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Dansili産駒のラトーナが横山典弘騎手でデビュー

  • 2012年07月23日(月) 18時00分
【栗東】
◆マイネルエテルネル(牡、父Tamayuz、母For Evva Silca、栗東・西園正都厩舎)
マイネルエテルネル

スピード十分のマイネルエテルネル

 父Tamayuzは2008年ジャックルマロワ賞でマイルG1を制覇。また母父PiccoloはナンソープS(G1)を制しており、血統的にはマイル前後の距離でスピードを活かすレースが合いそう。

 本馬は6月30日にビッグレッドF明和から栗東へ移動、7月6日にはゲート試験に合格。7月11日にはCWでヤマニンイリーズと併せて1馬身ほど先着。19日の坂路では4F52.9〜1F12.4秒と、調教では常に水準以上の動きを見せている。「明和の坂路でも動いていたので、ある程度、いい動きができることは想定していたけど、それ以上だね。やっぱりスピードがあるところがセールスポイント」と西園正都調教師。デビュー予定の7月29日(日)小倉芝1200mでの走りが楽しみ。なお鞍上は和田竜二騎手を予定している。

◆ラトーナ(牝、父Dansili、母レトII、栗東・大久保龍志厩舎)
ポイントキセキ

ゴールドシップ半妹ポイントキセキ

 海外で活躍する父Dansili産駒にはレイルリンクが2006年凱旋門賞、ハービンジャーが2010年キングジョージ6世&クイーンエリザベスSなどのG1を制している。

 本馬は函館競馬場でゲート試験を受けて合格。その後、デビュー予定の7月28日(土)札幌芝1500m(牝)を目標に札幌競馬場へ入厩した。7月18日にはレースで騎乗予定の横山典弘騎手が跨って札幌ダートでの追い切り。先行するシナンジュを追走して最後は軽く先着。最後は1F12.4秒の伸びを見せた。「素直な性格ですし、追い切りの動きも申し分ありませんね」と大久保龍志調教師。

 なお、同レースには2011年皐月賞を制したゴールドシップの半妹にあたるポイントキセキ(栗東・須貝尚介厩舎)も出走を予定している。

◆シェイクザバーレイ(牡、父Duke of Marmalade、母アドアード、栗東・松永幹夫厩舎)
シェイクザバーレイ

調教積まれたシェイクザバーレイ

 母は現役時代にブルーウィンドS(G3)を制し、G1ではヴェルメイユ賞4着という結果を残している。ちなみに半弟となるディープインパクト産駒は2011年セレクトセール当歳にて6900万円で落札されている。

 本馬は6月15日にノーザンFしがらきから入厩して、坂路とCWを併用してじっくりと調教が積まれてきた。7月18日の坂路では4F53.0〜1F13.7秒と少し終いを要したが「前向きな気持ちが強すぎて、少し終い止まってしまいましたが、レースでは落ち着いて走ってくれると思います。スタート、二の脚も速いし、初戦から楽しみにしています」と松永幹夫調教師。デビューは7月28日(土)新潟芝1600mを内田博幸騎手で予定されている。

◆メジャーミノル(牡、父ダイワメジャー、母マウンテンミステリー、栗東・南井克巳厩舎)
 アグネスタキオン産駒の半姉ダイワジェシカは東京芝1400mの新馬戦を快勝しているが、母系から日本で活躍する産駒はあまり多くない。

 しかし、そんなことが全く気にならないくらい機敏な動きを見せているのがこの中間。まず6月28日の合格したゲート試験では、2F目に11.8秒というダッシュ力を見せており、スタートセンスの良さを見せた。その後は坂路とCWを併用して調教が進められ、7月20日のCWではドリームハヤテ、バロンミノルとの3頭併せの真ん中に入って、直線に向いて追い出されると突き抜ける伸び。テンから飛ばしたこともあり、6F80.8秒と新馬ではトップクラスの速い時計だったが、終いも止まることなく1F12.0秒の伸び。この動きには南井克巳調教師も笑みを浮かべる。「追ってからがいいし、ゲートセンスもある。後々は距離を延ばして大きな舞台での活躍も期待していますよ」とのこと。7月28日(土)小倉芝1200mを和田竜二騎手でデビューする予定。

【美浦】
◆アンプリファイア(牝、父ダイワメジャー、母スルーレート、美浦・大久保洋吉厩舎)
 フレンチデピュティ産駒の母は芝・ダートを問わずに走り、フラワーC2着、クイーン賞3着など重賞でも好走した。徐々にピッチを上げ、先週の7月19日には坂路で4F54秒9-36秒9-24秒4-12秒2をマーク。軽快な動きが目立っている。「牧場で最初に見たときからお母さんに似ていると感じていた。動きはまずまずと言ったところ。小ぶりで芝向きの軽い走りをするし、いいスピードがありそう」と大久保洋吉調教師。7月28日、新潟の芝1600mを吉田豊騎手で予定している。

◆インパルスヒーロー(牡、父クロフネ、母クラシカルテースト、美浦・国枝栄厩舎)
 セレクトセールの出身。おじに阪神3歳Sなど重賞3勝のイブキマイカグラ、ダービー5着のゼンノジャンゴがいる。先週の7月18日には坂路で4F51秒0-37秒2-24秒6-12秒3をマーク。時計的にも水準以上の動きを見せている。「ひと追い毎に動きは良くなっている。どっしりとしたところがあるけど、もう少し体つきがスマートになってくればいいね」と国枝栄調教師。7月28日、新潟の芝1600mを田中勝春騎手で予定している。

◆ワイルドドラゴン(牡、父ゴールドアリュール、母マイワイルドローズ、美浦・二ノ宮敬宇厩舎)
 こちらもセレクトセールの出身。フジキセキ産駒の半兄アドマイヤマジンはダート路線で5勝した。6月9日に入厩して以来、追い切りの本数は十分すぎるほど。同厩舎で既にデビュー勝ちしているタイセイポラリス、ノウレッジなどと互角の動きを見せている。「いい動きを見せているし、なかなか走りそうな雰囲気。500キロを切るぐらいで立派な体つきをしているし、血統的にもダート向きだろうね」と二ノ宮敬宇調教師。7月28日、新潟のダート1200mを吉田隼人騎手で予定している。

◆エフティシリウス(牡、父ステイゴールド、母ソフィーズローズ、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 ナリタブライアン産駒の母は未勝利だが、祖母が名牝スカーレットブーケ。ダイワメジャーやダイワスカーレットの甥っ子にあたる。美浦の坂路で乗り込んでから札幌競馬場に移動。先週の7月18日には本馬場に入れ、3歳馬のアールデュランを追走して併入と上々の動きを見せた。「雰囲気は悪くないよ」と鹿戸雄一調教師。7月29日、札幌の芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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