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朝日杯FS、愛知杯追い切り診断

  • 2012年12月13日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜中山11R・朝日杯FS(GI)
・エーシントップ
 これまで3戦3勝。デビュー前から描かれていたローテーション通りにレースを使って、結果を出しているだけに、順風満帆という言葉が当てはまる。この中間も特に大きな問題もなく仕上がりは順調。坂路での最終追い切りは混雑した時間帯だったが、前半から速いペースで飛ばして、最後まで踏ん張る形。1頭だったため、最後の1Fは13.3秒と時計を要しているが、4F51.2秒はこの日の一番時計。スピード能力、そしてパワーともに2歳離れしたところを見せており、万全の状態でGIへ挑戦することができそうだ。

・クラウンレガーロ
 小倉2歳S、デイリー杯2歳Sと距離延長にもしっかり対応して、重賞で連続2着。そつないレースぶりでここまで安定した走りを見せており、追ってからしっかりしているという点もこの馬の長所だろう。この中間もその長所は健在。1週前追い切りも素晴らしい動きだったが、最終追い切りも坂路で動いた。前方の同厩舎併せ馬には追いつきこそしなかったが、最後まで前を捕らえようとする走りで、時計は4F52.3〜1F12.8秒。スピードに乗るといい脚を長く使いそうな走りをするだけに、GIメンバーのここでも堅実な走りを見せてくれるのではないだろうか。

◆土曜中京11R・愛知杯(GIII)
・ピクシープリンセス
 前走エリザベス女王杯はゴール前強襲で格下感がまったくない素晴らしい走りを披露。常々、野中賢二調教師が素質の高さを評価していた馬だが、ようやくその片鱗を見せることができている印象を受ける。最終追い切りはCWで3頭併せの大外。直線、自分のリズムで走っていたが、インからエーシンメンフィスが豪快な伸びを見せると、それについていくことができず2馬身ほど遅れ。一見すると遅れた印象が残る追い切りだったが、フットワーク自体は何も問題がなかったし、前走時の疲れというのも気にする必要はないだろう。

・オールザットジャズ
 休養明けの府中牝馬Sを叩いて、確実に良化気配のあった前走エリザベス女王杯。勝ちに行く競馬をして、結果的には他馬の影響を受けて早目に仕掛けざるえなかった状況が響いて5着。それでも本来の力を見せることができたレース内容だった。そこから中4週でのレースになるが、この中間は厩舎での調整。その分、調教本数をしっかりと積んでおり、仕上がりに関しては全く問題ない。むしろ今週の追い切りでルーラーシップが内から追走して追い抜こうとするところを自らハミをとって、しっかり伸びた動きを見ると、前走以上の気配すら感じさせる。56キロという重い斤量がどのように影響するか、ここがポイントになるだろう。

◆土曜阪神11R・リゲルS(OP)
・マウントシャスタ
 菊花賞9着後はノーザンFしがらきへ放牧に出されて、11月27日に帰栗。1週前追い切りの時点で素晴らしい動きを見せており、個人的には有馬記念に出走しても面白いのでは、と思ってしまうほどの追い切り内容だった。今週は岩田康誠騎手が跨っての追い切りとなったが、CWでロイヤルインパクトを追走しての併せ馬。直線はインに潜り込んで、鋭い伸びを見せて先着。6F83.9〜1F11.8秒は時計的にも4走前白百合S1着時とほぼ同じ。少し間隔は空いているが、むしろリフレッシュされて、本来の力が出せる状態にあると判断できる。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜中山10R・仲冬S(1600万下)
・ノボレインボー
 休み明けの今秋から4戦を12、15、10、7着と連敗続きだが、ここ2走は前がふさがったり、出遅れが響いたりする戦いの中で勝ち馬とはいずれも0.6秒差の結果。じょじょに復調していることは明白で、流れさえ向けば本来の爆発力で直一気の可能性は秘めている。今回中1週のレース間隔となるが、12日のポリトラックでの追い切りは単走で5F65.6〜3F36.9〜1F12.3秒を持った切りでマーク。ケイコ動くタイプとはいえ、1F重心が沈んで文句なしの内容を消化。これでデキも上向いてきていることは確か。あとはスタートを普通に出て3コーナーまでジックリ構えた戦法に徹すれば、残り300一気に台頭のチャンス。

◆日曜中山9R・千葉テレビ杯(1000万下)
・マルターズグロウヴ
 3か月ぶりの実戦ということで、いくらか馬体に余裕のあった前走だが(プラス40キロ)、直線で伸びかかったところで、進路が狭くなる大きな不利。他馬と完全に接触してしまい、勢いが止まってしまったのがなんとも惜しい。ということで、ここは「意欲の連闘策」。意外にも、こうした使い方をするのはデビュー以来初めてのことだが、陣営の「意気込み」に乗らぬ手はあるまい。コーナー4回の1800〜2000mがベストの馬。今度は馬体もキッチリと絞れているはずで、ラストの切れ味が一変する可能性大。再度田辺騎手の手綱なら、大きく狙う価値がある。好配当期待の◎。

◆土曜中山11R・ディセンバーS(OP)
・ドリームバスケット
 ひと息入れていた福島記念は、もう1本ほしい調整過程。それでもコンマ6秒差の7着と、地力の高さを見せていた。この中間は入念な乗り込みを消化、今週はウッドチップで83.7〜68.3〜39.2秒。前回時とは気合のりが一変、単走でも気を抜くことはまったくなく、最後まで闘志に溢れる走りを披露。動き・気合ともに、夏場のいい頃の雰囲気が戻ってきた。外枠不利の中山マイル戦で、15番枠を引いてしまった京成杯は参考外。[4-4-0-3]と中山コースとの相性は抜群、状態も整い、絶好の狙い目になる。

◆土曜中山10R・香取特別(1000万下)
・ラヴィアンクレール
 骨折明け後の夏場4戦は、折り合いを欠いて先行失速したレースが2戦、出遅れしたレースが2戦と、骨折したときの全身麻酔で体調が戻りきらず能力を出し切れなかった。そして3か月ぶりで臨んだ前走は、一変して2番手で折り合い、直線もしっかり伸びて完全復活を感じさせた内容で2着。今回の追い切りは同格のメイブリーズを4Fから3馬身ほど追走して絶好の手応えで52.0〜上がり38.7秒。前走時、500万下のバイライトパワーを目一杯追って1/2馬身先着したのとは気迫がまったく違ってきた。秘める能力はオープン級。負けられない。

◆土曜阪神11R・リゲルS(OP)
・ストロングガルーダ
 格下のアントウェルペンに多少遅れたが、これは追走してのもの。力強い伸び脚で上々の動き。先週も同格のモルトグランデに先着しており、臨戦態勢は万全と思える。前走時のパドックが凄い気合いのりで、ようやく復調かと思わせる雰囲気。直線勝負に賭けたぶん、脚を余した格好になったが、勝ち馬と0.2秒の僅差。ゴール前の伸び脚は目立っていた。能力は一線級。この相手関係なら好勝負できる。

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