新春、今回が今年最初の「ねぇさんのトレセン密着」ですね。今年も引き続き、ゆるゆると栗東トレセンの話題を中心にお届けして参りますので、よろしくお願いします。
スダチ、大掃除中?
今年のトップバッターは…。みなさま、約1か月ぶりのご無沙汰、お待たせしました!シゲルスダチくんです。ただのオープン馬であるはずのシゲルスダチですが、有馬記念ファン投票では多くの重賞勝ち馬を抜いて2400票を獲得。netkeibaのお気に入り馬の登録も1000人を突破と、いまだにファンの数を増やしています。この現象には「すごいですよねー」と担当の鈴木さんとシミジミ。
昨年12月、尾張Sではナント1番人気に支持されたにもかかわらずビリという結果に。それでも、ファンのみなさんは決してスダチを非難せずに、ただただ体調を気にしてくださっていましたよね。その様子には鈴木さんとも「スダチは愛されてるね〜」と話しています。
さて、年末は少々お疲れモードだったスダチですが、今週はすっかり元気を取り戻した様子。やっぱり、年末は毎日雨が降って馬場が相当悪かったので、それも堪えていたのだと思います。今年に入ってからは毎日雨が降る、という現象もなくなりました。10日の坂路の追い切りでも53.9〜39.4〜25.8〜13.1秒と十分の内容でした。
そして、なによりカイバを食べるスピードも回復したのがよかった! 食欲はかなりあるようで、年末は大好物のニンニク味噌を顔に近づけても反応が悪かったのですが、今ではちゃんと欲しがるようになりましたよ。
あと、最近“毛”がよく抜けるそうです。いま、冬場真っ盛りの栗東は早朝は0度やマイナス2度が当たり前。多くの馬たちは冬毛がのび、生えてくるタイミングなんです。なのに、スダチは“いま”冬毛が抜けています。
「もっと生えるのが普通なのに抜けるなんて…。珍しいですよー。ほら、今も抜けましたよね? 全身はもちろん、顔の毛も抜けています」(鈴木さん)
ちなみにバリバリのオープン馬は冬毛が生えない馬も珍しくないんです。新陳代謝がいいと冬毛は生えにくい、という説を唱える獣医さんもいます。まぁ、とにかくこの調子なら、今回はちゃんと力を出してくれるでしょう。余談ですが…、スダチは元旦早々、馬糞の上に寝ていたそうです(苦笑)。
「『おめでとう、スダチ』と声をかけ、起き上がったスダチの顔左半分はウンコ色に染まってました(苦笑)」(鈴木さん)
写真を撮れば、熊手を勝手にくわえて離さないし…やっぱこの馬、運持ってますわ(笑)。
トウカイパラダイス、状態良好
さて、日経新春杯にはトウカイパラダイスが出走します。「叩いて調子が上がるタイプ」(田所師)だけに今回は狙い頃ですね。気になるのは左回りのほうが成績を残していること。
「決して右回りがダメというわけじゃない。実際、走りを見る限り下手ではないし、送り出す側が“ダメだ”と思わないことも大事」と田所師。大目標の天皇賞・春に向けて、まずは重賞のタイトルを手にしたいところです。
今週デビューの馬ではアティトランに注目しています。
アティトラン、新馬戦に注目!
前回、紹介した清水出厩舎のジリオン。コラムでも書いたとおり、その週の追い切りがバタバタで時計になりませんでした。その後、再度追い切りをかけましたが、その情報は競馬新聞に載らないこともあり出走馬中最低人気。でも、結果は5着と奮闘しました。
そのジリオンと一緒に調教していたのがアティトランと先週未勝利を勝ったシャトーブランシュ。一緒に調教している面々の成績がいいので、当然アティトランへの期待も高まります。
まだ体高が低く、こじんまりした馬体ですが「それでも全体のバランスはいいですよ」と今井助手。藤岡佑介騎手も何度も跨っており、臨戦態勢はバッチリです。