紙面「血が騒ぐROOKIES」でも取り上げている新潟芝外1600メートルでデビューを予定していたのが評判馬ローザズカレッジ(牡=父ディープインパクト、母ローザロバータ・池江)。
先週、池江調教師に話を聞きに行った際も「全姉のモスカートローザとは全然タイプが違うね。ディープ産駒らしい軽い走りをするしキャンターからして全然違う。地面に脚がついたと思ったら、もう脚が上がっている感じ。こんなのはなかなかいない」と絶賛していたのだが…。すでにサンデーレーシングのホームページにも発表されているように、熱発でデビューが延期されることになった。
この熱発と無関係とは思えないくらい、ここ最近の暑さはとにかくすごい。某厩舎のスタッフからはこんなエピソードを教えてもらった。
「2歳を入れるのに函館競馬場の検疫が取れなかったので、札幌競馬場に一度入厩させてから函館に連れてこようとしたんだけど…。牧場から札幌に出発したところで熱発してしまった。いやはや、そこまでも行けないんだから、この時期の暑い栗東に来るなんて無理な話だよ。今ウチにいる馬? 期待していた馬がそんな事情で動かせないから、“これ”っていうのはまだいないね」
近年は育成牧場のレベルが上がり、馴致(じゅんち)の段階から輸送などにもならしているというが、それでもどうにもならないのがサラブレッドという生き物。まあ人間ですら夏の暑さを乗り切るのは難しいのだから、当然といえば当然か。
そういったこともあって真夏には素質馬が揃わないともいわれてきたが、裏を返せば相手関係は楽とみて、意外な好素材もまた出てくるもの。
猛暑を乗り越えて日曜(29日)新潟の芝内1400メートルでデビューを迎えられそうなのがシャスターデイジー(牝=父アグネスタキオン、母サンドリオン・安田)。初めてしっかりと追われた11日の坂路で、4ハロン52.3-12.7秒の好タイムを叩き出した。
「乗っていた人間はまだ楽だったと言ってたし、さらに良くなりそうな感じ。血統的にも楽しみにしているんです」と安田調教師も期待の大きさを隠さない。
それもそのはず。同じく安田厩舎に所属していた母サンドリオンは活躍を期待されたものの、脚部不安のためわずか6戦で引退(紫苑Sなど3勝)。半弟にあたるのは厩舎の看板馬でもあるトランセンドという、まさに厩舎ゆかりの逸材なのだ。早くから鞍上・岩田を確保したところからも、厩舎サイドの並々ならぬ意気込みがうかがえる。
ローザズカレッジ目当てで新潟遠征を予定していたファンもいただろうが、肩を落とさずにこのシャスターデイジーの走りにも、ぜひ注目してほしい。将来のGI馬のデビューに立ち会える可能性は決して低くはない。
※本日は『トレセン発秘話』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。
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