【栗東トラックマン情報】
◆日曜阪神11R・ローズS(GII)
・ジェンティルドンナ
オークス後、休養していたノーザンFしがらきから栗東へ帰厩したのが8月1日。そこからじっくりと調整が進められ、週1本のペースで坂路追い切りを消化。帰厩時期を考えれば、調教本数自体は少ないが、ゆったりとした調整は間違いなくプラス材料だろう。それを象徴したのは最終追い切りの内容。坂路で単走となったが、4F52.4〜1F12.5秒で最後まで余力残し。これは前走オークスの最終追い切り坂路4F52.5〜1F12.3秒とほぼ同じ内容。久しぶりとはいえ、動ける状態だからこそ、同じような時計を出すことができると考えるべきで、馬体が多少増えていても、デビュー時の474キロよりも少し重いくらいであれば、特に問題ないはず。
・ヴィルシーナ
前走オークス後は北海道ノーザンFでじっくりと休養。リフレッシュして栗東へ帰厩してからは、坂路とCWを併用しながら、調教が進められている。初めての本格的な追い切りとなった8月23日のCWでは持ったままで併走馬に先着。さすがの脚力を見せつけており、その後も追い切りでは素晴らしい動きを披露。最終追い切りには内田博幸騎手が跨って、アドマイヤパーシアとの併せ馬だったが、追走して最後は先着する動き。桜花賞、オークスと最終追い切りはDPだったため、時計比較は難しいが、坂路で最終追い切りを行って勝ったクイーンC時と比べると今回の時計が遅いというわけではないので、気にする必要はないだろう。
・ハナズゴール
札幌記念後は、函館競馬場に移動してから栗東へ輸送。担当する野本剛史調教助手は「春に栗東で滞在した時よりも飼葉食いの安定する時期が早かったですね」と2度目となる栗東滞在がスムーズであることを強調する。馬体を気にして強い調教が課されなかったチューリップ賞時に対して、今回はしっかりと調教されてきた。その点に関しては評価しなければいけない。時計はジョッキー(田辺裕信騎手)が跨ったといえ、4F54.0〜1F13.1秒。正直、ラスト1Fが12秒前半で駆け上がってくる瞬発力をイメージしていただけに、それに比べると物足りない内容だったが、気力に満ちた走りで、十分に力を出せそうな状態。
◆月曜中山11R・セントライト記念(GII)
・カナロア
前走は1000万下からの降級馬相手に完勝のレースぶり。初勝利はダートで挙げたが、近走芝で非常に安定した走りを見せている。前走後も疲れは見られず、しっかりと調教本数をこなしており、元気いっぱい。坂路で15-15程度の時計を出しながら、CWで追い切られており、その内容は前走時よりも明らかに濃い。13日に行われた最終追い切りはCWで単走だったこともあり、6F88.3〜5F72.8〜4F57.4〜3F42.4〜1F12.8秒と時計は極端に遅いが、反応のいいところを見せており、数字を心配することはないだろう。
◆月曜中山9R・カンナS(OP)
・ジェネシスロック
中京芝1200mの新馬戦で鮮やかな差し切りを決めて1着。その後はすぐに目標を秋に定めて休養。栗東へ帰厩してからは8月下旬から坂路で時計を出し始めており、調教量としては少なくない本数を積めている。最終追い切りは坂路で4F53.1〜1F12.7秒。このなかでも2F24.7秒という時計が優秀で「久しぶりでも態勢が整ったという感じですね」と安田隆行調教師も13日の追い切りに満足している様子。ただ「時計が速いので、初戦のようなレースをして、差し届くのかどうか」と心配点も挙げていた。時計面での課題はあるものの、坂路での動きを見ていると、直線に急坂のある中山競馬場でパフォーマンスを上げてくれそうな予感はある。
【美浦トラックマン情報】
◆月曜中山11R・セントライト記念(GII)
・フェノーメノ
ダービー後は放牧に。美浦へ戻ってきたのが8月15日だが、早くも23日から調教時計をマークし、それ以降6本の追い切りを消化。特に中身の濃い調教内容だったのが8月30日、9月6日、13日の3本だが、その追い切りがいずれも古馬との併せで、楽々と先着し、ラッキーバニラを3馬身追走から、残り1Fで並びかけ、あとはゴーサインとともに弾けて1馬身先着。馬体面で多少余裕があるものの、右回りも難なくこなし、本来の鋭い末脚を魅せつけている。外回り2200mでユッタリしたペースになるのは好材料だけに、前半で中団により前のスペースを確保できればラスト1fアッサリ抜け出せるはず。
◆日曜中山9R・白井特別(1000万下)
・ジョングルール
弥生賞は、スタートで出遅れたうえ、直線では前が壁になりほとんど追うことができず不完全燃焼。今回は約6か月ぶりのレースになるが、1か月間入念に調教を積まれ、1週前の追い切りでは、余力を残して5F65.7-上がり38.1秒の好タイムをウッドコースでマーク。直前の稽古は大外を回り5F68.4秒とセーブしたが、前身をムダなく使ったフォームで仕上がりの良さをアピール。最後の1Fで後続を一気んみ突き放して圧勝しや500万の内容から、1000万なら能力上位。
◆日曜中山11R・ラジオ日本賞(OP)
・グランドシチー
今週はウッドチップで67.0-38.5秒、稽古駆けするタイプではなく、単走ならこれで十分の馬。ほぼひと月に1戦のペースで使われているが、疲れや反動の心配はまったくなし。パンパンに張った体は迫力満点、動きに硬さは見られず、引き続き絶好調をアピールしている。前走の1、2着馬はGIで人気になる実力馬。この馬には追走に苦しむ速い流れだったが、それでも1頭目立つ伸び脚を被露。勝ち切れずにいるが、ここに来て地カアップをしているのも確か。頭数も少なく、今回はキッチリと勝利をものにする。
◆土曜中山10R・浦安特別(1000万下)
・カフェシュプリーム
稽古駆けとはいえ、併せたケイアイホクト、エースカイザーを問題にしない動きで大きく先着。毎度のとながら、動きの良さが目立っている。夏場は2回だけで、無理使いしなかったのが良く、好気合で状態面は文句なしと思える。新潟の2戦は今イチの成績だったが、前走は本来の行きっぷりが戻ってきた感がある。回りの問題か砂質のせいか、中山コースで強い競馬をしている馬。今回は勝ち上がるチャンスだ。
◆日曜中山12R・3歳上500万下
・ロードナイト
暑い夏場は全体。ここはおよそ3か月ぷりの実戦となるが、牧場で十分に乗り込まれた体つき。水曜の追い切りでも、大外を軽快に伸びて66.3-50.5-38.0秒を楽々とマーク。最後まで手綱は動かぬままだった。初の古馬相手となった前走の福島戦では出負けして流れに乗れなかったが、本来のスピード、決め手は十分に通用するはず(中山の未勝利戦=ダート1200mで2着以下に大差勝ち)。気性の勝ったタイプで、久々はまったく問題ないはず。いきなり狙って面白い。