残り2週を残し、125勝で全国トップ。リーディングを独走中の浜中俊が、先週に続き、主役の一角としてGIの舞台に降り立つ。手綱を取るのは、3戦無敗のエーシントップ。同じく無敗のコディーノとの対決に注目が集まるが、はたしてその手応えは──。23歳の若武者を直撃した。(取材・文:不破由妃子)
12月9日終了時点で125勝を挙げ、全国リーディングのトップをひた走る浜中俊。2位の蛯名とは、現時点で8勝差。デビュー6年目の若武者は、はたしてこのまま逃げ切ることができるのか──残る開催は5日間、2012年の中央競馬もいよいよ大詰めだ。
リーディング争いもさることながら、浜中にとって今年最大のクライマックスは、先週の阪神ジュベナイルF、そして今週の朝日杯フューチュリティSである。2週続けての人気馬でのGI参戦。これこそ彼が、“自分に足りないもの”として切望してきた理想的な週末だ。
リーディング独走中の浜中俊騎手
「リーディング争いをしているといっても、今年はGIを勝っているわけでもないですし、ましてや毎週GIに乗っているわけでもありません。これって、まだまだジョッキーとして信頼されていないということですよね。やっぱりGIで人気馬を任せてもらえるようなジョッキーにならないと」
と、秋のGIシリーズを前に、少しばかり悔しそうに語っていた浜中。そして迎えた阪神ジュベナイルF。初めて経験するGI1番人気の感触を問うと、「ついにきたか! っていう感じですね」と、表情をほころばせた浜中だったが、結果は勝ち馬からコンマ2秒差の4着。悔しさの裏返しか、レース後は言葉少なであった。が