先週の木曜日が退厩期限だった函館競馬場。今週、栗東の厩舎をのぞくと北海道に滞在していた馬が続々と帰ってきていた。久々に見るなじみの厩舎スタッフとあいさつを交わし「俺の夏が終わった」とお決まりのセリフが飛び出す。人はみな元気そうだが、長時間の輸送で馬はちょっと疲れているという声をよく聞いた。

　函館→栗東といえばフェリーを含め約20時間のロングドライブ。北海道も暑かったらしいが、残暑の厳しい栗東に長旅の末戻ってくるのだから心身の負担も大きいのだろう。今週の新潟記念に出走するトウカイパラダイスも、函館記念(4着)後、栗東に戻ってきた当初は暑さに参っていたとか。

　札幌記念で4着と見せ場をつくったハナズゴールが、秋華賞に向け24日から栗東入りしている。札幌記念後、そのまま長距離輸送で栗東入り。小柄な3歳牝馬だけに輸送疲れが気になるところだが…。「札幌からいったん函館に入ってそこで2泊してから栗東まで来たんです。輸送でガタッときたら嫌だなと思っていたんですが、何とか頑張ってくれました。体も今週量ったら412キロありましたし、カイバもボチボチ食べてます」と野本厩務員。春に栗東入りしていることもあり「2度目なんでその辺も大きいですね。環境にもすぐ慣れてくれました」という。

　ハナズゴールが栗東に来るのはレース直前、洗い場で脚をぶつけて出走を回避した桜花賞の時以来。当時いろいろな人に「こんなことになってすいません」と頭を下げていた野本さんの姿が印象的だった。この秋は春に使えなかった分まで栗東で頑張ってほしいものだ。
(栗東の坂路野郎・高岡功)

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