理想像がはっきりと描けているからこそ、藤原はブレない、迷わない。「理想に到達しない限り、迷いは生じないんちゃう? まだまだ届いてないから、迷ってる暇なんてないねん」と、実に清々しい。馬にも人にも、もちろん自分にも、高いハードルを用意して、つねにその向こう側を見据えている藤原。そんな藤原にとって、エイシンフラッシュという馬こそ、「限りなく理想像に近い馬」だという。
限りなく理想像に近い馬
「ダービーを勝つのは大変なことやけど、ダービーだけ勝てばいいっていうのは、俺の理想ではない。そこから先にも、スターホースへの階段があって、そこに向けて馬を使えて、なおかつ結果も出していくっていうのが理想や。その点、フラッシュは、ダービーを獲って、天皇賞も勝った。ここまで走ってくれているっていうのも理想のひとつやし、つねに