【栗東トラックマン情報】
◆日曜小倉11R・小倉記念(GIII)
・トーセンラー
前走七夕賞はメンバー最速の上がり3Fを使って2着。勝ったに等しい内容でここへ出走しているだけに、据え置きの57キロというハンデは有利な条件ではないだろうか。ただ気になるのは中間の調教内容。中3週というローテーションは過去3走して[1-0-2-0]と馬券圏内を外していない。ただそのすべてが5本以上の調教を行っていた。今回は最終追い切りの芝追いを含めて2本。夏場ということで、疲労を残さない調教に徹したということだと思うが、過去の好走パターンとは全く違う仕上げになっていることは間違いない。
・ダノンバラード
前走後は2週間弱、ノーザンFしがらきへ放牧に出されて、栗東へ帰厩したのが7月20日。翌々日から坂路で時計を出し始めており、1週前がCWでの併せ馬。そして今週はCWでの単走追いとなった。過去に最終追い切りを単走というのは印象になかったが、今年の日経新春杯時は坂路で単走だった。よってその点を心配することはなさそう。また動き自体は非常にしっかりしており、時計も6F82.2〜1F12.0秒と速い。前走の疲労もなく、うまくリフレッシュして重賞へ出走してきた、そんな好感が持てる仕上がりとなった。
・アスカクリチャン
休養明けの前走は中間の調教量はそこそこ、出している時計も決して速くなかっただけに、あまり評価されなかったが、最終追い切りの併せ馬で先着していたように、力を出せる状態にはあった。
今回はひと叩きされての2走目になるが、正直、大きな上積みを感じるほどではない。追い切りで速い時計が出ないのはいつものことだが、2週続けた併せ馬での動きがどちらも馬なりの相手に同入するのがやっとという内容。これに斤量が2キロ増えるという条件まで考慮すれば、決して重賞連覇は楽な道のりではなさそうだ。
◆日曜新潟11R・レパードS(GIII)
・フリートストリート
前走は休養明けで調教本数も多くなかっただけに、レースの諸条件よりも、調教不足で負けた感が強い。それだけに調教内容が強化された今回は前走からの一変が期待できる状況。まして2戦2勝の中2週となれば、前走着順は度外視できる。最終追い切りはCWで3頭併せの真ん中。直線で追い出されると手応えで見劣ってしまったが、併せ馬では先着するタイプではなく、遅れたこと自体は大して気にならない。ただ向正面で少し行きたがるような仕草を見せていた点は前走のレース内容を思い出すような走りだっただけに、心配な材料ではある。
・ホッコータルマエ
デビューして数戦は坂路での追い切りで目立った動きを見せていなかったが、2走前の青梅特別では坂路4F52.4-1F12.4秒と全体も終いも速い時計を出すことができ、古馬相手のレースでも強い勝ち方ができた。それだけに前走JDDはレースが水曜日ということで、最終追い切りが変則となり、7月8日の坂路4F57.2秒という時計になったのは体重が9キロも増えてしまった原因ではないかと考えられる。今回は最終追い切りが坂路4F53.1-1F12.4秒。2走前と同じ最終追い切りに戻っているだけに、本領発揮といったところだろう。
【美浦トラックマン情報】
◆日曜新潟11R・レパードS(GIII)
・イジゲン
前走彦星賞を完勝後は、ここを目標に入念な乗り込み。特に1週前追い切りが古馬を追走から、持った切りで互角併入し、ラスト1Fは迫力十分の脚どり。そして1日の最終追い切りも古馬1000万ゴーハンティングをアオって5F68.0-3F38.2-1F12.7をマーク。ひと息入って9分程度の仕上がりだった前走に比べ、今回は馬体もキッチリ絞れ万全のデキ。あとは出遅れグセだけが心配だが、前半4F通過までがかなりペースが速くなる傾向の新潟の馬場を考えると、向正面入ってから楽々と前を行く集団に接近できる可能性も大。そして2、3コーナーからマクリ気味に一気に進出すれば、ラスト400はエンジン全開。傑出馬不在の一戦だけに好勝負は必至。
◆日曜新潟9R・燕特別(500万下)
・ディサイファ
前走は出遅れ、接触という不利があって、後方からの位置取りになったが、直線は、目を見張るような伸び脚。決して重馬場上手とは思えず、能力の違いを見せた一戦といえそうだ。道悪激走の反動もなく、この中間はキレのある動きを連発。好調子をキープしている。デビュー以来4戦中、3戦が道悪になってしまったが、良馬場でこそ、キレ味を発揮する馬。今回は楽しみな一戦だ。
・ブライトボーイ
