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池江厩舎のローザズカレッジが満を持して登場!

  • 2012年07月30日(月) 18時00分
【栗東】
◆ヘミングウェイ(牡、父ネオユニヴァース、母シェルシーカー、栗東・藤原英昭厩舎)
ヘミングウェイ

ヴィクトワールピサ同配合ヘミングウェイ

 母系に日本で活躍する目立った産駒はいないものの、父ネオユニヴァースと母父Machiavellianの配合は2011年ドバイワールドCを制したヴィクトワールピサと同じ。

 本馬は6月14日にヒルサイドステーブルより栗東へ入厩。7月5日にゲート試験に合格してから、本格的な調教が進められている。なにより目立った追い切りが7月26日。レースでも騎乗予定の浜中俊騎手が跨ってのCWでの併せ馬だったが、先行する相手を一気に抜き去り、最後は4馬身近く先着。その時計は6F84.1〜1F11.7秒と全体はさほど速くないが、数字以上に速さを感じた。そして併せた相手は1600万下のロードアリエス。相手は馬なりだったとはいえ、格上相手にこれだけ動けたのだから、競走馬としてのセンスの良さが光る。8月5日(日)小倉芝1800mでデビューする予定。

◆ウォーターパーク(牡、父タイキシャトル、母キングスベリー、栗東・佐々木晶三厩舎)
ウォーターパーク

短距離の活躍を期待ウォーターパーク

 母は同厩舎で管理されて、芝短距離で3勝を挙げた。また近親にはダート1400mで3勝を挙げているマイユクールがいる。

 本馬は6月27日に栗東へ入厩。7月13日にゲート試験に合格。試験を受ける前の練習段階からゲートへの入り、出、ともに良好だったので、スタートセンスがありそう。7月25日のDPでの追い切りでは6F83.3秒と全体の時計は遅かったが、ラストは1F11.7秒を馬なりでマークし、水準のスピードは見せた。担当する田重田静男厩務員は「入厩当初から随分と馬体が絞れてきました。段々良くなっていますよ」ということなので、まだまだ上積みが見込めそうな状態に魅力がある。普段の走法も小気味よいピッチなので、母同様に短い距離での活躍を期待したい。8月5日(日)小倉芝1200mでのデビューが予定されている。

◆ローザズカレッジ(牡、父ディープインパクト、母ローザロバータ、栗東・池江泰寿厩舎)
ローザズカレッジ

ローザズカレッジ熱発問題なし

 半兄のダノンマーチャンは2005年セレクトセール当歳にて1億9000万円、ナイスミーチューは2007年セレクトセール当歳にて1億800万円で落札されるなど、セレクトセールに上場された兄はみな1億超えで落札されている。

 本馬は6月14日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。6月29日にゲート試験に合格後は、入念に調整を進めていたが、熱発を発症し、デビューが今週8月5日(日)の新潟芝1800m(鞍上は岩田康誠騎手を予定)にスライドされたという経緯がある。しかしそんなアクシデントを感じさせなかったのが、7月26日のダノンバラードとのCWでの併せ馬。相手は今週の小倉記念でも人気を背負う一頭だが、そんなオープン馬を相手にゴール前渋太く食い下がる内容。時計は5F65.6〜1F12.4秒と新馬としてはトップクラスの数字。きっと今週の最終追い切りでは更に良化した動きを見せてくれるだろう。

◆カラフルブラッサム(牝、父ハーツクライ、母トロピカルブラッサム、栗東・鈴木孝志厩舎)
 タガノハピネスが阪神芝1200mで新馬勝ち、先週は函館でレギス、小倉でテイエムシングンが勝ち上がり、2歳が非常に勢いのある鈴木孝志厩舎が送り出す一頭。半兄に今年の佐賀記念(佐賀ダート2000m)を勝ったピイラニハイウェイがいる血統。6月29日のゲート試験で2F11.8秒というラップをマークした時点からセンスの良さを見せていたが、この中間の調教でも新馬としては水準以上の時計を連発。

 7月26日のCWではレースでも騎乗が予定されている松山弘平騎手が跨って、古馬ゴールドサムソンとの併せ馬。2馬身ほど後ろから追いかけて、直線追い出すと一杯の相手を楽に追い越し。最後は2馬身ほど前に出た。6F82.5〜1F12.2秒は非常に優秀な数字。牝馬とは思えない体力がありそうだ。デビューは8月5日(日)小倉芝1800mが予定されている。

【美浦】
◆エビスグレイト(牡、父ハーツクライ、母アラサナコンカロ、美浦・加藤征弘厩舎)
 いとこにカンナSを勝ち、阪神JF3着のコンコルディアがいる。ここ2週はレースでも手綱を取る北村宏司騎手が跨り、ウッドチップコースで併せ馬を消化。ひと追い毎に気配が良化している。「前の週まではフワフワしていたけど、あのひと追いでガラッと変わりました。行きっぷりも良くなったし、前に取りつくときの反応もいいですね。いい感じに仕上がっていると思います」とジョッキーは好感触。加藤征弘調教師も「いい動きを見せているし、この感じなら初戦から楽しみ」と期待している。8月5日、新潟の芝1800mでデビューする予定だ。

 僚馬のサクラトップカフェ(牝、父マンハッタンカフェ、母キューピッズハート)は前日の8月4日、新潟の芝1400mを岩田康誠騎手で予定している。

◆サブラタ(牝、父ウォーエンブレム、母レディオブチャド、美浦・手塚貴久厩舎)
 半姉に小倉2歳Sを制したジュエルオブナイルがいる。2週前に長めからビシッと追われ、先週の追い切りでは軽快さがアップ。小柄な牝馬で仕上がりは順調だ。アルフレード(朝日杯FS)を担当する滝口厩務員が手掛けており、「普段は何の悪さもしないし、すごく前向きな性格。並ぶと前に出ようとするのがいいね」と好評価。手塚貴久調教師も「気性の強さがいいほうに出れば楽しみ」と期待している様子だ。8月4日、新潟の芝1400mを松岡正海騎手で予定している。

◆マイネルストラーノ(牡、父ディープインパクト、母マイネソーサリス、美浦・手塚貴久厩舎)
 母は重賞ウイナー(愛知杯)。半姉にフローラS2着のマイネソルシエールがいる。ここ2週はウッドチップコースでビッシリと追われており、「終いの脚がしっかりしているし、芝で切れそうなタイプ。血統的にも能力はあるし、ぜひとも良馬場で走らせたいですね」と手塚貴久調教師。8月5日、新潟の芝1800mを松岡正海騎手で予定している。

◆ダイワフェーム(牡、父ダイワメジャー、母ダイワパッション、美浦・池上昌弘厩舎)
 母はスピードを武器に2歳戦から活躍。フェアリーS、フィリーズレビューを連勝して桜花賞に駒を進めた。初仔の全兄ダイワインスパイアも昨年10月のデビュー戦を逃げ切っており、早い時期から走れる血統だ。「いい感じですね。コロンとした体つきだけど、追い切る毎に締まってきました。上に比べると背中が柔らかくて気性的にも乗りやすいし、ある程度は距離が延びてもこなせそう。楽しみな馬です」と池上昌和調教助手。8月4日、新潟の芝1400mを北村宏司騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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