西園調教師とサダムパテック
サダムパテックのマイルCS優勝、よかったですね。レース後も目立って疲れた様子はなく、いつもどおり大人しい。パテックの2歳時の写真と見比べてみましたが、あまり雰囲気も態度も変わらないんです。当時からすごく大人びていました。性格もあまり変わらず、おおらかでゆったりしています。その余裕がいいんでしょうね。
「24日に検疫厩舎へ移動して、30日に香港へ向けて旅立ちます。香港マイルを走ったあとは三木での帰国検疫を終えたら放牧に出す予定です」と西園師。そのあとはしっかりと疲れを癒し「来年の安田記念を目標に」(西園師)調整していくとのことでした。
サダムパテックの勝利は、同時に武豊騎手ひさびさのGI勝ちでもありました。マイルCSのレース後のインタビューでもすごく嬉しそうなユタカスマイルを見せていましたけど、今週のトレセンでもその笑顔は輝いていましたよ。
久々GI制覇の武豊騎手
オルフェーヴル鞍上池添騎手
ジョッキーは感情が表情に出やすい方が多いですが、ほんと豊さんの嬉しさは見ているこちらにも伝わってきました。
一方、今週見ていた中でいちばん複雑な表情を見せていたのはオルフェーヴルの池添謙一騎手でした。池添騎手も感情が顔にでやすいタイプだと察しますが、今週は"心中複雑"と顔に書いてるような顔つきでインタビューに答えていました。
「(追い切りでは)1頭になってふらつく面もありましたが、それがオルフェーヴルですからね。心配はしていません。とにかく、勝つためにしっかり乗るだけです。」
そう話す表情は、自分に与えられた役割を果たすためにやるしかない、という気持ちは伺えましたが、自信とか、余裕とか、そういったものはまったく感じられませんでした。相当な重圧がかかっているのは想像にたやすい。しかし、それを乗り越えるだけの精神力を池添騎手は持っている、とも思うのです。
最後にスダチ情報を少々。
スダチのメンコ
スダチの歯
相変わらず可愛いシゲルスダチですが、最近若干顔が面長になった印象を受けます。鈴木さんに聞いたところ「実は最近、メンコのサイズがSからMにかわりました」とのこと。やっぱり、若干顔がのびているんですね。
「それでも、ハミのサイズは変わらないんです」(鈴木さん)とのこと。ということは、顔は長くなってはいるものの、細さは変わらないまま、というかんじでしょうか。やっぱり顔が長くなった分だけ、少年から大人の男に成長している感じがします! 嬉しいような、ちょっと寂しいような。そうそう、つい最近、また歯が抜けたそうです。
「2歳馬でも歯がわりしている馬がいるというのに、スダチは3歳なのにまだ乳歯が残っていたんですね(笑)」と鈴木さん。さすがにこれが最後の歯がわりかな(苦笑)。
それにしてもスダチの体はほんと、マッチョになってムキムキです。一方、サダムパテックのように完成が早く2歳時からあまり変わらない馬もいれば、スダチのようにどんどん変わっていく馬もいる。こういった成長の違いを見守るのは本当に楽しいです。