戸塚記念(9月7日 川崎 サラ3歳 別定 南関東SIII 2100m良)
◎(1)アスカリーブル 2分17秒8
△(2)シラヤマヒメ 1
(3)ドゥフトライネン 21/2
△(4)ディーオ 頭
(5)ハテンコウ 首
…………………
(6)コウエイクレスト
○(7)ショコラヴェリーヌ
▲(8)ダイヤモンドダンス
(11)ベルモントレーサー
△(12)キタサンツバサ
単130円 馬複670円 馬単800円 3連複3830円 3連単7800円
アスカリーブルが完勝した。着差こそ1馬身だが、単オッズ1.3倍らしく危なげない勝ちっぷり。道中5〜6番手、馬群の真ん中でスムーズに折り合い、直線GOサインと同時に力強く脚を伸ばした。精神面で逞しいこと、自分の“型”を持っていること。現南関東同世代(3歳)では、牡馬を通じ、地力と完成度、文句なくNO.1といえるだろう。「(乗っていて)信頼感がある。砂をかぶってもひるまないし、手応え以上に伸びてくれる。とにかく中身が強い馬です」(今野騎手)。このコンビで重賞5勝目。相性のよさ、呼吸のよさも特筆できる。
検討記事でも書いたこと。アスカリーブルは、実質“3冠牝馬”といえる馬だ。持ち駒豊富な川島正行厩舎。ゴールドキャヴィア(後に優秀スプリント制覇)との兼ね合いで「桜花賞」こそ回避したが、以後「プリンセス賞」→「関東オークス」を見事な連破。さらに前走「黒潮盃」、今回「戸塚記念」で牡馬も一蹴、女傑ぶりを強烈にアピールした。「間隔が詰まっていた(中2週)点だけが不安だったが、結果的に問題なかった。強いね。これだけ(体調に)波のない牝馬も珍しい」(川島調教師)。
次走は、11月7日川崎「ロジータ記念」、同5日「レディス・クラシック」、両にらみとコメントされた。むろん面白いのはJRA勢と対戦できる「レディス」だが、そうなると今度は同厩舎の現女王・クラーベセクレタとの使い分けが難しくなる。現状未定…もやむをえない。
2着シラヤマヒメ。中団からじわりと追い上げいい脚を長く使った。道中ハイペース、予想外に上がりのかかる“消耗戦”にも恵まれたが、同馬はオークス3着、黒潮盃5着、父サクラローレルの典型的なステイヤー。今後もこの路線(エンプレス盃)なら格好の穴馬になるだろう。3着ドゥフトライネンも同様のレースぶり。テンにズブいものの末脚は確か。あとはスピード面でどう進境をみせるかだ。ディーオは2番手からいったん捲られる形で、それでも最後インから差し返す3着だから成長といえる。逃げて失速ショコラヴェリーヌは、道中終始余裕のない走りにみえ、現時点ではマイル前後がベストかもしれない。