昭和の時代にはデータは手作業で処理するしかなく、五里霧中のような状態でファンは馬券を買っていた。いまでいう回収率系のデータなどは算出が難しかったし、勝利度数ひとつとってもたいへんな手間がかかったものである。
現在は、たいていの集計があっとう間にできてしまい、それをもとにした原稿等も出回る。というか、私もしょっちゅう書いている。そうなると、馬券に関する新常識も広まりやすい。
アルゼンチン共和国杯における前走条件戦組狙いというのは、その典型だ。
おそらく昔のファンも「格か勢いか」の悩みは抱えていたのだと思われるが、当時は確認する術がなかったので、その場の雰囲気というか、気分的にしっくりくるほうを買っていたのだろう。
しかし現在では、前走条件戦組の優位は明らかだ。一般のハンデ戦では「背負う組」のほうが強い傾向にあるのだが、なぜかこのレースだけはそうなっていない。
過去10年、前走準オープンを走っていた馬の成績は[2-2-2-23]。これだけ見るとたいして良くもないが、前走連対組に限ると[2-2-1-8]。アルゼンチン共和国杯5番人気以内に限ると[2-2-0-6]だ。ちなみに、前走連対組のうち1着馬は[0-2-1-7]なのに2着馬は[2-0-0-1]。寸止め的にハンデを増やさないことの有効性が見て取れる。
さらに、前走1000万条件組でも通用する。該当馬は過去10年[2-1-2-5]。オープン定住組を仕分けるよりよほど話は早い。
今年の登録馬には、前走準オープン組が2頭と1000万条件組が1頭(いずれも前走勝ち馬)。このグループを狙うというのはもはやバレバレの作戦だが、それでも現時点ではこの馬たちを無視できない。「裏の裏」を狙うにはまだ早いと思う。
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