今週から京都の芝コースに仮柵が設置される。2開催目の3週目を迎えてBコースからCコースへ。内側の傷んだ箇所が少なくなる。先週の日曜は降雨のなかでレースが実施され17日の土曜も空模様は怪しい。18日の日曜はお日様が頑張るという天気予報を考慮すればマイルCSは良馬場で行われる可能性が高い。とはいえ綺麗でハードな馬場ではないだろう。いくらか緩さが残る芝ではないかと個人的には考えている。
舞台は京都の芝1600m・外回りコース。バックストレッチが長いため3角までに激しい攻防が演じられることはまずない。まぎれが生じにくいコース形態であり極端に流れが速くなることは考えにくいのだ。おおむね前半の600mは34秒台の半ば。後半の600mは34秒台後半から35秒台の前半というのが当レースの傾向である。
出走馬の脚質と枠順を考慮して基本に忠実に考える。それでいいのではないか。ただ近年は短距離型の健闘が目を引くのに加えて純粋なマイラーの活躍も増してきた。1800m戦、2000m戦をステップに挑む馬が有利には違いないがスピード化が進んできた印象は強い。
シルポートは逃走劇に執着する。確かな先行力を持つコスモセンサーは同じ厩舎だ。4月のマイラーズCでは前者が自分のペースを貫いて後者は2番手で流れに乗った。前残りの展開でシルポートが逃げ切りV。瞬発力勝負になりダノンシャークが鋭く内々から2着に突っ込んでコスモセンサーは3着だった。
今回もシルポートが先陣を切る形だろう。コスモセンサーも前々で戦うと思われるがGIである。先行力のあるタイプも近くを占め接近戦の格好で2番手以降は進むはず。シルポートは気持ちのいい逃げを打てるだろうが2、3番手につけた馬は楽ではない。その直後につけた好位組にとって快適なレースになるのではないか。
1.好位組
2.逃げ馬
3.追い込み型
この優先順位で絞ってみる。
リアルインパクトを推す。
控えて流れに乗り、伸び負ける。文字にすると頼りなく映るが休み明けで高速ラップに挑んだ毎日王冠は中身のある4着だった。淡泊でメリハリにやや欠ける。そのあたりが勝ち切れていない理由の一端だと思われるが今回はチークピーシーズを外しての参戦。反応の良化が見込めるうえに休養明け2戦目で肉体面の上積みも期待できる。距離が1600mに短縮される点も当然、強調材料になる。関西圏で不振が続くことで従来のレース前日の入厩をやめ前々日の金曜日に京都競馬場に入厩した。運動量が増えることで心身ともに研ぎ澄まされて実戦を迎えることができるのだ。10番枠も内過ぎず外過ぎずでちょうどいい。
ドナウブルーは見込めるペースから折り合い面の不安がない。先行勢の直後につけて切れ味を使うことが可能な脚質。鞍上の手腕を考慮しても怖い存在だ。シルポートは自分の型を持ちホワイトマズル産駒特有の破天荒な魅力がある。こういうタイプは前走の着順にも左右されない。サダムパテックはパワーがあり?番枠もプラスにできる。距離短縮を利して浮上が望める。
追い込み型からダノンシャークとフラガラッハに期待したい。前者は内枠を引いたことで折り合いをつけやすい。後者はデュランダル産駒だ。大外枠で大味な競馬になるかもしれないが伸び伸びと走ることができる利点がある。