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ジャパンCでの巻き返しが期待できる馬も/天皇賞・秋パドック回顧

  • 2012年10月30日(火) 18時00分
 天覧競馬で行われた天皇賞・秋は5番人気のエイシンフラッシュが優勝。ずっと勝ち切れない競馬が続いていましたが、鞍上の好プレイもあって鋭く伸びて快勝しました。仕上がりはいつも結構良く見える馬ですが、今回も同じく良く見せ、スッキリと仕上がっていました。

 勝因としては伸びる内が異常に開いていて、鞍上の好判断で迷わず突っ込めたというのがひとつと、シルポート以外はそれほど速いペースではなく、実質は瞬発力勝負になったというところでしょう。持久力勝負でも上位にきている馬ですが、本質的には瞬発力勝負のほうが合っているようです。今後も買い時が難しい嫌いはありますが、仕上がりが悪い時以外は買い目に入れておいたほうがいい馬でしょう。

 フェノーメノは見栄えこそしませんでしたが、まさに研ぎ澄まされた馬体。ステイゴールド産駒はボリューム感があるよりも、シャープな仕上がりの時に力を発揮します。ペースも位置取りもちょうど良かったと思いますが、勝ち馬の決め手が一枚上でした。距離は2400くらいあったほうが良さそうなので、次も上位争いが期待できそうです。

 3着のルーラーシップはプラス18キロの馬体重が示す通り、余裕残しの仕上がりだったと思います。その状態なうえ出遅れたにもかかわらず、あれだけ差してくるのですから、やはり力があります。脚長で非常にストライドの大きい走りをするので、距離延長はプラス材料になりますし、次走はジャパンCだろうと思いますが、上積みを考えると逆転も十分可能です。

 4着のダークシャドウはプラス8キロの馬体重もきっちりと仕上がっていました。前走の札幌記念時は飛節に甘いところがありましたが、今回はその点も解消されていて、しっかりと踏み込めていました。ここは相手が強かったということでしょう。

 5着のカレンブラックヒルは前走時よりも絞れて良くなっていましたが、後肢の踏み込みが少しぎこちなかったのが影響したと思います。距離もこなせなくはないですが、現状では1800m以下のほうが本来の強さを発揮できると思います。

 6着のジャスタウェイは非常に状態の良さが目立ちました。能力はここに入っても通用するものを持っていると思います。ただ、結果的に距離はもう少し短いほうがいい感じです。

 7着のジャガーメイルはスッキリ仕上がってはいましたが、もう少し張りがほしかった感じです。距離が延びる次走はもっとやれそうです。

 8着のサダムパテックも状態は良かったと思います。今回の競馬を見ると本質的にマイルくらいのほうが合っていそうです。

 9着のナカヤマナイトはボリューム感のある体付きでした。2着馬フェノーメノのところで書きましたが、ステイ産駒はもっと研ぎ澄まされているくらいのほうがいいようです。また、位置取りも下げ過ぎましたし、4角も捌けませんでした。大きな能力差はないと思います。

 13着のトーセンジョーダンは完全に本調子を欠きました。ここからの良化次第でしょう。18着のトゥザグローリーは数字通り(マイナス16キロ)細くて張りがありませんでした。立て直さないと厳しそうです。

【次走の注目馬】
ジャスタウェイ
マイルくらいへの距離短縮で。

ヴードゥーフェスト
 今回は余裕残し。パワータイプでダートは合っている。

アクションバイオ
 母父が良く出ていて、インティライミに似た馬体。1600m〜1800mで。

イチオカ
 飛節に弱いところがあった馬だが、それが解消されていた。今回は太かったので、次走絞れて差しが利く馬場なら。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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