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GI馬ストロングリターンの半妹レッドオーヴァルが東京で初陣

  • 2012年11月05日(月) 18時00分
【栗東】
◆ディープサウス(牝、父ディープインパクト、母ストレイトフロムテキサス、栗東・松永幹夫厩舎)
松永師も好感触のディープサウス

松永師も好感触のディープサウス

 半姉に福島芝1200mで新馬勝ちし、2009年新潟2歳Sで3着なったクロフォードがいる血統。2011年セレクトセール1歳では4000万円で落札されている。

 9月16日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。その当時から松永幹夫調教師が「素直な気性で順調に進めていくことができそうです」とコメント。坂路での調教が中心だが、徐々にペースアップする形で仕上げられている。11月2日にはレースでの騎乗が予定されている福永祐一騎手が跨って、ゲートからの確認調教。「ジョッキーも『馬はしっかりしているし、ゲートも速い』と感触を掴んでくれたようですし、最終追い切りにも騎乗してもらう予定です」と同師。11/10(土)京都芝1600mのデビュー戦が楽しみになってきた。

 なお、ディープサウスと一緒にゲート調教を行ったレッドアモーレは11月11日(日)福島芝1800mを松田大作騎手でデビューする予定となっている。

◆ダノンレジェンド(牡、父Macho Uno、母My Goodness、栗東・村山明厩舎)
米のセール出身、ダノンレジェンド

米のセール出身、ダノンレジェンド

 本馬はバレッツのマーチ2歳セレクトセールで落札されており、日本で活躍するこのセールの出身馬としては2011年JBCスプリントを制したスーニや2012年フェブラリーSを制したテスタマッタなどがいる。

 11月1日にはレースで騎乗が予定されている浜中俊騎手が跨ってのCWでの追い切り。新馬スプリングメジャーを追走する形だったが、外から楽に並びかけて先着。6F82.8〜1F13.5秒をマーク。追っていれば、楽に終い13秒を切っていただろう手応えだった。「展示好走で1F9.4秒とセールでの最速時計を出したように、やれば動くことは分かっている馬。無理にやる必要もないので、このくらいの追い切りで良かったと思います。スピードがありすぎるタイプなので、あとは実戦で行きすぎないようなレースをしてくれればいいですね」と村山明調教師。11月10日(土)東京ダート1400mでのデビューを予定している。

◆レッドオーヴァル(牝、父ディープインパクト、母コートアウト、栗東・安田隆行厩舎)
 シンボリクリスエス産駒の半兄ストロングリターンは今年の安田記念を優勝し、G1馬となっているが、本馬の入厩当初は「G1馬の妹ということで、当然注目を集めると思いますが、現状では兄の活躍が偉大すぎる感じですね」とコメントしていた安田隆行調教師。

 しかし坂路での調教を積むごとにその動きは良化。10月28日の坂路では4F53.7秒を馬なりでマーク。そして10月31日のCWでは6F84.1〜1F12.0秒を馬なりでマークした。「追い切りを重ねて動きが良くなってきましたね」と同師も手応えを掴んでいる様子。デビュー戦は11月11日(日)東京芝1400mを福永祐一騎手で予定させている。

◆ベロム(牡、父ブライアンズタイム、母マチカネホレルナヨ、栗東・須貝尚介厩舎)
京都芝2000mでデビュー予定のベロム

京都芝2000mでデビュー予定のベロム

 サクラバクシンオー産駒の半兄オレニホレルナヨは新潟芝直線1000mの500万下を勝ち上がっているが、父がブライアンズタイム産駒に替わった本馬は全くタイプが違うようで「長くいい脚を使うタイプ」と須貝尚介調教師。

 10月31日の坂路ではレースで騎乗を予定しているI.メンディザバル騎手が跨っての追い切り。古馬ショウナンマハを相手に余力はなかったが先着。4F55.3〜1F13.2秒をマークした。「瞬発力というよりは持続力タイプなので、坂路よりは平坦馬場の方が動くはず。実戦では更に動けると思いますよ」と同師。11月11日京都芝2000mでのデビューを予定。

【美浦】
◆カウウェラ(牡、父キングカメハメハ、母メモリアルサマー、美浦・戸田博文厩舎)
 エルコンドルパサー産駒の半兄ソングオブウインドは2006年の菊花賞馬。当初は前開催のデビューを視野に入れていたが、その予定を延ばして十分に乗り込まれてきた。特に速い時計は出していないものの、ひと追い毎にピリッとしてきた印象だ。「普段は子供っぽいところがあるけど、調教で速いところに行けば素直。フットワークが軽いし、芝向きの切れる脚を持っていると思います」と斎藤調教助手。11月11日、東京の芝1600mを福永祐一騎手で予定する。

◆ケイアイエイト(牡、父Big Brown、母アンドモアアゲイン、美浦・松山康久厩舎)
 父は2008年の米2冠馬。伯父にダートで4勝したビッグポパイがいる。じっくりと坂路を中心に乗り込み、10月24日に4F51秒8をマーク。11月1日にはビッシリと追われ、4F49秒5の好時計を叩き出した。「いい動きをするし、これは走る」と騎乗予定の松岡正海騎手。11月10日、東京のダート1400mを予定している。

 同じく松山康久厩舎からはカフェリュウジン(牡、父マンハッタンカフェ、母カフェララルー)もスタンバイ。こちらは11月11日、東京の芝1600mを勝浦正樹騎手で予定する。

◆ダブルゴールド(牝、父ゴールドアリュール、母ゴールドティアラ、美浦・大竹正博厩舎)
 母は南部杯の勝ち馬。同じく大竹正博厩舎に在籍した半兄ゴールデンハインドはオープン特別2勝(万葉S、札幌日経オープン)を含め、通算6勝と活躍した。11月1日にはウッドチップコースで追われ、「まだ馬が子供だけど、能力は感じる。うまく馬の後ろに入れて走らせれば距離もこなせると思う」と騎乗した蛯名正義騎手。大竹正博調教師も「血統的にはダート向きかもしれないけど、走るフォームを見ると芝にも対応できそう。兄貴と一緒で悍性の強さがあるので、そこを終いの脚につなげられれば…」と大竹正博調教師。11月10日、東京の芝2000mを蛯名正義騎手で予定する。

◆バロンドゥフォール(牡、父ディープインパクト、母ラトラヴィアータ、美浦・久保田貴士厩舎)
 セレクトセールで6600万円(税抜)の値を付けた良血。母の全兄に1993年と94年のスプリンターズSを連覇したサクラバクシンオー、この一族からはミッキードリーム(朝日CC)、アルフレード(朝日杯FS)などの活躍馬も出ている。11月1日には騎乗予定の蛯名正義騎手が跨がり、3頭併せで最先着と素質十分の動きを見せた。「ディープの子にしては素直で人間のことを信頼してくれているし、すごく優等生。キビキビとしたフットワークで走るし、まずはマイルぐらいの距離が良さそう。よっぽどのことがなければ勝ち負けになると思うし、将来性も高いと思います」と尾形調教助手。11月11日、東京の芝1600mを蛯名正義騎手で予定する。

◆ミッキータイム(牡、父ゼンノロブロイ、母ハートビートワルツ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 伯母に2000年のオークスを制したシルクプリマドンナ、従兄弟に現2歳のフラムドグロワール(いちょうS)がいる。全開催のデビューも考えられていたが、じっくりと乗り込んで態勢を整えてきた。「まだまだ気性は子供っぽいけど、乗り込むに連れて動きが良くなってきた。ゆったりと走れる距離がいいと思います」と土田調教助手。11月10日、東京の芝2000mを横山典弘騎手で予定する。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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