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6歳馬不在のオールカマー

  • 2012年09月18日(火) 12時00分
  • 13
 オールカマーは高齢馬が強い。そんなイメージをお持ちの方も多いことだろう。なにしろ実際に強いのだから当然だ。

 過去10年の年齢別成績を取ってみると、

3歳 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0%
4歳 2- 2- 3- 12/ 19 10.5% 21.1%
5歳 2- 5- 1- 26/ 34 5.9% 20.6%
6歳 4- 3- 3- 22/ 32 12.5% 21.9%
7歳以上2- 0- 3- 26/ 31 6.5% 6.5%

 着度数だけでなく、勝率・連対率でも6歳馬がトップとなっている。通常は4歳馬と5歳馬でトップを争うものなので、これは極めて珍しいことである。さらに7歳からも優勝馬が2頭(バランスオブゲームとシンゲン)が出ているのだから、ベテラン勢強しだ。

 他の3歳上平地G2で6歳馬がどのような成績をあげているか、勝率と連対率で示すと以下の通りとなる(期間は2002~2011年、途中で創設・格上げ・条件変更されたレースは、3歳上平地G2という条件に合う年度のみ、順序は連対率順)。

オールカマー 12.5% 21.9%
金鯱賞   9.1% 18.2%
毎日王冠   5.9% 17.6%
東海S   5.6% 16.7%
ステイヤーズS 11.1% 14.8%
京都大賞典 8.0% 12.0%
阪神カップ 3.8% 11.5%
(以下略)

 勝率でも連対率でも、オールカマーが首位にくる。4歳上の条件で行われる春の重賞ならばともかく、夏競馬以降で6歳馬がこれだけの成績をあげているレースは、G3まで含めても七夕賞くらいしかない。
 
 ……と、ここまで長々振っておいて恐縮なのだが、今年の登録馬には実は6歳馬がいないのである。4歳馬も5歳馬もいる。7歳馬もいる。ついでに9歳馬が2頭もいる。しかし、肝心の6歳馬がいない。
 ある意味いちばん強いグループがいないわけだから、焦点はその利益を誰が享受するのかということになる。普通に考えると5歳馬なのだが、7歳馬にチャンスが生じても不思議はない。配当的には、後者になったほうが伸びる余地が大きいのだが。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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