あ〜先週は見抜けなかった…そんな自分が悔しいというか情けなくて、ドンヨリとしてしまいましたぁ。
何を見抜けなかったか? それは天皇賞での、いや追い切りにおけるエイシンフラッシュの動き。
いい訳のようになってしまいますが、私の中でエイシンフラッシュの最高の走りを感じていたのが日本ダービーあたり。黒光りする馬体がよりいっそう際立つような躍動感でしなやかさを醸し出し、トップスピードになった時に見せる重心の低さと迫力感。
そのイメージからすると、ここ最近は沈むフォームが見られず、いい頃ではないのかな?と感じていました。
しかし日頃から多大なアドバイスを頂いている某先輩騎手から、「もう一度見直してみたら。今回の最終追い切りの動きはここ最近とは違うから。走れるフォームになっているよ」と。
過去の追い切り映像も含め再度見直してみると、確かに肩まわりの可動域がここ最近にないほどしなやかで動きがブロックされていなかったのです。そして私がこだわっていた、いい頃の沈むフォームに関しても、最後までめいっぱい追われているわけではないので、フォームが沈む必要性はなかったようにも…。
今回の天皇賞の結果は、もちろんデムーロ騎手の好騎乗もあってのものでしたが、それ以上にあまりにもいい頃の追いきりの姿にこだわりすぎて、最近の変化を感じ取れなかった自分が存在していました。
もっと正しく言えば、変化は感じてはいましたが、そこまで重大なポイントだと感じとれなかったことに大反省…。今回のこと、今後の糧としたいと思いましたし、まだまだ研究すべき点、学ぶべき点、たくさんあると痛感しました。
しかしながらダービーの勝利から2年5か月。担当する久保さんにとっては、本当に苦しい日々の連続だったことでしょう。その中で勝ち得た勝利だけに、レース後は溢れ出す涙を拭うことでいっぱいだったと話されていた久保さん。
本馬場に馬を引き取りにいってから馬を検量室へと曳いていた久保さんは、騒いで喜ぶような姿は一切みせず、静かに下を向いて馬を誘導していたのですが、それはとめどなく流れる涙を必死でこらえていたからだったのです。
今回の勝利は、ただ単純に飛び跳ねて喜べるような浅いものではなく、ダービー馬となって以降、ダービー馬としての重みを感じ、結果が出せない日々における並々ならぬ苦労があってのものだと感じました。
さて今週の日曜日は東西で重賞レースが行われますが、「アルゼンチン共和国杯」はギュスターヴクライに注目。
一方の「みやこS」は、ローマンレジェンドを軸とし相手馬1番手には3歳馬のハタノヴァンクールに。
それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。