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習志野きらっとスプリント回顧

  • 2012年07月24日(火) 18時00分
◆習志野きらっとスプリント
(7月20日 サラ3歳以上 別定 地方競馬交流 南関東SIII 1000m良)

◎(1)ラブミーチャン  58秒2
○(2)ジーエスライカー 1/2
△(3)ギオンゴールド  6
▲(4)トーセンクロス  2
△(5)バロズハート   1/2
…………………
 (6)ダイワディライト
△(10)セントラルコースト
△(11)バトルファイター

単140円 馬複200円 馬単270円 3連複800円 3連単1830円

 ラブミーチャンが力強い末脚で見事な連覇を飾ってみせた。スタート自体は案外モッサリ。しかし向正面1ハロン走ったところで流れに乗り、イン4〜5番手をスムーズな追走。直線入口では快調に逃げるジーエスライカーに、外から早々と並びかけた。ここまでほぼ持ったままのレースぶり。天性のスピードに磨きがかかったのはもちろん、馬自身が円熟期を迎え、競馬のコツ、勝利のコツを体得したということだろう。鞍上のGOサインと同時に前を捕え、フィニッシュも余裕があった。昨年=11/2馬身差が、今年=1/2差に詰まったが、これは相手がよく踏ん張った結果ととれる。証拠に、勝ちタイム58秒2。昨年58秒4が、きっちり1馬身分だけ速くなった(馬場状態は同程度)。

「道中我慢して差す競馬はイメージ通り。最後きわどくなったけど勝ててよかった。まだ絶好調とはいえないから今日は満足。責任(1番人気)が果たせてホッとしてます」(濱口騎手)。以前も書いたことだが、サウスヴィグラス産駒は、年齢を重ねキャリアを経て、もう一度殻を破る傾向があるように思う。ラブミーチャンの場合、それは脚質でありレース運び。少し首の高い走法は相変わらずだが、結果としてムダな力を使わない、いわゆる競馬センスが違ってきた。「力がある。鞍上も上手に乗って危なげない競馬ができた。数字は別にして(13kg減)、カイバは十分食べていたしね。いつも気になっている馬の堅さも今はないです」(柳江仁調教師)。次走は流動的とされたが(盛岡・クラスターカップが有力)、おそらく最終目標、11月5日川崎「JBスプリント」。近走の内容からは、距離千四でも好勝負の期待が十分浮かぶ。

 2着ジーエスライカーは、前述通り時計短縮、最後差し返したレースぶりにも進境がはっきりみえた。ラブミーチャンと同じく父サウスヴィグラス。かつて京浜盃=千七勝ちもあるだけに、今後はマイル路線まで可能性を感じる。行くだけ行って…の単調なタイプとは少し違う資質を持つと考えたい。3着以下はそこから6馬身の大差がついた。正直かすんでしまったが、ギオンゴールドはスプリンター然とした軽快さ、トーセンクロスはエンジンかかっての末脚(上がり最速35秒2)、それぞれ個性はみせている。結果6着ながら、道中インで手応えのある競馬をしたダイワディライトも復調気配。相手しだい、展開しだいで次走大駆けがありそうだ。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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