今週から東京競馬場の芝コースには仮柵が設置される。3週間続いたAコースからBコースへ。もちろん天皇賞・秋が行われる芝2000mのコースも同様だ。基本的には内枠有利で考えを組み立てていくべきだろう。あとは出走メンバーの脚質を重視する必要がある。昨年はレコード決着。上がりの数字を要する消耗戦となり持久力のあるトーセンジョーダンには願ってもない展開となった。
毎日王冠組の取捨については条件の違いに注意すべきだ。開幕週に行われる1800m戦の前哨戦とは異なり4週目で距離が200?延びるという点で秋の盾はスタミナも求められる。仮柵の設置をアドバンテージにできる枠順に入った場合はその馬の脚質を吟味してこの1Fの延長に耐えきることができるかどうかを判断する。
シルポートが2番枠を引いた。より速やかに先陣を切ることが可能だろう。先行タイプが少ない。16番枠に入ったがカレンブラックヒルは比較的スムーズに前々の位置を獲得できそうだ。
12番のエイシンフラッシュ、18番のトゥザグローリーはできるだけ早くロスのないコース取りを狙ってくるはず。向こう正面はややタイトになるのではないか。内枠を獲得した差し組。それも好位で立ち回ることが可能な脚質の馬に着目したい。
ルーラーシップを推す。体力がついたことで好位で流れに乗れるうえ追われてからも陰りのない脚を使うことができる。GIのハイレベル戦では瞬発力でいくらか見劣りする印象があったが切れ味も増してきた。見込める展開と距離、枠順を考慮すれば十分に決め手比べでも対応が利く。
折り合い面に進境が見られるフェノーメノ。好枠に恵まれラチ沿いでロスのない競馬が可能だろう。カレンブラックヒルはスピードを持続することができ上積みも確か。父のダイワメジャー譲りの速力と二枚腰でこの距離も問題ない。
ダークシャドウは13番枠がどうか。ひと桁の馬番ならVをつかみ取る力がある。晩成型で昨年以上の地力がついている。1番枠を得てナカヤマナイトは流れに乗りやすい。折り合いをつけやすい設定を生かして差し脚を発揮する。トランスワープは休養期間が長かったことで7歳という年齢より若々しい。まして軌道に乗ったセン馬は勢いが持続する。先行力を差し脚に転化して崩れなくなった点にも注目だ。