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「高須で振り向きました」川須騎手×高倉騎手=ぶっちゃけ同期対談(2)

  • 2012年09月12日(水) 18時00分
川須騎手と高倉騎手による、同期対談第2弾。高倉騎手が新人賞を獲得した1年目とは逆に、2年目は川須騎手が大ブレイク。それぞれの当時の心境や、ふたりして“高須”と呼ばれ続けた珍エピソードまで、2年目の出来事を中心にお話をうかがいました。

■川須騎手の活躍に「やっぱり悔しかった…」
──川須騎手は、1年目の暮れに早々にフリーになって。やはり、悩んだ末の決断だったんですか?

川須 いえ、もうフリーになるしかない状況だったので、悩むことはなかったです。

高倉 多少は悩んでいるようには見えたけどね。でも性格的に、川須はあんまり人には見せないから。最初は大変そうだなぁと思って見てたけど、川須なら大丈夫だろうと思った。

高倉騎手「川須の活躍が刺激に」

高倉騎手「川須の活躍が刺激に」

──実際、川須騎手は2年目に大ブレイク。91勝を挙げて、関西リーディングで4位に入りました。そんな同期の活躍を、高倉騎手はどう受け止めてましたか?

高倉 素直にすごいなと思いつつ、やっぱり悔しかったですね。だからって、(川須騎手と)距離ができたりはしなかったですよ。いい意味で、2人の関係は変わらなかった。もともと、川須に限らず、競馬となれば全員がライバルですからね。ただ、やっぱり川須の活躍は、すごい刺激になったし、いい目標になりました。

川須 僕にとっても、1年目の高倉の活躍は刺激になったよ。たとえばそこで、僕が全然乗せてもらえないような状況だったりしたら、普段の関係性も変わっっていたのかもしれないけど。今はね、高倉が勝ったら、僕が「ごちそうさん」で、僕が勝ったらその逆で。

高倉 いやいやいや、おごってくれないじゃんか。

川須 なに言ってんだよー! 俺が北海道から帰ってきたとき、「やっと俺の財布が帰って来たぁ〜!」とか、叫んでたの誰だっけ(笑)?

高倉 僕は川須くんのヒモですから(笑)。

──“俺の財布”って、またストレートな表現で(笑)。川須騎手ご自身は、91勝という成績をどう受け止めましたか?

川須 正直、ビックリです。ただ、なんとかなるもんだなと(笑)。技術面で巧くなったとか、そういうのは全然なくて、2年目からエージェントさんにお願いするようになったことが大きいと思います。競馬と調教に集中できたのもありますし、番組の整理もしていただけたので、自分が行きたい競馬場にピンポイントで行けたのが良かった。技術的には、最近になってようやく、思うように乗れるようになってきたな…と思うことがたまーにあるくらいで。

高倉 僕も自分で技術的な変化はまだ感じない。ただ、乗っていくうちに、気持ちの面で少し自信がついてきたかなって。

「減量が取れた影響はまだ…」川須騎手

「減量が取れた影響はまだ…」川須騎手

──川須騎手は去年の11月に、高倉騎手は先月に減量が取れて。減量の有無は、やはりいろんな意味で影響がありますか?

川須 3キロはともかく、馬に対する減量の影響ってそれほどないと思うんですけどねぇ。ただ、いざ取れたときに結果を出せないと、自分に対する周りの目が変わってくると思います。減量が取れてからしばらく勝てない時期があったんですよ。そうなると、自分でも気にするようになってしまって、僅差で負けたりすると「減量があれば勝ってたかも…」とか、変なことを考えてしまったり。幸い、すぐにリズムを取り戻すことができましたけど。

高倉 僕はまだ1か月くらいだけど、ほとんど変わらないな。それ以前に、特別とかも乗ってたしね。実際、減量が馬に影響するのって、ゲートくらいじゃない? 3キロ減だと、やっぱり速いなーと思う。

川須 最近、藤掛とかよく前に行ってるけど、3キロ減のときはそれでいいんだよね。

──話は変わりますが、デビューしてしばらくは、おふたりとも“高須”って呼ばれていたっていうのは本当ですか!?

高倉 そうなんですよ! けっこう長い間、呼ばれていましたね。「“高倉と高須”って呼ばれることが多かったな。で、なぜか僕が“高須”のこともあったり(笑)。

川須 完全に混ざってたよね。そういえば、厩舎の方に「今週、頼むな!」って直接言われたのに、投票されてないことがあって。たぶん、僕に頼んでるつもりなんだけど、実際は“高倉”で投票してたんだろうな…(笑)。ホントになかなか覚えてもらえなかったよね。

高倉 うん。だから、「高須!」って呼ばれると、よくふたりして振り向いてた(笑)。さすがに最近はないけどね。

【次回のキシュトーーク! は?】
3年目となる今年、川須騎手は2月の小倉大賞典(エーシンジーライン)で、高倉騎手は7月の中京記念(フラガラッハ)で、重賞初制覇を飾りました。次回は、その重賞初制覇のエピソードを中心に、同期対談第3弾をお送りします。

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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