かくして、フラッシュとともに久々に味わった勝利の美酒。今回の勝利をして“復活”という言葉を使う人もいるが、思えばフラッシュ自身、低迷したことなど一度もない。昨年は、天皇賞(春)2着、宝塚記念3着、有馬記念2着と、GIの大舞台でつねに高いパフォーマンスを維持してきた。馬券に絡まなかったレースでも、大きく負けたといえるのは、今年の宝塚記念だけだ。だからこそ藤原も、いい意味で変化を求めなかった。
「フラッシュを疑わなかった」
「馬によっては、頭打ちだったり、積極的に何かせなアカンっていうタイプもいるけど、フラッシュに関しては、つねに馬を信じていただけ。人間なんでもそうやけど、うまくいかないからといって、すぐにあれこれ変えていたらバランスが崩れるだけや。馬だって混乱するやろ? 俺が大事だと思うのは、調教も馬の管理も、つねに1本筋を通しておくこと。その筋が何かといえば