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戸塚記念回顧

  • 2012年09月11日(火) 18時00分
戸塚記念(9月7日 川崎 サラ3歳 別定 南関東SIII 2100m良)

◎(1)アスカリーブル  2分17秒8
△(2)シラヤマヒメ     1
 (3)ドゥフトライネン  21/2
△(4)ディーオ       頭
 (5)ハテンコウ      首
…………………
 (6)コウエイクレスト
○(7)ショコラヴェリーヌ
▲(8)ダイヤモンドダンス
 (11)ベルモントレーサー
△(12)キタサンツバサ

単130円  馬複670円  馬単800円  3連複3830円  3連単7800円

 アスカリーブルが完勝した。着差こそ1馬身だが、単オッズ1.3倍らしく危なげない勝ちっぷり。道中5〜6番手、馬群の真ん中でスムーズに折り合い、直線GOサインと同時に力強く脚を伸ばした。精神面で逞しいこと、自分の“型”を持っていること。現南関東同世代(3歳)では、牡馬を通じ、地力と完成度、文句なくNO.1といえるだろう。「(乗っていて)信頼感がある。砂をかぶってもひるまないし、手応え以上に伸びてくれる。とにかく中身が強い馬です」(今野騎手)。このコンビで重賞5勝目。相性のよさ、呼吸のよさも特筆できる。

 検討記事でも書いたこと。アスカリーブルは、実質“3冠牝馬”といえる馬だ。持ち駒豊富な川島正行厩舎。ゴールドキャヴィア(後に優秀スプリント制覇)との兼ね合いで「桜花賞」こそ回避したが、以後「プリンセス賞」→「関東オークス」を見事な連破。さらに前走「黒潮盃」、今回「戸塚記念」で牡馬も一蹴、女傑ぶりを強烈にアピールした。「間隔が詰まっていた(中2週)点だけが不安だったが、結果的に問題なかった。強いね。これだけ(体調に)波のない牝馬も珍しい」(川島調教師)。

 次走は、11月7日川崎「ロジータ記念」、同5日「レディス・クラシック」、両にらみとコメントされた。むろん面白いのはJRA勢と対戦できる「レディス」だが、そうなると今度は同厩舎の現女王・クラーベセクレタとの使い分けが難しくなる。現状未定…もやむをえない。

 2着シラヤマヒメ。中団からじわりと追い上げいい脚を長く使った。道中ハイペース、予想外に上がりのかかる“消耗戦”にも恵まれたが、同馬はオークス3着、黒潮盃5着、父サクラローレルの典型的なステイヤー。今後もこの路線(エンプレス盃)なら格好の穴馬になるだろう。3着ドゥフトライネンも同様のレースぶり。テンにズブいものの末脚は確か。あとはスピード面でどう進境をみせるかだ。ディーオは2番手からいったん捲られる形で、それでも最後インから差し返す3着だから成長といえる。逃げて失速ショコラヴェリーヌは、道中終始余裕のない走りにみえ、現時点ではマイル前後がベストかもしれない。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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