雨の中で行われた先週のエリザベス女王杯。人気馬にとっては、流れと馬場が大きく影響する形となったように感じました。
まずはヴィルシーナ。牝馬三冠すべてが2着とあって、陣営やオーナーにとっては悲願のGI制覇がかかった一戦。
当日私は関西テレビにおいて佐々木オーナーとお話をさせていただける機会があったのですが、各馬がパドックに姿を現す前のオーナーが、あまりにもソワソワした様子だったので、周囲にいた別のオーナーさんに「緊張のし過ぎで倒れても、私たちでは佐々木さんの大きな体を支えることはできませんよ」と声をかけられるほど…。
年上の方に失礼な言い方かもしれませんが、たまらなく競馬が好きで、そして愛馬は我が子のような存在だと全身で語っているようで、その姿が非常にキュートでした。またオーナーとお話をさせてもらっていると、このヴィルシーナのお母さん、ハルーワスウィートの競走馬時代のファンであったことから、その子供を持ちたいとの思って巡りあったのが彼女。
今でも牧場に足を運んだ際には、真っ先にハルちゃんに逢いに行くとのことで、オーナーにとっては特別な存在。そしてその子供が、これほどまでに素晴しい走りをするわけですから、話を聞いていると競馬のロマンそのもの。
さて今回のレースですが、途中からエリンコートが速めに動いたことが、レースでの大きなポイントとなった気がします。きっと池添騎手も馬場状況と近走のレース振りなどさまざまなことを考えての判断だったのだと思いますが、前を走っていたヴィルシーナにとっては自分のリズムではない中で動かなくてはならない厳しい形に…。
レースを見なおせば見なおすほど、競馬は1頭で走っているのではない、いろんな思惑がある多頭数が一緒になって走るのが競馬であると教えられる内容でした。
また大好きなフミノイマージンは、馬場が合わなかった様子。最後は内を選んだのでなく、手応えから内に入るしかなかったでしょう。
競馬って本当に奥が深いし、天候や相手関係なども含めての運というのものが必要だということでしょう。
そして勝ったレインボーダリアですが、今年の秋のGI競馬は、岩田騎手→岩田騎手→内田騎手→デムーロ騎手と、地方出身騎手と外国人騎手で勝利がおさめられる中、競馬学校1期性の柴田善臣騎手がベテランならではといった冷静な騎乗振りをアピールされての勝利だったようにも思え、ますます秋競馬が面白くなりそうですね。
それではみなさん、週末は競馬場もしくは関西テレビ「競馬BEAT」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。