●アルマシャウラ(牝 美浦・鹿戸雄一 父アドマイヤムーン、母ティリオブストラッフォード)
メイショウエイシ(準OP)、タマモコンチェルト(1000万下)、ベルシャルル(ラベンダー賞-OP・2着)の半妹。母ティリオブストラッフォードは母の父として定評があるDeputy Ministerの娘なので、コンスタントに良駒を送り出している。本馬の父はアドマイヤムーン。母方にDevil's Bagを持つ同産駒にはファインチョイス(11年函館2歳S-GIII)、アットウィル(12年函館2歳S-GIII・5着)の姉弟がいる。いかにも仕上がりの早いスピードタイプで、新馬戦から能力を発揮できる。ティリオブストラッフォードの子は総じて決め手に欠けるので、このあたりの能力を父アドマイヤムーンから補うことができれば楽しめそうだ。
●エーシンコウリュウ(牡 栗東・川村禎彦 父ダイワメジャー、母エーシンロンシャン)
母エーシンロンシャンは不出走。2代母La Lupeの半弟にはブレーブテンダー(97年アーリントンC-GIII、97年NHKマイルC-GI・2着)がいる。父ダイワメジャーはDroneを抱えた繁殖牝馬と相性がよく、この組み合わせからカレンブラックヒル、トーセンベニザクラ、ダローネガ、オメガホームラン、ダイワミストレスといった活躍馬が出ている。ダイワメジャー産駒のニックスといえるだろう。本馬はこのパターンにあてはまり、さらにMr.ProspectorとNorthern Dancerを併せ持つので、カレンブラックヒルに似ている。母の父Cherokee Runはパワー型のスピードタイプなので芝・ダートどちらでも行けそう。距離はマイル前後が良さそうだ。
●カズチョウサン(牡 美浦・和田正道 父ダンスインザダーク、母ステイヤング)
毎日王冠(GII)をレコードで勝ったチョウサンの全弟。ダンスインザダーク産駒は母方にディクタスとノーザンテーストを併せ持つ配合が成功を収めており、ツルマルボーイ(04年安田記念-GI)、マッキーマックス(06年ダイヤモンドS-GIII)、そしてチョウサンがこのパターンから誕生している。単に活躍馬の全弟というだけでなくニックスの裏付けがある。チョウサンの全妹プジュリが3勝を挙げたものの、その後は4頭連続で未勝利。そろそろ大物を期待したいところ。芝向きの中距離タイプ。
●ケイアイレーヴェ(牡 栗東・白井寿昭 父シンボリクリスエス、母セイクリッドフレイム)
父シンボリクリスエスは、名牝Glorious Songやその全きょうだい(Devil's Bag、Angelic Song、Saint Ballado)を母方に持つ配合が成功しており、このパターンからダンツキッスイ、タガノクリスエス、ロードアリエス、マイネルエルフなどの活躍馬が生まれている。「シンボリクリスエス×Rahy」はマイネルエルフ(09年アーリントンC-GIII・2着)と同じ。ただ、本馬は母方の奥にDanzig、Exclusive Nativeといったパワーに秀でた血を抱えているので、本質的にはダート1700〜1800mあたりに適性があるのではないか。砂の大物に成長することを期待したい。
●コアレスドラゴン(牡 栗東・羽月友彦 父サクラバクシンオー、母ダイタクドルチェ)
母ダイタクドルチェは現役時代に芝中距離で2勝。スペシャルウィーク産駒でNijinskyクロスを持つので、その部分だけをクローズアップすればブエナビスタに似ている。父サクラバクシンオーはNijinskyを抱えた繁殖牝馬と相性がいいので悪くないだろう。「サクラバクシンオー×スペシャルウィーク」は現在のところ5頭が出走して勝ち上がったのが1頭だが、まだサンプルが少ないのでなんともいえない。芝向きで、距離はマイルあたりまではもちそう。