まだ全体に子供で、集中力に欠ける点がネック。その点を考慮しながら北馬場と坂路併用で調教を積んでいるが、相変わらず動きは軽快そのもの。前走、500万に昇級してもいきなり差のない競馬(勝ち馬とはコンマ4秒差)ができたように、素質そのものはまったく見劣りしない。早めに先頭に立ってしまうと気を抜くところがあるため、現状では馬群に包まれながら、ラストを伸ばす競馬がペスト。過去に2着のある新潟の2000mで、そういう競馬ができるようなら、ここでも十分に通用するはず。まずはスタートを決めて、ロスなく流れに乗りたい。
・ストーンヘンジ
8か月ぶりの前走は強く追った調教が少なく、物足りなさが残る調整だった。馬体が減っていたため、またひと息入れたが、前走時とは違い今回はハードな調教を消化している。今週はウッドチップで84.5-68.4-40.0秒、格上のカルマートと直線はビッシリ追いくらべ。稽古ではズブさを見せる馬で遅れそうになりながらも、ゴール前もう一度盛り返して併入。重苦しさが残った前走とは一変、走る気を見せて、すべての面で変わってきた。追えば追うだけ脚を伸ばせる馬で、未勝利・500万を連勝した新潟外回りコースでこその馬。人気も落ちた今回は絶好の狙い目になる。
◆日曜新潟12R・3歳上500万下
・ハワイアンシュガー
素晴らしい追い切りだった。格下2頭を5ハロンから終始3馬身追いかけて、直線では外に併せて豪快に先着。少し砂が浅いため、北のダートは時計が全体に速いが、それでも65.2-50.0-37.1秒は出色の好タイム。ひと息入れて立て直したことで、本来の動きが完全に戻っている。典型的な短距離の差し馬で、初の千メートル競馬にも十分に対応できるはず。五百万特別2着の実績がある実力の持ち主で、決め手を生かせる流れになれば、難なく差し切つてしまうシーンも。
◆土曜新潟11R・北陸S(1600万下)
・シセイオウジ
6月の安芸S2着以来で2か月レース間隔があいたが、前走時も同様のローテーションで好走しており、むしろひと息入った後のほうが力を発揮できるタイプは確か。中間の6月下旬から1か月以上入念に乗り込まれており、出走除外で待たされたが、仕上がりに関しては文句なし。1日の最終追い切りは3歳未勝利馬との併せ馬だったが、相手なりのため6F85.4-3F40.3秒と平凡な時計となってしまったが、動き自体は迫力十分で、本来の切れ味を見せつけている。前走時減っていた馬体もフックラとした状態に回復しており、デキに関しては心配なし。あとは3歳時以来の新潟コースを克服できれば地力で台頭可能。今の速い時計ながら、力の要る馬場状態も歓迎で直一気を決める可能性大。
◆土曜新潟10R・三面川特別(1000万下)
・カルマート
久々を叩かれて臨んだ前走の福島牝馬S。好位の内で手応え十分に4角を回るも直線失速。直前の調教でも終いバタバタになって格下に遊ばれていたように体調が本物ではなかった。今回は3か月半ぶりの出走になるが、急ピッチで稽古を積まれ直前の追い切りは、格下ストーンヘンジを6Fから2馬身ほど追走して84.2-上がり40.0秒。時計は平凡でも前走とは終いの反応がガラッと変わった。夏場に実績を上げている牝馬らしく惨敗続きでも一変があっておかしくない。
◆土曜新潟9R・ダリア賞(OP)
・コスモリープリング
勝った後も体を緩めことはなく、今週はウッドチップで日曜日に70.9-41.0秒、水曜日には67.1-38.7秒を、楽々とマーク。2歳牝馬としては480キロと恵まれた馬体の持ち主だが、その体を持て余すことなく、力強い蹴り脚は迫力満点。1度使ったことで気合のりも変わり、大きな上積みを見せている。初戦は前半34.1秒と、稍重の馬場では決して遅くはないペースを2番手から楽々と抜け出し、3馬身半差の圧勝劇。同条件をこなしている強みも大きく、連勝を決める。
・ウエスタンソーレ
1週前に格下を問題にしない動きで、楽に36秒台をマーク。芦毛のせいか見た目はジミだが、走りは迫力満点。能力の高さを感じさせる動きを見せている。今週も素軽さ満点の動きで状態面の良さをアピールした。叩いた効果で確実に良化しているし、前走はスピードの違いで逃げ切る形になったが、押さえてもキレ味のありそうなタイプ。距離延長は、むしろ有利な材料と思える。
・エフティチャーミー
前走のデビュー戦。スタートは悪くなかったが、フワフワしてついて行くのに手間取る。4コーナーでは他馬に寄られるとモタれ気味になり幼いところを多く見せた。それでも直線は外から楽に抜け出し能力の高さを示した内容。もっと距離が延びてこそを感じさせた。今回も1週前に強く追ったのは前走と同様だが、直前の調教は前回が4F57.0-上がり40.9秒。しかし今回は5Fから500万のサクラカノンを4馬身追走して68.3-上がり39.0秒と強化。精神面を鍛え距離延長。好レースを期待。