◆アフター5スター賞回顧
(8月29日 大井 サラ3歳以上 別定 南関東S? 1200m 良)
◎(1)ジーエスライカー 1分10秒7
△(2)セントラルコースト 3/4
△(3)トップグラス 3/4
▲(4)ボク 2
(5)ヤサカファイン 1/2
………………
△(6)ジェイケイセラヴィ
○(7)フジノウェーブ
△(9)シーズザゴールド
単170円 馬複1180円 馬単1730円 3連複2260円 3連単9100円
ジーエスライカーが正攻法で押し切った。ダッシュ自体は案外平凡。すかさず外からトップグラスも行く構えをみせたが、いったん馬にスイッチが入ってしまえば、やはり格とスピードが大きく違う。3〜4コーナー、そして直線、一貫快調なラップを刻み手応え十分。ラスト1F、二段加速というほどの伸びはなかったものの(12秒8)、ごく客観的にみて、危なげない勝利といえる。
前走(きらっとスプリント・ラブミーチャンの1/2馬身差2着)で能力を再確認していたし、南関東同士なら負けられないと思っていた。酷暑の時季、小細工なしの競馬だから、今日に関してはひとまず納得。ただもっと強くなる馬ですよ」(坂井英光騎手)。千二1分11秒7(過去9年中第7位)、辛勝ともいえる3/4馬身差。数字上の不満を鞍上はそうフォロー、“確かな前進”“完成途上”を強調した。
ジーエスライカーは、父サウスヴィグラスの5歳牡馬。通算[7-8-0-10]、3歳時・京浜盃、4歳時・船橋記念を制しており、今回3つ目の重賞タイトル。当初万能型とも思えたが(京浜盃=千七)、キャリアを重ねるごとに、スプリンターの個性が明確になってきた。逃げにこだわる気性、重心が低く回転の速いフットワーク。
「昨年は夏負けがあったから、それに注意して調整した。ただ今日の内容では交流になると通用しない。あと1F、並ばれてからどう踏ん張るか…」(栗田裕調教師)
実際、坂井騎手もレース後ひと呼吸置いたインタヴューで、同様なコメントを出している。
「道中一生懸命走りすぎて、最後おつりがなくなってしまう。調教方法とか、先生(栗田師)と相談して考えていきたいです」
課題がみえたということか。ともあれ同馬の次走は、昨年(5着)同様、10月3日大井GII東京盃と確定している。円熟期であるはずの5歳秋。一つ壁を破りたい。
セントラルコースト2着。外枠(12番)がかえって幸い、道中3番手でスムーズに折り合い、直線ライカーに追いすがった。JRA3勝、そのわりにジリっぽいが、南関東SIII短距離なら安定勢力の評価はできる。トップグラス3着も、ライカーに先を譲る状況で自身二の脚を使っただけに収穫がきわめて大きい。
ただ今回TRを勝って優先出走。もう一段格(現在A3)を上げないと、重賞挑戦自体がままならない。ボク、フジノウェーブは、末脚不発。前者は本質的にスプリンターといえないこと、後者も現状千二は忙しく、59キロの外枠も響いたこと。2頭ともパドックの気配など活気があり、条件さえそろえば再びチャンスが出るだろう。次走へ特注といえばヤサカファインか。叩き3戦目ながら絞れない馬体で気合もひと息。それでいて3〜4角大外を追い上げ、あわやという見せ場があった。一昨年このアフター5を勝ち、続く東京盃、当時絶好調だったサマーウインドに鼻差?着。体調さえ整えば、改めて大仕事の期待も浮かぶ。