIII)
・ダッシャーゴーゴー
 重賞3勝、中京芝1200mで行われた高松宮記念で勝ち馬から0.1秒差の4着という実績。そして昨年のこのレースを58.5キロで勝っている点から、トップハンデの59キロは当然と言える数字だろう。栗東へ帰厩したのは5月30日。6月に入ってから坂路で時計を出し始めて、最終追い切りまでに坂路4F52秒を切るような時計が3本。仕上がりとして順調な印象を受けていたが、最終追い切りは坂路4F時計が非常に遅い内容。2F24.7-1F11.7秒という時計は素晴らしい数字だが、4F55.0秒が気になる。過去、4F時計が遅い時に凡走傾向があるだけに、トップハンデというマイナス面も考慮すると、馬券的な妙味は薄く感じる。

・マジンプロスパー
 阪急杯を勝ってG1初挑戦となった前走の高松宮記念は5着。自分の競馬に徹して、さほど負けていないだけに、G3のメンバーなら57.5キロというハンデも仕方ないだろう。5月23日の坂路での時計が今回の調教始動だが、それから坂路で15-15の調教を併用しながら、CWで追い切りをするというパターンで入念に仕上げられた。仕上がりに関しては先週の時点でも全く問題ないように映ったが、最終追い切りが抜群。CWで単走の追い切りとなったが、6F80.4-3F35.9-1F11.9秒。全体の時計が速いことはもちろんだが、後半の数字は図抜けた数字。見た目の動きも迫力満点なだけに、久しぶりでも全く苦にすることなく結果を出すことができそうだ。

・エーシンダックマン
 どんなメンバー構成になっても、果敢にハナを切るのが持ち味。前走高松宮記念は決して速すぎるペースというわけではなかったが、最後は失速。このあたりは状態面にも問題があったように思う。今回はじっくり休養してのレース。6月に入ってから入念に調教時計を出しており、その動きは機敏。最終追い切りも軽快なフットワークで駆け上がり、最後は1F13.4秒と時計を要したものの、4F51.9秒とこの馬らしいスピードある時計を出している。重賞勝ちがなくて、このハンデは多少見込まれた印象もあるが、状態に関しては問題ないだろう。

◆日曜福島11R・ラジオNIKKEI賞(GIII)
・アルキメデス
 前々走、前走と東京競馬場への輸送があったにも関わらず、調教本数多く仕上げられて結果を出している。今回は中2週での遠征ということもあって、さすがに調教本数は標準的なものになった。その分、というわけではないだろうが、最終追い切りの内容はなかなかハード。CWで先行するトーホウストロングを追走して内からあっさりと先着。5F65.3秒は過去にCWで最終追い切りを行った時の時計と比較しても抜けて速い数字。さらにゴールを過ぎてからもステッキが入る内容になっている。ただこれだけしっかりと攻めて、長距離輸送があると、当日の馬体重が大きく減らないかが心配になる。

・サンレイレーザー
 前走は古馬との対戦で1000万下を勝利。2走前に負けた相手、マウントシャスタは宝塚記念で5着するなど過去の戦歴はこのメンバーでトップクラス。それだけにトップハンデの56キロは仕方ないところ。心配なのは斤量面よりも中1週というローテーション。地方競馬所属時代に中2週で船橋まで長距離遠征して馬体重を13キロ減らして1番人気3着という結果に終わっている。今回は中1週での福島への遠征。そのあたりも考慮されて、最終追い切りはDPで単走。6F82.4秒とこの馬にしてはかなり軽い内容で済まされている。調教内容からは強調材料はなく、今回に限っては額面の実績を信頼するのはどうだろうか。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜福島11R・ラジオNIKKEI賞(GIII)
・ファイナルフォーム
 前走の500万下。スタートしてダッシュがつかず後方からの競馬。道中はジックリ脚をタメて直線を向いての外に持ち出し、ムチを入れると敏感に反応。大外から豪快に伸びた。ゴール手前で斜行したように気性面で幼さを見せ成長の余地を残しての勝利。追い切りは古500万のグァンタナメラに手ごたえで見劣ったが、最後遊ばせないように軽く仕掛けたことに価値を感じる。初の重賞でも秘める能力は互角以上。

◆日曜福島10R・猪苗代特別(1000万下)
・コスタパルメーラ
 ひと息入っていた前走はもう1本ほしい調整、今回は除外もあったことで入念な乗り込みを消化している。今週はウッドチップでダイワファルコンに2.7秒先行から胸を借りて、84.6-68.9-40.1。それほど稽古は動くタイプではなく、これでも遅れてしまったが、目一杯に追えたことが好材料。体に張りが戻り、確実に良化気配を見せている。ダート路線に舞台を移してから、5戦3勝でこのクラスを通過した素質馬。福島向きの先行力があり、降級戦なら地力の違いを見せてくる。

◆日曜福島9R・いわき特別(500万下)
・サクラボールド
 春の新馬戦以来でひと息入ったが、6月14日、20日、27日と計3本の追い切りはいずれも素軽さ満点の内容。特に20日の1週前追いで同格馬を1.2秒追走のハード内容を消化後は息の入りが一変。27日は輸送を考慮したため、3歳未勝利の相手なりで、4F55.7-3F39.3-1F12.7秒の平凡な時計だったが、動きそのものにはシャープさが十分に出ており、前3走を上回るぐらいデキがよくなっている。元来が少し詰めの甘いタイプだけに、上がり時計がかかる馬場は大歓迎。向こう正面からマクリの決まる1800戦なら本領発揮。

・トーセンマルス
 サーストンモンタナ、オウエイロブロイの外に併せ、終始気合いののった動き。冬場の重っ苦しさとは打って変わった素軽さを見せた。ここ3戦、出遅れた前走以外は好内容のレースぶり。暖かくなって調子を上げてきた感があり、その状態を今回もキープしている。福島実績は浄土平特別のみだが、1000万で活躍しているオマワリサンと0.2秒差の勝負と好内容。捲りが効くコースは得意と思える。

◆土曜福島10R・白河特別(1000万下)
・レオパステル
 1週前に意欲的な追い切りを消化したが、回転の速いフットワークでスピード感満点の動き。重さは感じないし、以前のような線の細さがなくなり、馬体がしっかりしてきた。気合いのりも良好だし、久々を苦にしない気性。いきなり力を出せる状態と思える。福島の千二は新馬勝ちを含め、3戦2勝の実績。ここは狙いすました一戦と思えるし、このクラスでは能力も一枚上だ。

◆土曜福島9R・三陸特別(500万下)
・ツクバコガネオー
 2月以来の競馬になるが、 6月の初めに調教を再開して、今週で8本目の時計をマークと、十分な調教量を消化。今週はウッドチップの外ラチ沿いを回って83.9-68.5-39.4秒、格下馬を2秒近く追走から、逆に3馬身突き放してゴールイン。追えば追うだけ脚を伸ばし、最後まで力強い走りを披露。動き・体ともに久々感はまったくなく、文句なしの状態が整っている。スタート前にゲートを潜り、2戦連続で外枠発走になりながら2連勝をしているつわもの。500万クラスでは地方断然、状態面に不安もなく、降級戦は1回で決める。

◆土曜福島8R・福島ジャンプS(OP)
・トキノナスティア
 前々走は落馬で外傷。そのため前走は中間楽をさせて息が本物とはいえず終い失速。しかし、直線まで見せ場を作ったようにデキが上がっていることを示した内容。今回も中間は順調に乗られ、直前の追い切りは5F67.6-上がり38.5秒。タイムは前走時とほとんど変わらないが、ゴール前は引っ張ったままで敏感に反応。これだけの手応えは最近ではめずらしく変わり身をアピールした。今回のメンバーなら狙い目十分。

・ジャストルーラー
 昨冬のイルミネーションジャンプSと前走を見た限り、重馬場はカラッ下手。今週の福島コースのように、少し馬場の荒れて上がり時計がかかる戦いになれば復活劇があるはず。中間は20日、24日、そして27日と計3本の追い切りを消化。特に27日は長めから意欲的に追い時計のかかる南ウッド。単走追いながら6F85.8-5F69.2-3F39.8-1F12.7秒の好タイムをマーク。平地戦時から稽古=実戦型だけに、今週の好調教から一変の可能性は十分だ。先行力もあり、連続障害も苦にすることなくはないだけに、本来の力を発揮すれば久々の勝機。

◆日曜函館11R・巴賞(OP)
・ルルーシュ
 先週末、函館に移動してからは、順調に乗り込みを消化。藤沢厩舎特有の調教メニューで馬には大きく負荷がかかっており、まずは万全の状態といっていい。まだ1000万条件を勝ち上がったばかり。いきなりのオープン挑戦で相手はグンと強くなるが、もともと大きな期待をされていた馬で、本来の素質はまったく見劣りしないはず(2歳OP・4着、準OP・2着の実績)。プランクが長かっただけに、さらなる成長力にも期待していい。ここで結果を出して賞金を積み増しできるようなら、次の函館記念(ハンデ戦)が大いに楽しみになる。

◆土曜函館10R・大森浜特別(500万下)
・ヴィジャイ
 前走の奥尻特別では、折り合いに専念して後半だけの競馬。結果は2着だったが、外を回りながら長く速い脚を使っており、能力の高さは十分に示した形。やはり500万に降級すれば、素質上位であることは間違いない。気性の勝ったタイプで、パドックでうるさい仕草を見せることが多いが、滞在競馬ということで、落ち着いてレースに臨めるのが何より。今回は鞍上が替わるが、騎乗経験のある岩田騎手というのも心強い。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

美浦・栗東トレセンから有力馬の最終追い切り情報をどこよりも詳しくお届け!

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング